■第4回八王子市議会定例議会日程(一般質問、陣内は12月3日8番目です) | ||
第4回八王子市議会定例議会日程です。
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■2008年度決算に関する(反対)討論 (2009/10/16) |
【骨子】 ・行政のさまざまな努力と市民サービスの向上・進展は評価するのですが、 こんなに貧しい教育費が片やあるにもかかわらず、南口再開発事業推進に22億8000万円を無利子で貸し付けることの合理的理由はない。 ・新市民会館の建設に当たっては、入札指名停止業者である大林組ではなく、分離発注するという予算を立てたにもかかわらず、できなかったとして、結果、大林組が請け負うことになった点に道義的責任がある。 市民自治の会の陣内やすこです。 2008年度一般会計ならびに各特別会計歳出歳入決算認定について、反対の立場から討論をおこないます。 私は、本予算に反対の対場でした。しかし、それを理由に決算認定に反対するものではありません。JR八王子駅南口再開発事業をはじめとした大型公共事業への重点的予算配分は認めることはできませんが、新規事業やレベルアップ事業も数多くありました。 決算認定に当たっては、予算にそってどのように事業が執行され、成果につながったのか、新たに発生する社会の変化に自治体としてどう機敏に対応できたのか、また、予算審査のなかでだされたさまざまな意見、批判も含めて、どうそれらがこの1年間の施策展開の中で考慮されているのか、こういったところを見てまいりました。 税の支出に関しては、無駄がなかったか、財政の健全化は図られているか、ということが大きなポイントです。 まず、6つの都市像にそっての施策展開でありますが、より多くの利便や環境配慮の取り組みがおこなわれ、市民サービスが進展したことに対して、職員の方々のご努力に敬意を表します。 特に「子育てしやすいまちナンバーワン」を掲げて取り組まれてきている、子どもの健全育成施策に関しては、子ども家庭支援センターを中心に、親子集いの広場が整備され、児童虐待や子育ての孤立化をストップさせることに大きく寄与しています。 また、認証保育園など、認可保育園以外のところでの保育料負担軽減措置も始まり、子育ては社会で、という仕組みはできてきたことは大きな進展であり、待機児童が多くいるという問題はあるとはいえ、子そだて世代に安心を作り出してきているといえます。この方向で、より迅速なる待機児童対策、ならびに障がいをもつお子さんの保育の担保などへと、施策展開されることを望むとともに、その可能性も見えてきていることは、大変うれしいことです。 この子育てを支える仕組みは、高齢者支援にも援用できるものです。 地域でのサロン活動がはじまり、シルバーボランティア制度や食事提供サービスなど、高齢者の地域での生活を支えあうネットワークつくりが模索されているのですが、なかなか高齢者の安心へとつながっていません。包括支援センターの強化、数、の問題と同時に、介護保険制度の中での地域支援事業をどう組み立てていくかということが重要です。 そのためには、単にいろいろな事業をおこなうのではなく、いままでやってきた事業の検証と評価、そして、高齢者の実態に即したニーズ把握がかかせません。事業者任せにしないで、積極的に地域への訪問活動をおこない、足でネットワーク作りの基礎を築いていくことが求められています。市が介護保険事業者であるという原点に立ち返り、どういったサービスが保険料から提供されるのが適切なのか、ということを精査し、保険料とサービスの均衡は図っていただきたい。 障害者の施策にかんしても、地域団体と協力しながら、就労支援を始めとして個別課題に積極的に取り組んでいることは評価できるのですが、もう一歩広げて、地域社会での自立生活をどうサポートするのか、という観点での広がりを期待します。 産業政策は、サイバーシルクロードとの連携が着実に進展し、また、昨年秋以降の雇用不安、経済危機対策として、迅速に対応できたことは、緊急課題にきちんと向き合う自治体として、評価できるものです。 ごみ削減、資源化の取り組みも、有料化が始まって3年になります。指定袋収入で、資源化事業の推進を測るということで、現場職員の方々が、マイバックの配布、啓発に尽力され、まさに、直営の事業であるからこそ、できることとおもっています。 しかしながら、生ごみの資源化をはじめ、もっともっと多様な施策展開が必要であり、そのような仕組みがあってこそ、啓発も進展するというものです。 地方債残高も2417億円まで縮減ざれたことには、多くの努力あってのことと評価できますが、まだまだその額の大きさに予断を許すことはできません。 健全化の判断比率等の数値についても、いずれにおいても法律で定めた基準以下であり、実質公債費比率および将来負担比率においては、前年を下回る数値となったことによって、財政の健全化に大いに寄与した2008年であったといえます。 ココまでであるならば、決算認定に賛成すべきところではあるのでしょうが、 賛成できない理由の第一は、JR八王子駅南口再開発事業にあります。 2008年度予算において、新市民会館部分の建設は指名停止業者ではない業者にする。分離発注をするとしてその予算が組まれたのですが、結果として、それができなかったとして、今年3月に債務負担行為の減とされています。しかもその経過説明に関しては、十分に議会に対しての説明責任が果たされていませんでした。 また、昨年12月には、事業計画当初から入ると目されていた、東急ストアの撤退という事体にも見舞われました。社会情勢の急変という一因もあるでしょうが、計画の甘さを容認することはできません。22億8000万円という巨額の金額を無利子で貸し付け、何がなんでも再開発事業をスタートさせるという暴挙もありました。この付けはすべて市民生活にしわ寄せとなっているのです。 特に教育において顕著であることは、決算の意見で述べたとおりです。 2008年度決算版の八王子財政チェックシート、財務書類報告書では、臨時財政対策債をかりないことによって、7億円の地方交付税措置がなされなかったと記しています。この臨時財政対策債をかりないという選択は、大変評価できるものですが、その分、標準的な行政水準を保てないでいいというものではありません。しかし、教育においてはそれが保たれていないのです。 しかも、その一方で、先の見通しが見えない南口再開発事業に22億円も貸し付けているということは、どう考えても、税の配分として、不均衡極まりないやり方です。 第2は、教育費の問題です。 このように、財政的な大きなしわ寄せによって、教育費が教育ニーズにこたえられないという問題が生じているともに、こどもの貧困という課題に対する取り組みがなされていない点にあります。就学援助のもんだいしかり、奨学金の問題しかり、また、高校進学へのサポートしかりです。不登校の問題については、高尾山学園をどう評価するか、高尾山学園に何を期待するのか、改めて検証が必要と思われます。 反対の理由の第3は、介護保険事業についてです。 国の制度とはいえ、介護保険の事業主体は自治体です。保険料も自治体で決められるのです。どういったサービスが必要で、そのために保険料をどう設定するかという議論をもっとしなければなりません。また、介護予防事業についても、国がきめたからといって、それをそのまま自治体で運用しなければならないという問題でもありません。 市として、どういった健康事業、介護予防事業を推進するのか、方針が定かではないことが、問題です。 また、2008年度においても、6億円あまりの保険料給付の残が出て、基金に積み立てられているのですが、高齢者の安心につながる施策にいかされているという実感はありません。 市制世論調査で、高齢者福祉が4年連続でトップであるというところにもそれが伺えます。 つまり負担が増えているにもかかわらず、高齢者への還元がなされていないからです。 また、第4期介護事業計画が策定された年でもありましたが、包括支援センターの取り組みについては、先送りとされました。これで、後、3年は12箇所という現状で行くことになってしまったのです。この点についても、十分な調査が不足していたといわざるをえません。 最後に職員の方々に期待するのは、企画立案能力のさらなる向上です、現場に足を運び、市民の声を聞き、施策に反映させる、着実な実行と問題点の点検、その改善、こういったサイクルでより一層市民サービスにまい進していただきたいと申し添えて、反対討論といたします。 |
■2008年度決算に関する意見 (2009/10/14) |
教育費の問題を中心に行いました。 市民自治の会の陣内やすこです。 2008年度一般会計および各特別会計歳入歳出決算認定について、意見を申し上げます。 2008年度一般会計の当初予算は1713億円でスタートしました。これは、9年ぶりの1700億円台となっていて、歳入増の背景として、老年者控除の廃止や定率減税の廃止、住民税の一律6%になった税制改正などを受けての市税収入増12億8000万円、しかしその半分の6億円余りが税制改正の影響のものであり、減少し続ける勤労収入の中、市民生活はたいへん厳しい状況のなかでの市政運営でした。市税収入見通しは明るいというものでしたが、2008年9月、アメリカのリーマンブラザースの破綻に端を発した金融危機、百年に一度ともいわれる世界同時経済不況にみまわれ、日本経済は大きな打撃を受けています。 八王子の市民生活もよりいっそうの厳しさを増し、人口増による個人市民税の増はあるものの、法人市民税は15億円減、結果として昨年比市税収入3億4616万円の減少で迎えた決算となりました。 この1年間を振り返ってみて、地方自治体として何をしなければならないのかということを、改めて考えさせられました。 地方自治の任務は、限りなく福祉の増進に務める、これに尽きるのです。 この観点から、2008年の事業を点検すると、集中豪雨による災害復旧対策、ならびに中小企業への事業資金助成緊急経済対策は、全庁をあげての取り組み、迅速性を高く評価いたします。 しかし、その一方で、増え続ける生活保護施策については、人員体制の遅れから、当面の対策に終始し、自立支援、就業支援へとつなげる先を見通した支援が十分でなかったことは否めません。今後も厳しい市民生活が予想されることから、大幅な人員増ならびに多様な支援策の実施を要望します。 世帯主の失業や離職などの生活不安、勤労収入の減は、もろに家庭生活を不安に陥れ、子どものいる家庭においては、その影響を真っ先に受けるのが、子どもたちといえます。どのような状況におかれていても、子どもの健やかな成長を保障するのが自治体の役目であり、経済不安や障がいなど、子どもの力ではどうにもならない外的要因から受ける影響を最小限に食い止めるのが自治体としてやらなければならないことです。 教育の役割は、次世代の育成であると同時に、貧困の防波堤でもあるといえるからです。 しかしながら、八王子の教育予算は大変貧しい。 国が最低限これくらいの教育を、として算定した基準財政需要額に占める教育費の6割しか、中学校費では執行されていなかったのが、2007年度です。多摩26市中で、最低の教育支出です。2008年度の統計は出ていませんが、歳出に占める教育費の予算割合が減少していることを考えれば、同様の結果であることは容易に想像できます。 スタートにおいて、このような状況だったうえに、この1年間、なんら対策がとられるこことはありませんでした。そればかりか、決算においては、当初予算から3億6000万円の減、不用額として6億3000万円、あわせて10億円あまりが教育費として使われなかったことが明らかになりました。 このことによって、教育費の歳出に占める割合は、もともと前年比3,1%減であった当初予算よりさらに0,1%低くなるという結果でした。 教育費をきちんと保証するようにとの問いに対して、理事者からは、財布の中身は限られている。将来の投資は国がもっと当てるべきとのお答えもありました。もちろん、一義的にはそうでしょう。しかし、国も少ない額とはいえ、特別支援教育については、一校あたり120万円、八王子の場合、総額で1億3600万円あまりが地方財政措置されています。にもかかわらず、それが特別支援のサポートに十分回っていないということも明らかになりました。何らかの支援が必要な子どもたちに配慮するのは、日本も署名した国際障害者権利条約がうたう合理的配慮であり、当然のことです。 つまり、せめて一校120万円くらいはかけて、特別な支援を必要とする子どもたちに配慮するようにというのが、国の意思なのですが、実際には5000万円程度しか使われていませんでした。では、何に使われているかというならば、高尾山学園運営などの不登校支援のサポートに回っているのです。高尾山学園は、2004年に開校し、市の独自予算で運営されてきていました。それに加えて、2007年から特別支援教育という新たな教育ニーズが加わったのですから、当然教育費は、増加して当たり前なところ、そうならないで、 少ないパイを多くのニーズで分け合うという結果になってしまっているのです。 学校図書費についても、基準財政需要額で積算された図書費を中学校においても、小学校においても満たしていない状況です。中学校では半分でしかありません。大きな問題です。 就学援助費についてです。 就学援助の認定率は、前年に比べて、増加しています。小学校で15,1%、中学校で16,8%です。そして、経済的理由で長期欠席者が2名いるということは、就学援助があってもなお、就学が困難なケースがあるということを表しています。不登校やその他の理由で長期欠席の中学生465人のなかにも、同様の問題を抱えているケースもあるかと思われます。秋以降の経済不況の対応として、広報や学校を通して、制度の周知を図ったということですが、経済的支援の必要な子どもたちを今の基準でフォローできているのか、支援の額が妥当なのかどうか、など、きちんと調査する必要があります。日本では教育支出の私的負担が大きく、家庭を圧迫しています。高校進学が無償化になったとしても、そこにまでいたる学習支援や経済的支援が欠かせないのはいうまでもありません。 最後に教育費にしめる人件費、物件費についてです。 児童・生徒の数は微増しています。教育ニーズも多様になってきています。そのような中で、教育の果たす役割はますます重要で、その中心的役割を担うのは、教師を始めとした教育人材です。教育長は常日頃から、マンパワーが必要、重要との見解を示されているのですが、教育費に占める人件費、物件費を見るならば、減少し続けてきています。財政白書では、人員抑制等の努力、経費削減の努力としているのですが、限界ではないでしょうか。 2008年度の人件費、物件費の合計は、黒須市長就任の2000年の70%弱でしかありません。 教育人材の面からいうと、教師をサポートするアシスタントティーチャなどの人材が増えない、図書館司書の未配置、低学年における学級支援員の未配置などがその影響として現れています。教育支援ボランティアや人材バンクの仕組みづくりも始まっていますが、きちんと責任をもって子どもたちの教育に当たる人材の配置、均等待遇をベースとした労働の対価への支払いが必要です。 教育の成果はスグに現れるものではありませんが、厳しい時代であるからこそ、将来を担う子どもたちが夢と希望を持てるよう投資するのが、大人の役割であると考えます。子どもの貧困、ならびに学校でのセーフティネットの強化に向けて、教育委員会全体の政策実現能力アップを期待し、2008年度における教育費の、以上問題点が改善されることを切に要望して、意見とします。 |
■補正予算に反対しました |
市民自治の会、陣内やすこです。 第75議案2009年度八王子市一般会計補正予算について、反対の対場から討論をおこないます。 今回の補正の大きな柱は、政権交代前の5月に確定しました、国の第1次補正予算にかかわる事業ならびにその関連予算です。 本市においては、19事業、総額約29億円あまりであります。 この国の一次補正予算は、定額給付金同様、政権の起死回生をかけてのばら撒きとも批判されていたもので、暮らしに直結したものもあるとはいえ、10月2日までをリミットに、現政権によって見直し作業が進められているところです。 理事者からは、今回市が提案している補正予算は、ソフト面についてもハード面についても、無駄なものは一切なく、速やかに執行できることを願っているとの発言もありましたが、国の方針が決まるまでは執行を見合わせるとのことでした。 私は、今回の補正予算の中で、スクールニューディール構想関連予算に大きな疑問を持っています。 このスクールニューディール構想とは、学校施設における耐震・エコ化、ICT化の推進を行うもので、今回の一次補正で国庫補助金総額4881億円が予算化されています。 「21世紀の学校」にふさわしい教育環境の抜本的充実を図り、雇用創出・経済波及効果を期待し、地域活性化・国際競争力の向上を目的としています。 この構想にそって、市で事業化されたのが、全小学校ならびに高尾山学園においてのパソコン40台化、校務パソコンの整備、地上波デジタルテレビ導入、電子黒板などの教育用ICT基盤整備事業であり、予算額は8億円あまり。中学校の武道場新築もその一環とのご説明でしたので、この経費約10億円を加えるならば、なんと、国の補正予算八王子分29億円の3分の2が教育関連費に振り分けられています。 このように大きく教育費事業が行われるその理由として、教育予算が少ないとの批判があることを考慮して、とのことでした。 しかし、教育長がいみじくも、「ハードが整えばいいとはおもっていない、人件費にかけるならば、もっといい教育ができる」と発言されたように、これだけのハード整備が本当に今、必要なのかどうか、あらためて吟味されなければなりません。 もちろん、今回の国の補正予算の性格が、景気回復、経済浮揚策としての意味合いがあることは十分理解してはいますが、教育においても、人を育てることよりも、ものを作る、物を使うことに力点がおかれていた点が、大きく民意とかけ離れていたといえるのではないでしょうか。 施設整備の担当者から見るならば、まさに、千載一遇のチャンス、この時期になかなか整備できない学校環境を整えたいとの心情は痛いほどよくわかり、また、その努力にも敬意を払うものですが、さまざまに提案された事業の中で、このように教育環境ハード整備に大きく偏ったということに、前政権と同様、理事者のハード重視志向が伺えるところです。 さて、教育用ICT基盤整備として、小学校のパソコン40台化ですが、今回の事業予算案からは、どのように学校ICTを進めていくのか、という青写真が見えてきません。 学校での情報教育の重要性は、今後ますます重きが置かれてくるのですが、その中心となるのは、学校図書館であり、学校図書館が結ぶさまざまなネットワーク化、そして、子供たちに情報の使い方や、あふれる情報から必要な情報へと導いてくれる水先案内人としての図書館司書の活躍といえます。しかしながら、残念ながら、そういったICT教育環境の整備に対する発想は見られません。 わずかながら、ICTスクールアシスタント派遣が予算化されていますが、その目的は学校ホームページの充実のためであり、情報の水先案内人となりうる人材には程遠いといわざるを得ません。 それどころか、学校の先生一人1台のパソコンも配備されていない現状で、どうやって、ICT教育を進めようとしているのでしょうか。 少なくとも、まず、やるべきことは教師へのパソコン配備であり、情報教育の進め方を教師が習得することであり、それからでも子供たちへの40台化は遅くないはずです。教師へ野パソコン配備については、委員会の審議においても、指摘されていたところです。 また、パソコン授業を40人をベースにやろうとすることにも疑問があります。 すでに20台は備え付けられているのですから、20人ずつの授業であってもいいはずですし、そういった少人数でのパソコン授業のほうが、一人一人に丁寧に教えられると思うのですが、いかがお考えでしょうか。 また、電子黒板や地上波デジタルテレビの導入に対しても、現在、教育の中でのテレビの活用方法をきちんと検証してからでも遅くはないでしょうし、電子黒板にいたっては、あれば便利かもしれませんが、なんでいま、これを学校に配置する必要があるのかと、大きな疑問です。 武道場の新築についてです。 今回の補正予算で、八校分整備。これで中学校の4割がカバーできるというもので、2012年からの新学習指導要領による武道必修化への対応とのことです。 今後も、可能な限り整備していくとの方針でした。 しかしながら、年間10時間の武道授業のために、1億円程度の費用をかけてつくる武道場新設の必要性に疑問です。委員会質疑の中で、3クラスある中学校の全学年全クラスが使ったとしても、年間半分程度の使用頻度でしかないとの指摘がなされていて、それに対して、他の用途や地域への開放なども考えられる、また、水泳も年間10時間である、との答えでした。しかしながら、水泳はプールでしかできないわけで、武道場がなくても、柔道・剣道・相撲などの授業を今までもやってきていることとわけが違いますし、ましてや、地域への開放を武道場新設のひとつの根拠にするのは、本末転倒といえます。 地域活性化のために、新たな公共事業が必要というのなら、ひとつでもふたつでも、保育園の建設に踏み切っていただき、待機児童の解消や、地域雇用へとつなげていただきたいと考えます。 以上見てきたように、スクールニューディール構想は、耐震化推進や学校の太陽光発電などの自然エネルギー化推進など、推奨すべきものはありますが、今回の市が選択した事業は、いずれも政権交代という民意によって、変更されるべきものであり、また、たとえ国において凍結されずに執行対象とされたとしても、いま、八王子にとっての緊急課題とはいえないと結論づけ、反対討論といたします。 |
■一般質問が終わりました |
◎小金井市のごみ受け入れを問う! 小金井市が二枚橋焼却所を閉鎖した後、近隣自治体との調整が整わず、4月から八王子市も小金井市のごみの一部を受け入れています。年間2,000t。来年3月までの約束です。小金井市では焼却ではなく、非熱処理によるごみ処理方法が市民レベルで検討されています。もう焼却所はいらない! そんな動きを応援すべく、広域支援ではなく、4月以降は小金井市のごみ受け入れをしないよう提案しました。 ◎高校進学支援の取り組み 生活保護世帯対象ではあるが、東京都100%補助による次世代自立支援事業がある。これを使って教育委員会内に高校進学支援のプロジェクトをつくるよう提案。不登校などによって、学習環境から遠ざけられている子どもたちの支援をも行えるようにする。 この制度は、塾費用などに使えるものです。しかし、いまの生活保護課では、ケースワーカーが足りなくて、とても手が回らない状況。学校は、すべてを学校でやろうという考えを捨て、学校以外の場での学習サポートをおこなうべきです。高校進学率が低いのがきになる。高校進学無償化になっても、進学への働きかけがないと、ドロップアウトしてしまう。スクールソーシャルワーカーが必要だ。 教育センター内にある、クラッセアッレバーレ(相談学級)の試みがすごい! ◎学校図書館の活用について 学校図書館への人的支援がないのは、多摩26市中八王子を含めて5市だけ。学校図書館の活用状況実態調査、ならびに教育委員会が責任を持って、図書館活用推進計画を立てるよう要望しました。それにしても、そうして、学校図書館の理解が教育委員会の中にないのだろうか。杉並区は、学校図書館の整備が遅れていたと、今年度から専門員を配置、さらに、国の受託事業で更なる整備をおこなっている。トップに、教師ではなく、図書館経験者の事務職員を配置していることが大きい。全体計画を立てて、推進に当たっている。また、教師の情報教育研修センターとしても機能させているところがさすが。 ある意味、当然な組織図なんですけどね。 |
◆一般会計補正予算に反対しました。 |
【反対理由】:オリンピックムーブメント予算が1000万円計上されています。八王子祭りの花火費用と、オリンピアンとの交流事業です。 全額都の予算ですが、税金無駄使いはしっかりとチェックする必要があります。 都は各自治体、1000万円で、6億2000万円計上し、昨年も同額をオリンピックムーブメント事業に使っています。あわせて12億4000万円。強引は機運盛り上げ運動です。 オリンピック招致費用は、総額で150億円を超えているところです。 本当にいま、東京にオリンピックは必要なのでしょうか? 反対者は、陣内ひとりでした。 |
◆女性差別撤廃条約選択議定書の採択を求める意見書の提案説明を行いました。 |
国連の女性差別撤廃条約を批准したのが、1985年です。4半世紀たっているのですが、日本の男女平等の進展は芳しくありません。 雇用の現場でも男女不平等賃金、産休、育児休業制度がつくられてきているとはいえ、 非正規で働くものには、なかなか手が届かない制度です。妊娠したら、首を切られた。更新を拒否されたなどなど、多くの問題があります。 また、この条約を強化するために選択議定書が国連で批准されたのが、2000年。 日本での批准が大いに期待されているところです。 当初は、自民党が反対するかと思っていたのですが、 なんとか、全会一致で採択となりました。 ほっ。自民党の賛成態度は、公明党との関係を深めたいという政治的判断でしょうか。 というのも、議定書批准を党を挙げて、推進しているからです。 もちろん、この意見書が採択されたからといって、何が変わるというものでもありません。これを機会に、男女の不平等を正していく議論を活発化させていくことが必要です。 |
◆これから2年間の議会役割 決まりました | ||
なんと、八王子市議会2度目の公明党議長誕生です。13年ぶりとか。副議長も自民党ではない。議会第一党の自民党が議長ポストを取れなかったということは、今後の議会運営に大きな影響があるのではないでしょうか。民主的な運営を期待します。 それにしても、選挙とはいえ、投票用紙に名前が書かれたのは、議長選挙の場合は、市川23票、水野17票というもので、なにやら水面下のネゴシエーションがあったことがわかります。私は、立候補宣言を各自がして、選挙することを主張したのですが、まだまだ八王子市議会では受け付けられませんでした。 生徒会だって、立候補の訴えをしてから、選挙するということが当たり前なのですがね・・・ |
◆一般質問日程きまりました。6月9日 2番目(10時50分ごろから) |
ブログ記事 一般質問順番決定! 市役所ホームページ 平成21年第2回市議会定例会一般質問発言通告一覧表(発言順) |
◆6月八王子市議会スタート 日程表 | ||
平成21年6月第2回定例議会日程
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◆議員の会 解散。ありがとうございました |
ご期待とご協力ありがとうございました。 議員の会ニュース第13号 議員の会HP |
◆3月議会報告 2009年度予算について、反対しました。 | ||||||||||||||
2009年度一般会計及び各特別会計ならびに関連書議案の採決状況
詳しくは議事録をごらんください |
◆議員の会政治倫理条例、否決される。賛成14(1名追加です)、退席3 反対22 |
政治倫理条例に関する討論です。 議員提出議案第一号(自公案)に対して反対、そして、議員提出議案第15号(議員の会案)について賛成の立場から、討論をおこないます。 第一号議案の問題点はすでに指摘されてきています。 対象となる範囲が2親等ではなく、1親等になっている点 親族企業は市との契約を辞退ではなく、自粛するよう努めなければならないとなっている点。 さらに、何を持って自粛とするのか、規定されていない。などです。 兼業・兼職報告の必要とせず、議員の資産公開に関する規定もありません。 私は、議員提出議案1号がなぜ、こういった欠陥のある条例となっているのか、そして、また、なぜ、欠陥のある条例でいいとしているのか、そういった背景について申し述べたいとおもいます。 まず、提案議員のうち、自民党新政会の方々は、この条例は理念条例だと、強調します。 つまり、限りなく議員や市長としての心構えの問題、心の問題であるというのです。 そのことは、委員会質疑のおりに、「倫理とは何か?」という問いが発せられたことからもわかります。 しかし、市民が求め、また、市政の透明性、公平性を担保するために必要なのは、心構えではなく、政治腐敗を起こさない、という確たる約束を示せるものでなければならないのです。そして、なぜ、政治腐敗防止に対する文言がないのかという問いに対しては、提出者は皆選挙で選ばれ、洗礼を受けた立派な議員で、間違いを犯さないという市民の信託があるので、理念条例でいい、時々、忘れたらそれをみながら、自分を律してやっていこう、そういうものだというご答弁でした。選挙で選ばれた議員や首長は、聖人君子で、間違いを犯すことはないという、なにを根拠にした自信なのかわかりませんが、そうおもっていらっしゃるわけです。 では、なぜ首長や議員がかかわる口利きや癒着、談合などが事件としておこるのでしょうか。そういう人たちと八王子の議員や市長は違う、というのでしょうか。 ここでおもうのですが、提案者の方々は、自分たちは何も悪いことをしていないので、規制するような条例はいらないとおっしゃるのです。市長もそうです。(自分はなにも問題のあるようなことをしていない。)だから倫理条例はいらないと。勘違いされていますね。条例というのは、なにか特定の個人を排除したり、また、攻撃したりするためのものではありません。再三、いろいろな折に説明しているように、転ばぬ先の杖として、10年、20年先までもみとおして、八王子の行政や議会の透明性や公平性が確保されるようにしよう、というものです。また、市民にとって、信頼に足るものでなければならないのはいうまでもありません。そして、こういう条例の位置づけを考えれば、条例は客観的な評価に耐えるものであり、実効性があるものでなければならないということは言うまでもありません。 たとえば、私は選挙に当選しているのだから、汚職などしませんよ、といっても、その人に投票しなかった人にとっては何も意味のないことだし、説得力がありません。だから選挙というハードルにプラスして、誰がみても「そうだ。汚職などしない」ということがわかるようにすることが必要になってくるのです。なぜならば、税金という市民からの貴重な財の配分を決めることに関与する立場にあるからです。 1号議案提出者は、残念ながら、このことがお分かりになっていないのではないでしょうか。 そのひとつの例として、提出者のご発言の中で、「1年間にいろいろな入札がありますし、契約がありますけれども、私どももそれを一つ一つチェックしてしているわけではございませんし、適正におこなわれている。入札が始まってしまえば、条件や何かについては私どもが市民の代表として、こういう条件でやったほうがいいんじゃないか、この方がより市民の意見が通るんじゃないかという意見は議会や委員会で申し上げますが、その結果については、私どもは出た結果を粛々と受け止める。そのように考えております」というくだりがありました。 これって、議会は必要ないといっているようなものではないのでしょうか。 チェックする立場をどう理解されているのか、理解に苦しむ発言でした。 次にいま、八王子が抱えている問題をどう理解しているのか、ということの違いです。 1号議案の提案説明者は、親族会社の受注高がおおいといっても、くじ引きもあるんですよ。その分を引けば問題はない、というような発言でした。そうでしょうか。市民の目から見ると、あそこの工事も親族企業の看板が出ている。ここも、ということが見えるわけです。 そういうことを目にした市民の方々はどうおもうでしょうか。「何かおかしいんじゃない」とおもってもふしぎではないような気がします。ある意味、市長が公共事業をおこなう建設会社と親族関係にあるという事実は、市長から見れば、「ただ血がつながっているだけ」というご認識なのでしょうが、市民はそう思わないかもしれないということなんです。そのとき、ご自分で、いくら、倫理観が高い人間だ、とおっしゃっても、説得力がありません。 評価というものは、自分で言うのではなく。他の人が評価して初めて、説得力を持つものですし、また、ある意味で、人の評価というのも非常に恣意的ものでもあります。 だから、誰がみても、倫理性が高い、信頼できる、ということがわかるようにするためにも、そのことを判断する基準が必要です。市民は、首長や議員に、いい人であることを求めているのではなく。公正であることを求めているのです。何に対しての公正性かというならば、もちろん税に対する公正性であります。 だから、受注高が多い、それも連続して、ということは、くじ引きなのかどうかということを知るところに居ない市民から見ると、著しく税の公平性がおびやかされたような感じをいだくのではないでしょうか。ましてや、その親族企業の数を多数所有し、配当利益を得ていたということは、ご本人がどうおもおうと、親族企業と市長との間に利益関係があるということなんです。 ビラを配ったり、駅頭でしゃべったりするからだ、というご意見もあるやにおもうのですが、それでは寝た子を起こすな、的な発想ですね。 ビラやうったえが、市民のみなさんが常日頃漠然と抱いていた、はてな、にフィットしたからこそ、多くの市民が関心を持ち、議会に足を運び、集会で意見を発表したりしたのです。 マスコミが各誌あわせて約80回以上も記事にしたということでも、市民の関心の高さを伺うことはできます。 まとめます。 第一号議案提案者はじめ、賛同者の方々は、質疑のなかで多少のニュアンスの違いはあるように見受けるのですが、「兄が発注をして弟が受注する」という八王子固有の問題に対する危機意識がないとする立場か、あえて、問題にしないようにするという立場であることがはっきりしてきました。こういった矛盾の産物が対象親族を1親等にし、また、自粛に対して、なんらの実効性を欠くものとなっているのです。 この条例は3月5日の読売新聞で、九州大学の斉文雄先生から、「拘束力がなく、中身も空疎で、政治倫理の名に値しない」、自治体議会改革フォーラム代表で、法政大学の廣瀬克哉先生からは、「解決策ではなく、現状を容認し、お墨付きを与えるだけの条例」と手厳しく評価されました。市民の会から情報提いただいた斉藤先生による採点は、100点満点中30点であり、この第一号議案が、条例として八王子市議会史上に記されることを恥ずかしくおもうことを申し添えまして、反対討論とします。 一方、議員提出議案15号は、議員の会13名でのたたき台つくりから始まり、市民集会での市民意見の反映、また、13名以外の議員への郵送、意見受付などを経て、上程提案。委員会質疑質疑を経て、だされた意見を反映すべく、接触し、修正案に反映させるという、常により多くの議員・市民と作っていこうとする市政を崩すことなく、民主的な議論を重ねて作り上げてきた、誇るべき条例案です。 斉藤先生から75点の合格点をいただき、大変うれしいのですが、 なんといっても残念なのは、この条例が八王子市長や議会の指針とならなかったことです。 大きな八王子の損失をおもいます。 |
◆南口再開発事業の不透明さを指摘 |
2008年度補正予算等への反対討論(定額給付金、南口再開発建設の分離発注につ
いて) それでは、第13号議案にたいして、反対の立場から討論をおこないます。 まず、国の2次補正予算関連の定額給付金についてです。3月4日、衆議院で、定額給付金の財源を確保を含む第2次補正予算関連法案が3分の2条項を使っての再議決で成立しました。定額給付金の額は、ひとり12000円、65歳以上と18歳以下には、8000円が追加されます。総額2兆円規模の額となり、また、支給の事務手続きには825億かかるとされています。 3年後の消費税値上げとセットになっていて、消費税1%で、約2兆5000万円の増収になることを考えるとまさに、アメとムチの政策といえます。 この定額給付金は、昨年10月、麻生首相が新総合経済対策の一環として実施を発表した生活支援策だったのですが、選挙目当てのばら撒きとの批判が当初からあり、世論調査によれば、国民の約7割の人が、もっと有効な使い道を、と反対・批判しています。 一方、与党内においても、生活支援策なら、富裕所得層には不要との発言が与謝野大臣からなされ、所得制限を設ける、1800万円以下の人の自主的辞退など、2転3転、方針が一貫していないことが露呈しました。結局、所得制限の実施の可否を自治体に一任するという、有様でした。八王子においては、所得制限なしでの支給という方針です。 麻生首相は「 (年収が)1億円あっても、さもしく1万2千円が欲しい人もいる」などと発言。世論の反発を買うことになるのですが、結局、「自分としても消費拡大に大いに貢献していきたい」と受け取ることを表明しました。首相は高額所得者の受給を「さもしい」と批判していたのですが、消費拡大を前面にだしての方針転換です。 当初の生活支援策という目的がいつの間にか、景気対策、消費拡大にとわずか3ヶ月あまりのうちに変化してしまい、事務費を含めると3兆円近くになる税金の使途として無責任といわざるを得ません。 しかも景気対策としての効果については、全額消費に回るとすると、0,4%の景気浮揚につながるとの答弁でしたが、口座振込みということもあり、新たな消費にまわるのは、それほど期待できず、景気対策としての効果にも疑問がつけられています。 というのも、1999年小渕内閣のときに、7000億円規模の地域振興券が配られたのですが、経済企画庁の検証によると、あらたな消費効果としては32%で、消費を押し上げたのは0,1%であったという報告になっているからです。 本当に消費拡大を願うなら、消費に向えるような賃金を保障することが先決です。つい1年ほど前まで、景気がいいといっていたにもかかわらず、労働分配率は下がってきており、利益の還元は賃金には反映されていませんでした。 むしろ、非正規労働者の拡大、そしてワーキングプアを作り出し、まっとうな労働者をつぶしてきたのは政府自身であり、十分な消費を担えない労働者を大量に社会に送り出し、12000円特別支給するからさあ買い物をしなさい、といわれても、十分な買い物ができるだけの体力がない労働者・消費者にさせられているのが実態ではないでしょうか。 今、必要なのは恒常的な生活支援です。 そのひとつとして、景気が回復したとして廃止になった定率減税の復活ではないでしょうか。税額控除なら、825億円もの手数料は必要ありません。 そして、働く場の保障、働き続けられる環境、また、何らかの理由で働けなくても命を削らなくてすむセーフティネットの強化が求められているのです。 この定額給付金に反対する国民の声というのは、いま、何が必要か、ということを、自分のこととして理解し、明日のわが身かもしれないと思うからこそ、「焼肉を食べる」「薄型テレビを買う」などとのんきなことをいっている場合ではないとおもうのです。 採決にも大きな問題があります。 衆議院で可決後、参議院に送られ、否決。再度衆議院で3分の2以上で再議決という中で決まったものです。この3分の2条項による再議決されたものは、憲法制定以降、38件あるのですが、なんと、そのうちの10件が参議院で自民党が野党になった2007年9月以降のものです。これは異常な事態です。 議論を戦わせ、よりよく民意を反映していく場である議会において、数の論理が大手を振るっている状況といえ、民主主義の危機でもあります。 次に子育て応援特別手当についてです。 これも国の2次補正予算にくみこまれたものです。幼児期の子どもを養育する多子世帯の応援というのですが、対象がとても限定的です。 18歳以下の第一子がいる、3歳、4歳、5歳の第2子以降に36000円支給するというもので、1年限りのものです。 子育て世代を応援するというのなら、このような制限を加えることは無意味であり、不公平です。税の支出なのですから、公平性が求められます。またもし、財源などの関係で、一番必要としているところへ、ということであれば、それなりの根拠がなければなりません。 「子どもの貧困」の著者で国立社会保障・人口問題研究所の阿部彩さんの研究データによれば、0歳から2歳のこどもの貧困率が急増しており、また、12歳から14歳。15歳から17歳のところに子ども格差が大きく見られるとのことです。 こういったデータを採用すれば、どの年齢の子どもを育てている家庭に支援がより必要なのかということが、客観的に説明できます。 しかし、なぜ、3歳、4歳、5歳なのかという、納得のいく説明はありません。 この子育て応援特別手当の対象絞込みに対する合理的なデータはなんら示されていません。定額給付金と同様、選挙目当てのばら撒きといわれるゆえんです。 また、政府はこの間、母子世帯への児童扶養手当の削減をおこない、さらに今年度、生活保護世帯の母子加算も廃止しました。本当に子育てを応援しようとするなら、まず子育て世代の中でも一番過酷な状況にあるひとり親世帯への締め付けを今すぐやめるべきです。 最後に南口再開発工事にかかわる分離発注の問題についてです。 多くはすでに指摘されてきているので、簡単にふれます。 南口再開発工事の請け負い業者は、2006年3月14日に防衛庁の入札妨害で起訴された大林組を代表とするJVで、ここと再開発組合が特定業務代行の契約を結んだわけです。ここしか応札がなく、まったくの競争性がない中で決まっています。 その時期は、2006年4月20日。すでに町田市などの他の自治体で指名停止になっている大林組ではあったのですが、八王子では慎重審査中とのことで、この時点では、まだ指名停止になっていません。八王子市が指名停止処分にしたのは、5月15日になってからのことです。 そもそもの問題の始まりは、再開発組合が入札妨害で起訴されている大林組と契約を結んだ、ということにあるのです。 民間の契約といえども、市が補助金を出して、まちづくりの一環として行っている再開発事業であることを考えると、まったくの民間同士の契約といえないと考えます。さらに、このことが大きな問題となるのは、駅前広場やぺデストリアンデッキや新市民会館、中央事務所などの市が発注する公共工事があり、それを指名停止業者に任せていいのか、という問題です。 このことに関しては、2007年12月の補正予算の鈴木議員の代表質疑に答えて、室長は、「躯体工事と分離して施行しても問題のない内装工事や音響・舞台装置などの特殊設備工事につきましては、競争入札制度を採用して市の工事発注としておこないます」とはっきり答えているのです。また、市長も、事件を起こした大林組が特定業務代行の代表企業として再開発事業を行うことについて、不快感をかんじるといいつつも、一定の正式な手続きを踏んで、ルールにのっとって、選定したわけだから、尊重しなければならない。ただ、本市が分離発注が可能な部分については、制度にのっとって指名競争入札をおこなう。その時点で、指名停止業者になっている業者については、当然対象外となる。このように井上議員の質問に答えています。 民間同士の契約といえども、市がかかわる再開発事業に指名停止業者が代表としてかかわるということには、どうしても納得できないものがありますが、そのことはとりあえず、おいておいて、市が発注する工事に関して、内装や設備工事は分離発注となるのだ、と、すこし、ほっとした次第でした。 そして、次におこったのが、覚書の変更という事態です。 それは、2006年12月14日の覚書で、本施設の工事発注前までに甲乙協議の上、本施設に関する保留床譲渡契約を締結するというものです。ところが、まちづくり交付金が下りなかったという理由で、保留床契約の時期をずらしたのです。つまり、工事発注前に、きちんといくらで市民会館や中央事務所の床部分を買いますよ、という契約を済ませておくのが、建物を建てる上での道理とおもうのですが、そうしなかった。覚書を変えてまで、工事発注を急いだのでした。工事契約は2007年1月9日です。 この、1月9日の再開発組合と大林組を代表とするJVとの本体工事契約に点までには、議会の答弁を考えれば、分離発注の調整をしておかなければならなかったわけです。 ところが、今回の補正予算の審議の中で明らかになったのは、なかなか調整がむずかしかったので、契約後に分離発注の調停をおこなった。しかし、努力したけれど、で着なかった、というものでした。 ここに問題があります。なぜ1月9日の契約に固執したのでしょうか。 この時期に固執することによって、覚書の変更と分離発注の調整不調という、2つの変更を余儀なくされたのです。特に分離発注の調整は、議会の答弁で、「そうします」と約束した事柄でもあるので、何よりも最優先されなければならなかったはずです。 市長は、努力したけれど、できなかったとおっしゃるのですが、できなかったではすまされません。しかも、大林組は本年7月31日まで指名停止期間となっている業者なんです。そして、この業者に新市民会館建設費用のうち、82億円が支払われるとのことは納得できません。 そしてさらに、今回の質疑のなかでは、「12月時点ではすでに契約の内容が固まっていた」「コスト面以外の利点としても、JVの一体工事がいい」といった内容の発言も聞かれました。 これはどう理解したらいいのでしょうか。 2007年の時点での議会答弁では、分離発注にします、競争入札にします、大林組ではないところに、市が発注します、という内容のことを答弁しながら、今になって、契約を変更させる時間的余裕がなかった。一体工事のほうがいい、との発言をされるのは、議会軽視というか、その場しのぎの答弁であったといわざるを得ないのではないでしょうか。 南口再開発事業という大プロジェクト、金額的にも総体で380億あまり。市の負担は116億円。国や都の補助金も入れれば、事業費の半分以上が公費でおこなわれる事業にたいし、このように不誠実、不透明なことがあってはならないし、コンプライアンスとして、指名停止業者が市の発注事業の8割がたを受け持つということも到底許されるものでもありません。努力したけど、できなかった、ではすまない問題であると指摘して、13号議案に対する反対討論とします。 |
◆3月八王子市議会スタート 日程表 | ||
平成21年第1回定例市議会の日程です。
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◆議会運営委員会で、「議会便り」の検討意見続出 |
議会便りの一般質問掲載の折、誰がどんなことをきいたのか、といった個人質問欄がなくなって2年になります。1年目は試行。反対の反響もあまりなく、アンケートでも今の形態にたいして賛同があったとのことで、試行から本格実施になっています。 しかし、この11月に発行された「議会便り」に議場の写真が大きく掲載。紙面の無駄使いではないか、とおもいました。先日参加した議会改革のシンポでも、議会便りの一般質問欄の3点セットが、氏名・会派名・写真とのこと。 有権者の知る権利、開かれた議会を目指すうえで議会便りの役割は大きい。 そういえば、最初の一般質問をしたとき、議会便りに掲載された要約を読んだ知人が、「出ていたね、いつもは読まないのだけれど、身近になったよ」 やはり、一般質問の個人氏名をつけた掲載を復活させよう。 市民の反響が第一.議会便りを読んでの感想をどしどし議会事務局へ送ってください。 誰が、どんな発言をしているのかわからない、と。 市民が足りなければ、増ページすればいいことです。 議場の写真を大きく掲載する余裕があるのなら、なにを優先させるかは、はっきりしているのではないでしょうか。 |
◆政治倫理条例が自・公案で採択される | ||
2月16日の深夜近くまでの審議でしたが、結果は自・公案が多数で可決されました。
まさに、論理で勝った、数で負けた、といえる内容でした。 それにしても、なぜ一親等なのかとの問いに、「議員の会が2親等、自民党が最初に出してきたのが規制なしのゼロ。たして2で割った、1親等が妥当」ですって。 これって論理でしょうか。 また、「自・公案は60点満点で55点、議員の会案は50点。その心は、自・公案が22人の提出で、議員の会が13人」だからですって。 もう、傍聴の市民もあきれて、のけぞっていました。 詳しくは、議員の会HPをご覧下さい。 |
◆政治倫理条例議論のための臨時会の行方 |
八王子市政治倫理条例の制定をめざす議員の会は、1月8日、地方自治法101条3項の規定の基づき、臨時会の請求を市長に対しておこないました。市長は、20日以内に臨時会を開かなければならないのですが、
なんと、29日、「議案が整っていない」ことを理由に開催できないといってきました。
それは、自民・公明党が昨年12月末に提出した対案が、議案という形で形式的に整っていないからです。そして、なんと、同じ29日。おもむろに自民・公明党の提案者22名は、この条例案を議案として提出したのでした。 いつでも出せたのに、議員の会の請求に乗るものか、という意地なのでしょうか? 大人気ないやり方で、どこをむいているのかわかりません。 議員の会としてコメントを発表しました。 2月16日、総務企画委員会で両案が審議されることが濃厚となってきました。 なぜ、自・公案ではだめなのか、きちんと議論し、明らかにしていきます。 多くの方の傍聴・ご支援をお願いいたします。 詳しく決まりましたら、お知らせいたします。 八王子市政治倫理条例の制定をめざす議員の会のホームページをチェックしてください。 臨時会招集請求に対する市長の回答と自民・公明案の提出について 2009(平成21)年1月29日 本日、黒須隆一市長から、本年1月8日に私たちが地方自治法第101条3項に基づいて行なった市議会臨時会招集請求に対し、「八王子市会議規則に基づく手続状況を確認するため、八王子市議会議長あてに照会したところ、臨時会招集期限である1月28日までに同手続の完了が確認できませんでした。」との理由で、臨時会を招集できなかったとする通知がありました。 私たちは、12月24日に両会派が条例案を公表した以上、2月16日に予定されている総務企画委員会で充実した委員会審議が行なえるよう、1月中の臨時議会開催となるよう、1月8日に臨時会を請求したものです。 条例案を公表しながら、この間手続を怠ってきた自民党新政会と市議会公明党は不誠実といわざるをえず、あらためて憤りを感じます。同時に、市長が議長宛に手続状況の照会を行なっただけで、形式論により臨時会の招集を行なわなかったことは、極めて消極的な対応と言わざるをえません。 一方、私たちの臨時会招集請求期限が過ぎるのを待っていたかのように自民党新政会と市議会公明党は、本日「対案」を議案として議長宛に提出し、2月16日に臨時会を開催するよう調整している旨発表されました。 私たちの臨時会請求に対し、自民党新政会の対間康久代表は、「現在、提案理由の説明や質疑応答への準備をしている段階。臨時会への提出は考えていない」(1月9日付「朝日新聞」)と述べていました。ここで自民党新政会と市議会公明党が、態度を変え、第1回定例会に先立つ2月16日に臨時議会を開催して、議案を上程、委員会付託を行なうとしてきたことは、私たちの臨時会招集請求が、速やかな審議を求める市民の声に応える正当なものだったことの証です。 12月議会に対案を出すとしていたにもかかわらず、会期中に提案しなかった自民党新政会の側こそ、私たちの臨時会招集請求に応える手続を速やかに行なうべきでした。しかし、このたび両会派がようやく会議規則に基づく手続を行って議案を提出し、臨時会が開催される方向となったわけですから、私たちは、正々堂々と臨時会と総務企画委員会で徹底した審議を行い、両会派の条例案がもつ重大な欠陥をはじめとした問題点を明らかにさせるつもりです。そして、私たちが提案した八王子市政治倫理条例を成立させるために市民のみなさんとともに全力を尽くす決意です。 八王子市政治倫理条例の制定をめざす議員の会 井上睦子、姥貝荘一、狩野宏子、上島儀望、川村美恵子、小林弘幸、陣内泰子、鈴木勇次、松本良子、両角穣、山口和男、山越拓児、若尾喜美絵(50音順) |
◆13名の議員で、臨時議会請求あわせて記者会見 2009-01-08 | ||
・なぜ、臨時議会の開催を請求したの? 12月24日に、自民党新政会・公明党両党による「政治倫理条例(案)」なるものが公表され、新聞にもとりあげられたのですが、この対案は、今のままだと、3月2日の総務企画委員会での審議にしかなりません。それでは、2月16日の総務企画委員会が無駄になってしまいます。なぜなら、11月17日の2回目の委員会質疑のとき、新政会議員は、対案を出すので質疑はこれで十分。といって、わずか、90分足らずで質疑を打ち切ったのです。しかし、対案なるものは遅ればせながら出されたとはいえ、議会ルールにのっとった正式の事務手続きをしていないので、2月の委員会では審議できないのです。2月16日が無駄におわります。 そんなことでは、市民の理解を得られません。2つの政治倫理条例が出そろっているのですから、争点を明確にして、市民にわかる議論を早期におこなうべきです。 その方法が、臨時議会開催なのです。 ・自・公案となにが、どう違うの? 自・公案は根幹部分にかかわる重大欠陥があります。この案によると、「兄が発注し、弟が受注」という問題点を変えることはできません。政治倫理条例に寄せる市民の期待を大きく裏切るものです。細かい点は多々あるのですが、最大の問題点を提示します。 ① 「市」の範囲を狭めている。 住宅・都市整備公社など市の出資する外郭団体が含まれていない。 ② 「請負契約等」の範囲を狭めている。 請負契約等の定義規定がなく、指定管理者の指定が含まれていない。 ③ 親族事業者の範囲を狭めている。 「1親等内の親族」と規定し、兄弟姉妹を対象からはずしている。 ④ 「実質的に経営に携わっている事業者」の範囲を狭めている。 「年額300万円以上の報酬を受領している法人等」、「経営方針又は主要な取引に関与している法人等」の規定が削除されている。 ⑤ 「辞退」ではなく、「自粛」となり、いかなる届出も不要になっている。 何をもって自粛と言えるのか基準がなく、手続きも不明である。 |
◆八王子市議会定例議会閉会 | ||||||||||||||
12月15日に八王子市議会第4回定例議会が閉会となりました。 28議案と5意見書を審議しました。 主なものの論点を挙げます。 ① 補正予算について
② 学童保育所など、指定管理者のあらたな選定がありました。社会福祉協議会は、学童保育所事業から撤退なのか、継続の手を上げませんでした。わかりに、指定管理者になったのは、NPO法人ワーカーズコープです。市外業者ですが、協同組合的働き方を推進しているところでもあり、賛成しました。 ③ 国保条例の改正―産科医療保障制度―について 出産一時金の35万円から38万円にする条例改正です。しかし、この「産科医療保障制度」は、国民に知られていなくて、問題点が多すぎです。 ① 拙速な制度。産科医療崩壊を食い止めることにつながらない。医療訴訟がなくなるとはいえない。 ② 先天性や遺伝性の人は対象外で、また、なぜ脳性まひ児だけなのか、根拠が薄い。対象が限定的。 また、脳性まひ児が生まれることをマイナスと決め付けている。障がい者の間を分断する制度。 ③ 年間分娩数が100万件とすると、300億円が損害保険会社に集まる。補償金として支払われる のは約240億円(厚生省試算)。残りの60億円の使途は不明。 産婦の負担をなくしたことを評価して、賛成しました。 ④ 墓地使用料が新規分から、㎡あたり125000円だったのが、250000円と2倍になりました。市民無視の値上げではないでしょうか。(反対) 報告事項 ■ ■後期高齢者医療制度の保険料の支払い方として、評判の悪かった年金天引きを廃止し、誰でもが、選択によって口座振替に変更することができるようになりました。 2月5日までに届け出が必要です。 (あーあ、あれこれ変わるこの制度。いっそのこと、廃止して、元に戻してほしい。そして、あらためてどういった制度がいいのか、議論すべきです) |
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