2006年以降の議会報告>>>


*2003年度決算特別委員会報告より

10月15日で、2003年度決算の特別委員会が終わりました。
陣内の意見は以下のようです。(採決では不認定)
こういった決算審議は2006年度の予算編成の参考にし、生かしていくことが求められています。決算から予算へといった流れを作っていく時期です。

20億円あまりの税収落ち込み等によって、1492億円の決算総額です。さらに2003年度は地方交付税の不交付団体となっています。前年度においては、依存率は高くはありませんが、4億円交付されています。これは基準財政需要額が低く算定された結果ですが、その穴埋め的措置としての臨時財政対策債も借り受けていません。もちろん、借金を抑える、地方交付税に依存しないという判断は高く評価できますが、こういったしわ寄せはどこへ行っているのでしょうか。予算の構成比から見て落ち込んでいるのが、民生費、教育費です。ここにしわ寄せがきていることは明白です。特に教育費においてみなみ野地区での小学校新設計画については、新設を取りやめ、増設で対応と計画変更を打ち出したそのすぐあとで、白紙凍結、改めて、新設決定(2004年9月)となった経緯があります。この件について、市民の声を十分配慮しなかったとの反省も聞かれましたが、大きな混乱を作り出した責任は重大です。市民の視点という市長の姿勢がむなしく聞こえます。
つまり、歳入の落ち込みに対しての大きな舵取りとは、投資的経費のより一層の抑制で補うべきものと考えます。市債の内訳を見ると、土木債は昨年に比べて、41%増となっています。また、都市計画道路3・4・57号線の追加補強工事ならびに設計変更で、7億7000万あまりが土木費として支出されています。総額としては前年度より減少しているのですが、中身の精査が問題です。そして公債費の構成比は13,4%と、前年比においても、また予算現額費にたいしても、アップしてしまっているのです。今後の教訓にしていただきたい。
納税対策として。
課税標準額段階別を見ると、納税義務者の数字は下方へとシフトしていっています。つまり市民税の3段階のうち、課税標準額が200万円以下の人が年々増えていっているのです。また、2003年度の滞納者の分布を見ると、5万円以下の滞納者が12000人と、約50%を占める状況です。これは長引く不況の中で、市民生活が厳しくなってきていることの現われでもあります。生活保護世帯も増え、また非課税者も増えています。こういったことはまさに構造的な問題として捉えなければなりません。
多くの努力のなかで、徴収率がアップしたことは評価できますが、払うことが困難な人への配慮、その対策をどうするかということをこれからの施策に組み込まなければならない時期かと思います。特にこの小額滞納者の対策を早急に検討していただきたい。小額のうちに対応することが滞納者をふやさないことにもつながります。
福祉対策と税の徴収といったことをセットにした施策として、2003年度はじめて実施された生活保護適正実施推進事業はその効果・実績を見ると、大いに期待できる事業です。雇用を作り出す、つまり世帯の自立する力をサポートすることによって、保護費の中止、市税の納付といった力をつけていけるのです。これはきめ細かな福祉の対応で、扶助費を削減する、そしてその結果として市財政に寄与する、といった二重の結果を生み出すのですが、そのためには人的資源の投入の必要があります。
現在のままのケースワーカー数では、とてもこういった結果までは望めないでしょう。人件費の増は望めない状況でもあることから、より一層の事業の効率と人員配置の検討をお願いします。
障害者の就労支援について。庁舎内での支援が始まったのが2003年からです。なかなか難しいこともあるようですが、障害者雇用の法定雇用率が達成されていないことからも、より積極的な取り組みが求められています。退職者不補充といった政策のもと、致し方ない面もあったことから、今後の課題です。
市民企画事業補助金制度も新たな制度として期待できます。いくつか問題点はありながらも、制度設計に柔軟に対応していることは新しい動きとして評価できます。この事業展開で必要なのは柔軟な発想です。資金援助にとどまらず、市の事業として位置づけられるものについては、縦割り行政に陥らないように、より積極的な支援を期待します。市民との協働が、安上がりな市民ボランティアの育成にならないようお願いいたします。
以上見てきましたように、
2003年度決算は、市民の視点に立った施策の優先順位のつけ方において、市民の視点とは何か、その中身が問われた決算といえます。雇用というキーワードが重要であることも見えてきました。しかしまだまだ雇用が開発とセットになっていることに疑問を感じます。福祉政策として雇用の充実を図るという方向性が出てきていたにもかかわらず、そのことを積極的に評価できていないことは残念です。
農林業の支援、産業育成において、雇用というキーワードでの施策展開も必要です。
税収がなかなか見込めない今、現債高を少しでも減らすこと、それは利子負担を軽くすることにもつながります。そして財政の弾力化を生み出すことによって、八王子らしさの施策として、それを教育と福祉、雇用充実に優先的に配分することを要望して、意見といたします。

*第4回定例議会日程(11月22日〜12月15日)

11月22日(月) 全員協議会 第4回市議会定例会告示
11月24日(水) 請願締め切り
11月30日(火) 第4回市議会定例会招集日 1日目 一般質問
              議場コンサート
12月1日(水) 本会議2日目 一般質問
12月2日(木) 本会議3日目 一般質問
12月3日(金) 本会議4日目 一般質問
12月5日(月) 本会議5日目 議案提案説明
12月6日(火) 総務企画委員会 厚生水道委員会
12月7日(水) 文教経済委員会 都市建設委員会
12月10日(金)会派代表者会
12月13日(月)議会運営委員会
12月15日(水)本会議最終日

*行政視察(少子・高齢化特別委員会)(いってきます)
11月10日〜11日 
視察地:岩手県花巻市
 (1)岩手労災病院の廃止および県立花巻校正病院の移転問題の課題と対策
 (2)仕事と家庭両立支援事業
      (はなまきファミリーサポートセンター)
10月20日から予定されていた、議会運営委員会の視察が、台風23号の影響で、中止となりました。予定地は、北九州市と長崎市。昨年、議会運営委員会の視察で、福岡県の春日市と大分県の別府市を視察で訪れたのですが、話を聞くだけで、実際の議会の傍聴ができるわけではありませんでした。資料だけで十分といういった印象を持ちました。だから、今回の視察中止はほっとしました。大体一人当たり、交通費・宿泊費等で約10万円、だから約120万円程度の予算不用となりました。 今回は、特別委員会の視察です。2年に1回の視察です。以前は、毎年行っていたそうですが、改革の中で削減されてきました。



一般質問です。

1)八王子の将来、これからの地域活性化について、どう考えているのでしょうか。私の質問の前に次のような市長答弁がありました。
裁判所の問題、丸井の問題は、八王子にとって大きな転換期だろうとおもう。どう乗り越えていくかということである。長い歴史の中で、いいように作用するか、マイナスになるかわからないが、常に結果としてプラスの要因であったというように導いていく努力をしなければならない。まちづくりの資源はたくさんある。よそのまちにはないような、よそのまちをまねするのではなくて、分権時代にふさわしい独自性がある活力あるまちをめざして頑張っていきたい。
  まちづくり交付金として、八王子の広域拠点形成地区と高尾駅周辺地区の整備に対し、41億円が交付されました。全部で27事業、5年計画です。全部やるには、125億円もかかると試算されています。南口再開発として、市民ホールも入っています。どうやってこれらの事業を選定したのでしょうか。また、実施できなかったらどうするのでしょう。
市民要望の強い両地区の事業の進捗がスムーズに図られ、市民のまちづくりの進展や活性化に寄与すると考えて申請した、と市側は言います。実施ができないようなことがあれば、国との関係で非常に困難な状況になる。この2地区は市民要望が多く、すべての事業ができるように全力でとり組んでいく、といっても、その財源はどこからもってくるのでしょう。また、本当に南口再開発は市民要望が強いのでしょうか、疑問です。高尾駅南北通路については、これは、本当に市民要望といってもいいでしょう。しかし、南口は、民間の再開発事業といっています。北口も丸井が撤退し、西の歌舞伎町といわれる様に、まちがすさんできています。そんな折、南口の再開発より優先されるべきは、北口をどうするかということではないでしょうか。そこで、もし、ミニ市役所をどうしても作らねばならないのなら、北口に作ることが今、求められています。そこで、次のような質問となりました。

陣内:ミニ市役所の場所として、南口再開発のビルの中に入れるとか、駅前等の空き店舗を探しているとか、いろいろいわれている。ミニ市役所を作ること自体、反対はしないが、優先順位が高いものとはいえない。再開発ビル建設の援助として行うことになるのではないか。丸井の跡を市が積極的に利用するという考えはなかったのか。八王子の顔でもある 駅前の1階にアミューズメント系の施設(ゲームセンター)ができることをよしとするのか。
市長は次のように答えました。
物販を中心としたテナント等の入居を働きかけてきたが、オーナーが希望する賃料にならない。民間の建物でもあるということから、ミニ市役所としてはふさわしくない、 と判断した。
感想:まちづくり交付金は、市民会館を駅前に作ることの根拠となってしまいました。市民要望、市民の視点といわれているけど、何を持って、市民の視点というのでしょうか。議会でも市民会館の建設については、さまざま議論があるところです。ミニ市役所も、再開発事業を成功させるために突然出てきたものです。具体的な議論はなんらされていません。パチンコ店の進出については、病院が近くにあるということもあって、商店会からも反対の声が上がっているのです。またまた箱もの行政の復活でしょうか。 南口市民ホール建設の財政的根拠は何もない。今の教育費の削減は、たくさんの資産を作りすぎたきたつけであることを忘れてはならない。

2)住宅地、および学校等での農薬散布の再検討を行っていますか? 農薬取締法が改正されました。東京都環境局からも「化学物質の子どもガイドラインー殺虫剤樹木散布編―」が配布されています。八王子の現状は、小中学校で52校散布実施、約240万円、公園等で約1000本、93万円、公立保育園は5園、6万6千円とのこと。都のガイドラインは農薬を使わない方法も示している。また、実際に農薬を使わないで、害虫駆除を行っている自治体もある。八王子の対応は? また、今回の改正で、市民農園や庭のガーデニング等での農薬使用も規制の対象である。どのようにしているのか。
隣人同士のトラブルがよくあります。また、歩いていると、いかにも農薬散布したといったように、赤茶けた草地を見かけます。市に問い合わせても、「使うなとはいえない。適量を守って使ってください」と指導しているといわれます。今回の農薬取締法の改正や都のガイドラインを上手に使ってほしいものです。一歩進んだ取り組みを期待するところですが、ちょと頼りない。庁内部署の農薬使用についての、把握を環境部ですべきでしょう。
答弁は以下のとおりです。
国の使用基準には使用者が遵守する措置等の項目が定められている。東京都のガイドラインでも、地域住民に対する事前周知、飛散防止対策、あるいは殺虫剤を使わない防除方法などの事項が示されている。これらの趣旨をさらに徹底して、庁内ばかりではなく、一般市民の方々に対しても一層の啓発に取り組んでいく。
感想:世田谷区では八王子よりも学校数が多い。しかし農薬散布は4,5本とのこと。やればできる。やる気です。啓発といっても、ただパンフレットを配っているだけでは効果なし。今の八王子の実態がそれを示している。より積極的な対応がないと改善されない。
近隣の農薬散布苦情から、市政の問題として取り上げたものです。

3)ごみ減量と資源化対策としての学校給食牛乳びん対策です。来年から、学校給食の牛乳をびんから紙パックで納品するといった動きがある。八王子の納品業者は来年以降もびんでの納品を約束しているということだが、リユースの視点から、びん牛乳を維持してほしい。この際、中学校のミルクもびんにすることはできないか。10月からごみ有料化になる。市としての取り組みを聞きました。
幸いなことに、八王子の納品業者はびん製造をやっているということで、びんに変更したがっているということだ。市の判断しだいです。
答弁は以下のとおりでした。
中学校のミルク給食の紙パックが来年以降、業者が引き取らない方向性が出ている。再利用可能なびんにするか、紙パックの継続、生徒がかかわりながらリサイクルするなど、どういう方法が可能か考えていく。

4)新設学童保育所に指定管理者制度が導入されます。保育の質、統一性の配慮などどのようになるのでしょう。これまでは社会福祉協議会に一括委託でした。今年4月の新規募集も社協に委託です。市の指定管理者制度に対する方針は、新規は指定管理者でいく、今まで委託のものはこれからどうするか要検討する、といったものでした。
基本的なサービスの統一についてはもちろん、保育の質が低下しないよう。業務内容を詳細に、具体的に仕様書で示し、確認し、協定を結びます。その上で、報告を求め、適宜状況調査を行い、必要があれば、指導してまいります。保護者からの苦情についても、処理体制をつくってまいります。また、施設単独で行う事業ではなく、こどもと家庭を支援するネットワークのなかで、地域との連携も出てくる。市や他の民間施設職員と交流し研修することもある。その仕組みの中で事業の水準を確保していきたい。 第3者評価については、もう少し議論が必要。
お手本のような答弁です。こういったことが実施されるよう、チェックしていきます。
9月の広報での募集がありますので、どういった採用になるのか、検討委員会を作るのか、これから一つ一つの場面ごとにつめていかなければなりません。

5)東京都教育委員会は、「間違ったジェンダーフリー思想に基づく混合名簿はやめるように」といった通知を出しました。間違ったジェンダーフリーとは、更衣室を一緒にするとか、宿泊を男女一緒とかいった、事を指しますが、こういった事実はどこにもありません。混乱させているのは石原都知事ともいえます。まさにジェンダーフリーパッシングです。市の姿勢を問いました。
都教委の通知は校長会で流す予定。混合名簿はこれからも推進していく。
いまののところ、小学校で約70%、中学校で30%台ということでした。

決算の総括質疑(20分、時間が足りない)
 *2回目の決算総括質疑であった。昨年は無我夢中で、財政の勉強をして望んだ、今年も大和田先生の指導の下、財政を経年的に勉強したが、まだまだのできであった。市側の答弁を切り返すだけの準備がなかった。そういう考えもあるが、私たちは違うといわれてしまっては平行線で迫力不足である。来年も頑張ろう。

・市税が落ち込んでいる。20億円も予想より下回っている。徴収率は幸いなことに92,8%とアップ、26市中、14位のところまで来た。財産調べまでするということだ。税の公平性からいえば、やむおえない措置であるが、厳しい取立て屋にならないよう、注意してほしいと要望。というのも、5万円以下の滞納者が半分近く、納税区分も所得が200万円以下が多くなってきている。市民生活の厳しさが伺える。提案をひとつ。
市民の納税意識を高めることが大事。固定資産税の納付書の記載ですが、共同名義の場合、割合の多い人の名前が記載されていて、後はほか、といった記述になっています。共同名義で家を買う人も増えてきています。しかも、夫婦の共同名義の場合、ほか1名で記載されるのは、妻、つまり女性であることがほとんどといえるのですが、納税意識を高めるためにもこういった記述も変えていく必要がある。
積極的に取り組んでいただけるようです。

・市債の圧縮について問い正したが、計画に沿って厳選しているということでした。
攻め方を変えなければなりません。
* まあ、今のところ、大きな事業実施は自粛している。問題はこれから。南口の再開発、市民ホール、ミニ市役所、道の駅、インター北周辺地区の区画整理などなど、目白押し。

・生活保護適正就労指導について訊きました。相談者の半分近くの就労実績がある。就労支援をして、生活保護停止となれば、大きく扶助費の削減となる。300万円の収入が得られるような指導が必要。生活保護制度に問題があるが、働く動機付けをすることが必要である。不正受給を目くじら立てることよりも、自立を促す方策が求められている。

・住基ネットはまさに金食い虫。市民にとっては、個人情報の漏洩の不安、そして市税からの多額な負担(構築に1億5千万程度、管理運営に年間4000万円、セキュリティにも費用がかかる。まさに情報の公共事業ともいえる)メリットなしの制度。メリットは国にある。また、大量閲覧についても再考が必要。現在は1件200円、制限なし。13万通もの閲覧があった。何らかの抑止となる規制を定めた条例が必要であろう。熊本県など先行例がある。

・ 市民企画事業補助制度について。この制度は平成15年度からのもので、1000万円が市民企画に事業でこれは、というものに助成される。しかし限度は100万円、2年間だけで、その間に自立することを求められている。本来なら、市が担わなければならない事業もいくつかある、それを市民企画として、市民に持ち出しでやらせるのもちょっと考えもの。
事業委託とか、共催とか、速やかに市の役割を明確にすべきです。
審査会の意見として、この点が指摘されている。しかも、市の公共施設を使う場合、料金を徴収することができない。これでは自立は無理である。NPOに足りないものは、事務所と資金。空き教室などを事務スペースとして貸し出すことも検討すべき。
府中市では、廃校をNPOセンターとして、いくつもの団体にかしだしている。
今の市民活動支援センターは部屋貸しなので、常設の事務所を持てるようにサポートすることも必要である。
ボランティアはゆとりのある人だけがやることではなく、志のある運動をサポートするのが市民企画事業であることを認識すべきである。


[トップへ]

9月8日から第三回定例議会が始まります。
  8日  本会議1日目 一般質問
  9日  一般質問(陣内は5番目、2時から3時くらいです)
    内容:1)まちづくり交付金について
       2)住宅地等の農薬散布について
       3)学童保育所の運営について
       4)学校給食のビンリサイクル
       5)八王子の男女平等教育
10日 一般質問
13日 一般質問
14日 本会議2日目
15日 厚生水道委員会
16日 文教経済委員会
21日 会派代表者会
22日 議会運営委員会
27日 本会議3日目
28日 文教経済委員会視察(高尾山学園)
29日 決算証拠閲覧
30日 決算証拠閲覧 鶴ヶ島教育委員会視察

ぜひ傍聴にきてください。初日の議場コンサートは琴と三味線です。



6月10日から6月25日まで第2回定例議会が開かれました。3月の予算審議のすぐあとの議会であることから、静かな議会といってもいいほどでした。

〈 一般質問 〉

1) ごみの有料化、まだまだ問題です。3月の議会で有料化の条例が決まったとはいえ、細かいところがつめられていません。集合住宅地区に対する説明会は69ヶ所しか行われておらず、ダストボックスによる収集方法のため、不法投棄などが心配されます。また、指定袋収入は、委託料と袋製造費に半分以上が使われてしまいます。これって変ではないですか。学校給食の残菜の堆肥化をすすめてほしいと提案したのですが、費用がかかるといわれたのですが、こういった資源化に指定袋収入を当てるべきではないでしょうか。また、費用がかかるというのは、ちょと詭弁。要はやる気が無いということでしょうか。学校給食の調理員部会が2年間にわたって調査・研究した報告は、大きなメリットがありますよ、というものでした。

2) 南バイパス道路、一部工事始まる!? 圏央道の八王子南インターの開通を見越して、20号とつなぎ、館が丘、みなみ野、片倉、北野地区を通過して16号につなげ、そしてさらに東八道路へと結ぶ自動車専用道路の建設が一部始まろうとしています。この道路は国道ですが、1400億近くかかるといわれており、今、国土交通省では、不要不急の道路建設をやめて、維持費に振り当てるという方針を出したばかりです。国土交通省もこの道路については、必要な道路としていますが、より八王子市が早期建設を求めている節があります。
環境基本計画方の観点から見ても、アセスメントの実施においても不十分性が残るものです。片倉、子安周辺には湧水地点もあります。水とみどり、これを次世代に残していくためにも、この計画の是非を改めて問うことが必要です。

3) 男女共同参画の取り組みについて 八王子の政策決定の場への女性の進出を数字的に見ると、職員の男女比、約3:1にたいして、管理職の男女比は、なんと約20:1です。ひどすぎます。管理職試験の条件として、育児休業取得者などの差別をなくしているということですが、積極的な人材育成が望まれます。女性管理職の方と接していると、とても優秀です。
DV法が改正になりました。市町村の役割が大きくなります。まだまだ職員の間にも十分な認識がなされていないような面に直面することもあるのですが、具体的な対策が求められているのです。民間シェルターへの補助金をぜひ予算化したいものです。補助金検討委員会で補助金のあり方をめぐる議論があったのですが、基本的なところにメスを入れることがなされないまま、補助金はもう出せない、といった認識になっているのが疑問です。行政のやるべきことを肩代わりしているといった事業、施策にたいしては補助金の交付も検討すべきです。そして民間事業として育成を図るのなら、子育てプロジェクト、あるいはDV相談プロジェクト、など、目的別の民間団体の育成が行政に求められているところです。横浜市では、子育てNPO の立ち上げを市が応援するという事業をやっています。行政の姿勢が問われるところです。

男女共同参画出前講座 8月21日(土)
                     主催:八王子手をつなぐ女性の会

〈 意見書・請願 〉

中央防災会議に浜岡原発震災専門調査委員会の設置を求める意見書を提出しました。
提案説明は以下のとおりです。

   まず浜岡原子力発電所の概要について簡単に御説明させていただきます。浜岡原発は浜松から東へ約50キロメートルの静岡県御前崎市に位置し、お茶畑がつらなる牧の原台地を背後に遠州灘に面した海岸地帯にあります。中部電力が運転、管理をおこなっています。
   さて、この立地条件ですが、1964年につくられた「原子炉立地審査指針」によれば、立地条件として、大きな事故の誘引となるような事象が過去においてなかったことはもちろんであるが、将来においてもあると考えられないこと、とされています。つまり、原発施設は最も恐ろしい放射能災害をために絶対に壊してはいけないものであることから、こういった指針がつくられたといえます。
この大きな事故の誘引となる事象とは、大地震であり、大津波であることは明らかです。ところが静岡県周辺は、過去数十年から数百年の周期で地震が激発している大地震銀座なのです。1854年の「安政東海地震」はM8.4であり、1944年の「東南海地震」はM7.9を記録しているということです。浜岡町は原発施設が建設できない立地なのです。
そしてそういった立地であるにもかかわらず、1号機から4号機まで4機あり、又、5号機が来年1月からの本格稼動を控えて、現在試運転中です。又、現在1号機、2号機は定期点検中です。1号機は1970年、そして2号機は1973年に建設されており、老朽化が問題視されています。それぞれの発電量は、1号機で54万キロワット、2号機で84万キロワット、3号機110万キロワット、4号機113キロワットとなっています。そして来春から予定の5号機は138万キロワットの電力出力を予定してます。1号機から4号まで100%の状態で供給される電気出力は362万キロワットで、日本の総発電設備能力の2億6600万キロワットのわずか1.4%に過ぎません。しかも1号機は2002年4月より定期点検にはいることや、4号機のひび割れ発見による運転停止などから、設備利用率は2002年で33%、2003年で53%といったものでした。
これが浜岡原発が置かれている現状です。

次に東海地震についてです。
昨年7月、札幌市で開かれた国際測地学・地球物理学連合の総会の招待講演で、茂木清夫(もぎきよお)前地震防災対策強化地域判定会長が「直下でM8の地震がおきる浜岡原発はきわめて危険な状況だ」といった警告を発しました。茂木氏は元東大地震研究所の所長でもあり、まさに地震学会の重鎮です。その人が自然科学の学術集会の場でこういった発言することはきわめて異例といえます。危機感がそうさせたのでしょう。また、茂木教授ばかりでなく、東海地域では、現在24時間態勢で、監視体制が敷かれているのですが、その監視を続けている学者たちからも今までとは違う異変が報告されているのです。そしてこういった東海地震の震源域の真上にこの浜岡原発が立っているのです。
国も東海地震の発生が100%予測されるとして、国による直前予知対策や震災軽減対策がとられ、又、中央防災会議では地震防災対策がおこなわれています。そして東海地震の想定被害は、1995年の阪神・淡路大震災を大きくうわまわるもので、死者、重傷者は甚大な数となり、また避難民は190万人にものぼると見られています。東海地震それだけでも大きな問題ですが、さらにこの地区に関していえば、原発施設が損傷を受け、放射能漏れによる惨事が引き起こされるということです。わたしたちは、1986年のチェルノブイリ事故、また1995年の阪神・淡路大震災、そして1999年の東海村臨界事故を経験しています。原発震災がどういったものか、多くの人は現実的な不安を抱いているのです。
それに対して、中部電力では「耐震安全性は安全審査で確認済み」「岩盤上に直接設置してあり、M8.5の地震にも耐えうる」として、なんらこういった不安にこたえようとするものではありません。また、国の原子力安全・保安院が原子力発電所の耐震と安全性について次のように説明します。過去の地震などから想定しうる最強の地震の揺れに対しては、S1レベル、そして現実には起こり得ないほどの最強の地震に対するS2レベルの2段階での耐震対策をおこなっているとしているのですが、このS2段階の揺れは、600ガルとされています。しかしながらこういった揺れの記録でいえば、阪神淡路大震災で833ガルを記録しており、東海地震が阪神淡路大震災並みのものであっても、はるかにこの限界耐震地を越えているのであり、ましてや東海地震はM8.5、さらに南海、東南海地震との当時発生の場合もありうるし、その場合、国はM8.7と想定しているのです。M8.5というのは、広島型原爆に換算してみると、1000発から5600発分の威力に相当するのです。
国の安全という根拠をそのまま信用することができるでしょうか。大惨事が生ずると、「想定外の事故」といってきました。阪神淡路の震災で、高速道路が倒れるなど、誰が予測したでしょうか。そしてつねに、事故が起こってから、被害が発生してから、対策の不十分性が検討されるのが常でした。原発事故は起こってからでは遅いのです。その被害は静岡県だけにとどまらず、東京を始めとした日本全国、そして世界各地へと甚大の影響をもたらすのです。こういった耐震審査は新しい設備に対してのものですが、現在ひび割れ運転中のものや老朽化している施設に対しての考慮はなんらなされていません。何がどのように起こるのか、誰も予知不能です。『絶対安全』などということは誰もいえないのです。
東海地震の緊張が高まってきている今だからこそ、最悪のシナリオを想定して現実的な放射能災害に対する対策を国民に示し、また、市町村ではそれらに基づく防災計画の中で、放射能対策を具体化していかなければならないのです。
   政府の中央防災会議は地震の被害を最小限に食い止めるために設置されたものです。東海地震に関する専門委員会の報告によれば、警戒宣言が発せられたときの対応措置が記されています。さらに今年の1月からは、「注意情報」が追加され、注意段階での防災準備が前倒しでおこなわれるようになりました。しかしここでも、浜岡原発に関しては、運転停止の準備開始となっているだけです。警戒宣言が出て初めて、停止作業を始めるとされています。しかし原子炉は運転をやめても莫大なウラン燃料をかかえており、その「崩壊熱」のために、三ヶ月はメルトダウンの可能性がある時期とされています。とめれば安全というのはまさに神話でしかないのです。原子力安全・保安院は、止める、冷やす、閉じ込めるといった安全機能を保持していなければならないといいますが、配管の損傷などからの冷却水の漏れなど、一つでもサイクルが狂ってくればこういった安全性の保持は達成できないのです。また、いったいどうやって、誰が放射能物質の閉じ込め作業をおこなうのでしょうか。チェルノブイリ事故の教訓が活かされているとはとても思えません。
中央防災会議は、原発損傷後の補修方法、放射能放出による市町村や国への報告、国の対応、被災が予測される市町村の対応、被災者の救済、退避の誘導、原発施設の閉鎖などについてシュミレーションを行い、対策を立てなければなりません。研究者レベルでの「原発事故災害予想プログラム」といったものも出されていて、その被害の甚大さは想像を絶するものとなっています。こういった動きに対して、不安を募らせるだけといった批判もあるが、これは中央防災会議が浜岡原発事故の検討をしていない結果でもあり、また、責任転嫁でもある。東海地震が100%予測され、その緊張感が高まっているいまこそ、中央防災会議は絶対安全といった空疎の言葉を繰り返すのではなく、具体的な事故シュミレーションを行い、その対策を広く国民に知らせる義務があるといえる。事故がおきたとき、家にとどまるべきか、避難所に逃れるのか、ヨウ素剤はどこで手に入れるのか、服用する安全基準は、自動車に乗って避難することができるのか、などなど、具体的な対策が今、求められている。これは、国の原子力に依存するエネルギー政策を是とするか否か、また、とくに浜岡原発の停止を求めるのか否かといった問題以前の、国民の生命と安全を守るために必要な措置である。このことは被害をできるだけ最小限にとどめるための国の責務といえる。その意味から、中央防災会議に浜岡原発震災専門調査会の設置を求めるこの意見書を、議会をして採択していただき、八王子市民をはじめとした日本国民の命と安全を守ることに尽力することを広く表明して、提案説明を終わります。

八王子が策定した「防災計画」には原発震災についての対応が書かれていません。100%起こるといわれている東海地震に対する準備、そのためにも原発を止めなければならないという思いです。チェルノブイリ事故の教訓を活かさなければなりません。チェルノブイリも地震が原因では?ともいわれています。ドイツでは原発を廃棄する決定を行っています。ドイツに出来ることは、日本でも出来ることではないでしょうか。このごろ、風力発電を見かけるようになりました。自然エネルギーへの転換が急がれるのですが・・・・・腰が重い!!

〈 文教経済委員会 〉

高尾自然科学博物館の八王子への寄付についての条例提案がありました。博物館機能をどう考えるか、そしていまある、約80,000点あまりの標本をどうするかといった、具体的な話には行き着きませんでした。市としては、統廃合による空き学校に標本等を移転させる予定のようですが、専門員(学芸員)の配置が無いままでの単なる倉庫では貴重な財産が破損していきます。このあたりの認識が八王子にはないようです。関係者の方々が傍聴にいらしていました。
居場所カレッジでやった、「自然と共にいきること」といった高尾自然科学博物館の元学芸員さんをお招きしての講演会を、もう少し広く行いたいと思っています。
多くの人にこの問題を理解していただきたい。駐車場、観光としての施設、といった具体的な話もあがってるのです。

〈 その他 〉

市議会報から発言議員の氏名省略されそう?  市議会だよりから、個人の意見表明をはっきりさせる名前の記載がなくなりそうです。一般質問が占める紙面の量が多くなってきて、その検討を始めているのですが、一般質問は各議員が個人的な通信等で報告すればいいことで、議会たよりは議会が何を審議しているのか、を載せるべきといった意見が大勢を占めています。 しかし、議案等に対する、個人並びに会派の態度の掲載していない今、これではますます議会が市民から遠いものになってしまいます。多くのみなさまのお声を議会に届けてください。都議会たよりは他の議会報などでは、議案に対する賛成・反対・保留といった態度を明らかにしているところが増えてきています。これが今の情報公開の流れです。八王子は逆行しているのではないでしょうか。
これから、私の個人の通信で主だった議案に対する賛成・反対等を掲載したいのですが、なにせ席が一番前で後ろを振り向くのもはばかられるので、ちょっとどうしたものかと考えているところです。いいお知恵をお貸しください。
退職前の号俸アップ廃止!
国、都の公務員の退職金の支給のあり方に倣って、市でも当然のごとく行われていた、退職前の給料号俸アップの措置が廃止されました。退職者が100人を超えるのが平成19年です。今年(平成16年度)の退職者からの適用で、やっと市民感覚になったといえます。もちろん、国、都ともに廃止を決定しています。
  (注 号俸:公務員の職階級で、何級職何号と定められた俸給のこと)
申請書用紙から不必要な性別欄がなくなりました。性同一性障害者の方からの問題提起で、今まで慣習的に行っていた性別欄の記載が改めて必要なものかどうかの見直しとなり、不必要なものはなくすこととになりました。一歩前進です。
請願署名について、今までは署名、押印が必要でしたが、代表者のみ押印が必要で、他の請願者からの押印は必要なくなりました。これも一歩前進。
住民基本台帳カードの申請件数です。
この数字を見る限りでも、必要な措置であったかどうか、住民の利益に供しているのかどうか、はなはだ疑問です。莫大な予算をかけてシステムつくりを実施しています。
東京の全市区町村における住民基本台帳カードの申請件数・申請率(2004/3/31)
都内の住基台帳申請件数および申請率

[トップへ]

6月3日       第2回定例議会召集(期間:25日まで)

5月27日     文教経済委員会
卒業式、入学式において5名の処分者がでました。
抗議していくことを含めて、これからの教育委員会に抗する運動体をつくっていく準備が始まりました。
教育講座実行委員会(仮称) 6月1日 市民活動支援センター19:00〜
八王子のコマーシャルビデオができました。 なかなかのでき。

5月23日  会派代表者会 懇談会
議会改革の話が進んでいます。わたしはオブザーバーなので参考意見をいうだけ。市議会だよりの見直しとして、一般質問、氏名掲載が槍玉にあがっています。第1回定例議会の報告については、紙面が足りないということ、一般質問者の制限協力があるということで、一般質問を掲載しないことになりました。      これでいいのかな。市民にとって議会を身近なものとしてもらうため、誰がどう様な発言をし、どのような議案に賛成したか、反対したかということは大切な情報であるにもかかわらず、そういったことは個人の情報誌で行えばいいということで一蹴されました。その続きとして、一般質問の取り扱いが話題になっています。他の議会法を見ると、賛否の掲載、一般質問の氏名掲載は常識となっているのですが・・・。あなたが議会にいるので、いままで関心がなかった議会だよりをみたよ、という反応はたくさんいただいています。身近な人が議会にいることの意味は大きい。

5月17日〜19日  文教経済委員会 行政視察
香川県 丸亀市  2学期制について
大阪府 東大阪市 中小企業支援について


感想:丸亀市は小・中学校の二学期制を導入。スタートしたばかりである。今のところ、学業的にも上々で夏休み等工夫が見られている。八王子市でもこの近郊では中山中学校でスタートしている。夏休みや休日等の弾力的運用で、学習時間の確保が図られているが、ゆとり教育はどこへいったのだろうか。
感想:東大阪市は八王子と同じ程度の人口規模である。中小企業が8000社程度立ち並び、産業振興が市の施策で大きなウェートを閉めている。クリエイション・コアは中小企業の発注支援を行うところで、インキューベーション機能を持つとともに、積極的に企業のPRサポートをしている。あとは企業のニーズとどうマッテッテングさせるかということが課題だろう。

かかった経費:ひとり80,460円(グリーン車使用については現在の旅費規程で使用が明記されているが、適用していいない自治体も多くある。これについては、昨年申し入れたが、そのままとなっている。総勢12人の視察団で総経費は965,510円です。これが各4つの委員会で毎年行われていることで、これからの行政視察のあり方は検討を要する。

5月   政務調査費の清算が終わりました。
支給額  660.000円
支出      調査活動費      1,757円
          資料作成費    512,243円
          研修・会議費   146,000円
以上です。
領収書の添付が義務付けられていません。提示するだけ。又、情報公開の対象になっているのは、この金額だけ。大切な税金なので、領収書を添付した資料の情報公開の道をつけていく必要があります。
議会改革の中で、話題になってはいますが、市民の声が必要です。


[トップへ]


3月30日 都議会にて「食品安全条例」全会一致で可決。
 東京都ではじめて食の安全確保のための条例ができました。
 BSE,食品偽装表示、鳥インフルエンザなど、食の不安はますます広範なものになってきています。この条例を使って、私たちの食に対する安心・安全を実質あるものとしていきたいものです。
東京都食品安全条例とは・・・
【目的】食品の安全の確保による「現在および将来の都民の健康」の保護
【基本理念】@事業者責任を基礎とする安全確保A科学的知見に基づく安全確保B都・都民・事業者の相互理解と協力に基づく安全確保
【都独自の未然防止策の創設】@安全性調査・措置勧告A自主回収報告制度
【食品安全推進計計画の策定】条例に基づいて、今後食品の安全確保に関する総合的・計画的に推進するための「食品安全推進計画」を策定予定
【施策を的確に推進するための機関の設置】@安全性に関する情報の分析・評価するための「食品安全情報評価委員会」A食品安全推進計画などを審議する「食品安全審議会」


議会報告(平成16年第1回定例議会)
                     2月27日〜3月29日


  初めての予算審査等委員会でした。大事な皆さんからの市税をどう配分するか、一番緊張しました。私は公約にも掲げてあるように、市民との協働、行政の説明責任、子どもからお年寄りまで誰もが安心して暮らせるまちづくり、人権の保障・差別の撤廃、地域力をつける、地産地消の実践などをベースにして、予算議案等を検討しました。そして反対の一票を投じました。その根拠(予算案等関連議案に対する討論)を以下に掲載してありますので、ご関心がありましたらお読みください。その他として、(私立長房西保育園民間委託に反対する請願支援)の討論も前文掲載です。一般質問は日の丸・君が代の強制問題に触れました。題して、「今、学校が変わる−卒業式、いま昔」です。教育基本法が変えられようとしています。その前哨戦でもあります。子どもの人格の完成を目指す教育基本法から国家にとって都合のいい子どもの育成、考える子どもではなく、国家のいうことに反抗しない子どもを作る教育へとシフトしていっています。教育とは国家のあり方、政治権力闘争から自由でなければなりません。それが民主主義であると思います。これからの時代をどう生き抜くか、一人ひとりが問われています。
  なお、予算要望については、大体秋ぐらいに予算編成方針が出されることもあって、決算審議の中でやっていくことが必要です。この3月議会の審議は最終確認といった感があります。事務事業評価を通して、翌年の予算を見通していくといった流れを作っていきたいと思っています。

次回の議会予定
5月17日〜19日
5月27日
6月3日
6月8日
6月10日
6月11日
6月14日
6月15日
6月16日
6月17日
6月18日
6月22日
6月23日
6月25日
    文教経済委員会行政視察
文教経済委員会
市議会協議会
議会運営委員会
第2回定例議会本会議
本会議2日目
本会議3日目
本会議4日目
本会議5日目
総務企画・厚生水道委員会
文教経済・都市交通委員会
会派代表社会
議会運営委員会
本会議(最終日)

争点:
1) 高尾科学博物館が閉鎖となり、都から八王子市へと移管されました。八王子としては、どのようにこれを運営管理していくか、予算をどの程度つけられるか、6月の補正予算で何らかの方針が示されるのではないでしょうか。
2) 市立長房西保育園の民間委託に対しての動きがあるかもしれません。
3) みなみ野地区小学校建設については、新設校廃止、増築でカバーという方針がいったんは出されたのですが、撤回となっています。速やかな方針とともに予算等が示されなければなりません。
4) 次世代育成支援行動計画作成、子ども家庭支援センターの充実についての市としての方針が固まってくる時期でしょう。


予算案等関連議案に対する討論
 無所属、会派に属していない陣内泰子です。2004年度八王子市一般会計予算および各特別会計予算について、反対の立場から討論を行います。
 2004年度予算編成に当たり、厳しい財政事情であることは他の議員の討論の中で明らかになっています。少々乱暴ですが、家計簿感覚でイメージしてみるならば、家計に入ってくる収入が減っているのに、借金返済のため、借金をしなければならないといった自転車操業を余儀なくされ、しかもその借金残高は年間の支出の倍近くになっている。こういった状態です。そのときに、何を考えるかといえば、できるだけ収入を増やす努力と、出て行くお金の吟味、そして新たな借金をしなければならないような状況をできるだけ避けようとする、誰でも思うことです。市側もそのような観点からの予算作りに努力してきていることはわかるのですが、新市民会館の建設事業のスタートについては、こういった観点からの吟味を放棄しているかのようです。つまり、税収を増やすための産業振興、駅前の賑わいとして計画されている八王子駅南口再開発事業に付加価値を与えるものとしての市民会館建設ですが、そもそも再開発事業の進捗が6ヶ月も理事会が開かれていないといった状況に加えて、具体的な計画がなんら示されていないのです。ペデストリアンデッキによる駅前広場整備にしても同様です。再開発事業と一体であることによってのみ意味を持ちうるこれらの事業が先行することは、費用対効果が図られないばかりでなく、どれだけの市負担額であるかといった資金計画がないところでの多額の費用を要する公共事業の着手です。市民感覚からいって到底納得できることではありません。

 中央道八王子インター北地区基盤整備促進事業についても同様です。都有地に巨大商業地区を実現させようとするものですが、都をはじめとした地権者との具体的話し合い、了解、そして進出店舗の青写真等、何も煮詰まっていないところへの恣意的公共事業です。
そして圏央道八王子北インターのフルインター化、北西部幹線の開通といった新たな公共事業を誘導するものであり、かつこういった環境が整備されて始めて成り立つ商業・流通業の活性化であることを考えると、二重の意味において不透明な事業といわざるを得ません。
産業振興はこれからの都市経営にとって重要な視点です。幸いなことに八王子には空洞化していない産業、農業があります。産業振興の軸足をこういった実態のあるところへシフトさせていくことが求められています。

 ごみの有料化については、今までの自治体責任による廃棄物処理策の大きな転換です。指定袋の導入については市民の理解はおおむね得られているとの判断ですが、そうでしょうか。今までに100回程度の市民向け説明会を実施し、これからは1000回以上もの説明会の中で、ごみの出し方等説明しながら協力を仰いでいくとのことですが、自治研センターのアンケートによれば、12月時点でのごみ有料化に対する認知度は50%です。ひとりひとりのごみ排出抑制が必要で、ごみ有料化もその意味ではインテンシブがあるのですが、他の先行自治体の例もあるように、有料化のショックはそう長続きしません。生ごみの堆肥化やプラスティックの回収等、資源化のためのさまざまな仕組みが用意されている必要があるのですが、ごみゼロ社会に向けての市としての取り組みが見えてきていません。戸別収集にしても全世帯の4分の1が対象外という現状の中、費用分担の公平性において議論が尽くされていません。実施の先送りを要望します。
 教育費についてです。学校配分予算についてはもうこれが限界と、というほど削減されてきている一方、特色ある学校つくりの推進の中で、学校長の裁量権の拡大、市費による指導主事の増員は、教育現場に対する教育行政の押し付けを強めるものです。同時に学力テストの実施およびその公表は、教育現場に差別を生み出すものであり、今抱えている教育課題への解決とはいえません。公教育に対する反省が、公教育の否定への道を歩みだしていると懸念されます。誰もが生き生きと教育を受ける権利があるということが保障されるためには、子どもたちと教師の信頼関係が第1であり、一人ひとりが大切にされているといった実感をベースにした教育活動があってのことです。しかし今、教育現場には命令と服従、こうであるべきといった押し付け、不信感による監視が横行しています。また開かれた学校といいつつも、地域との連携で長い歴史があり、具体的な実践とその成果を挙げてきている上長房分校の休校は、教育委員会が言っていることとやっていることの乖離(かいり)を証明するものとなっています。一人ひとりが大切にされること以上に、効率が優先される教育になっているといえます。

 市民との協働をベースに、費用対効果を考え、市民ニーズにこたえる予算編成と説明されていますが、説明責任が果たされていない公共事業の着手、ごみ減量に向けての全体計画が示されない中でのごみ袋有料化、そして、効率を優先させ、差別を教育に持ちこむ教育予算、以上3点を指摘し、本予算に対する反対討論といたします。

市立長房西保育園民間委託に反対する請願支援
 この請願は、民間委託されるという情報に不安を持った保護者が再三市側に説明を求めてきたけれど、市側は保護者になんら連絡をしない状態を続け、12月10日にやっと保護者側の要請で開かれた説明会の場で、公設民営にしていきたいと市は説明しています。話し合いの後半には公設民営にしていくといった発言に保護者たちが反発、父母の会が結成されて、民間委託反対のもと、1万筆以上の署名を集めて、上程されたものです。

1.この請願を審議するにあたり、まず民営化の是非を問う前に市側は大きな間違いを犯しています。というのは、公設民営の対象が保育園であることから、子どもを預けている保護者、そして保育に当たっている職員等、関係者との十分な話し合いがもたれなければならないところ、市はその責務を放棄してきているのです。この方針は10月3日の政策会議で決定されたということですが、その前もその後も、市側からの保護者の意見の聴取はなんらなされていません。つまり、保護者の意見や要望、当該保育園の保育士等からの民間委託するに当たっての問題点などがなんらリサーチされないまま、まさに机上の論議で政策決定されたということに大きな憤りを感じます。これが市民との協働を謳う市の姿勢とするならば、市にとって都合のいいところのみの協働で、そうでないところでは一方的に市の都合を市民に押し付けてくるといったそしりも免れません。武蔵野市の場合は、保護者などの意見を取り入れた「公立保育園のあり方を考える委員会」での1年にわたる議論を踏まえて、保育知識や経験の蓄積と保護者の安心感を優先させて、民営化よりもまず公立保育園として存続させ、2005年からの3ヵ年計画で改革を進めていくとの方針を出しています。

2.次に民営化の是非をめぐってです。保育園の民営化に対しての議論がなんらなされていません。また、市としてなぜ、民営化が必要なのかといった根拠もひろく市民に示されてはいないのです。今回の1万人にも及ぶ民間委託反対の請願者にとって、保育園の民間委託が長房西保育園だけの問題ではないからこそ、これだけ多くの人の関心と賛同を集めたといえるのです。委員会論議の中で、市側は公立保育園の全部を民間に委託する考えはないと説明しています。つまり公立保育園としての必要性を認識しているからなのですが、具体的な計画が示されているわけではありません。また今、次世代育成支援推進法に基づく行動計画を立てることになっています。保育ニーズのアンケートも実施されているところですが、こういった計画の中で、保育所運営のあり方も検討されるべきで、公立保育園の役割、民間保育園の役割等、明示されてしかるべきでしょう。その計画がまだ策定されていない現在、長房西保育園の民営化理由として、子育ての中で保育園の行っていない親子の支援、つまり子育て経験のない親が育児書を頼りに子育てしている不安をサポートし、虐待などをなくすようにするために子育て相談センターを強化していきたい、その人材強化として公立の保育士を当てる必要があるとの説明であるが、これはなんら長房西保育園を民間委託する根拠になっていない。こういった子育てサポートは当然のことであり、取り組みとしては遅すぎるくらいともいえる。しかしそのためにこちらの人件費を削って、あちらに当てるといった同じパイの中での分け合いでは未来の子どもをはぐくむ保育行政とはいえない。おりしも国は公立保育所の運営費の国庫補助金を一般財源化することによって保育充当費を削減し、また、東京都は民間保育所への公私格差是正としてのサービス推進費補助の削減を提示しています。つまり公立保育園に対する国の補助金の削減影響を、民間委託によって少しでも減らそうとするものであり、さりとて民間保育園も都からの補助金削除できびしい経営を強いられるといった、国を頂点とした保育予算の削減のしわ寄せの押し付け合いであり、その影響を子どもたちはもろにかぶってしまうのです。先日の朝日新聞の「わたしの視点」で全国私立保育園連名常務理事の水上克己氏は「公立保育園の民間委託を低コストでどんどん進める事が危惧される」と述べ、民間保育園からも今の民営化の流れに警告を発しています。市側は民営化の根拠として、民間でできることは民間でともいいますが、保育の公共性に対する配慮からのこういった補助金のカットは、民間保育園での保育の質の低下をもたらすものともいえます。つまりパート保育士の多用によるローテーション勤務といった合理化が、子どもと保育者との関係を不安定なものにし、また保護者との連携も図りにくいといった弊害も出始めていると報告されています。本市の場合、82園の保育園中、2割に当たる17園が公立保育園として運営されており、まさに民間保育園にささえられて保育サービスが提供されてきているといえるのですが、その中での公立保育園の役割はサービスの質を確保するための基準作りとして位置づけられるものであり、これ以上少なくなることは許されません。「公」の直営施設が存在し、行政が保育サービスの提供者として直接責任を負ってきたからこそ、今の保育サービスの質があるといえるのです。志高く、非常に充実した保育を行っている民間保育園がある一方、正反対の園もあることは事実です。そういったなかで、保護者にとって、そして子どもにとって安心できる保育の質とは何か、そのために何が必要かを検討する中での民営化論議でなければなりません。今回の請願があって始めてそのような論議も始まったといえるのです。

3.最後に、公立保育園の何園かを民間委託するとして保護者との合意の方向性が出たとしても、実際に民間委託していく場合のルール作りが必要であり重要です。長房西保育園に在園している子供たち、保護者はすでに保育者との関係を何年にもわたって信頼関係を築きあげてきています。それを一方的に破棄することは子どもに大きな不安をもたらすだけでなく、心に傷を負う子供も出てくる危険性が高いです。(これは、3/15山口議員が紹介議員として紹介した元在園児の例からもわかる。⇒添付ファイル参照)また、公立保育園であるということで、長房西保育園を選択している場合もあり、途中での運営形態の変更は契約違反ともいえます。さらに新年度からの入園者にたいしても情報公開されていないのであるならば、現在の在園児が卒園してからの変更、また、新入園者に対しては、運営形態が変更になることの情報が提供されるべきではないでしょうか!つまり民間委託への準備をどうしていくのか、そのルールが保護者を含めた関係者で作られていなければならないのです。しかし、今回の民間委託決定に当たり、こういった移行準備のルールはなんら具体的になっていません。示されているのは、準備期間に6ヶ月程度をかける、いっせいに保育者を引き上げることはしない、延長保育はしない、などということが断片的に語られているだけです。これでは保護者の納得はとうてい得られないのではないでしょうか。  以上、3点の視点から長房西保育園の民間委託に反対し、この請願に賛成いたします。

一般質問
今、学校が変わるー卒業式、いま昔 小学校、中学校の卒業式が終わりました。わたしも地域の小学校、中学校の卒業式にお祝いに駆けつけさせていただいたのですが、わが子のときとはずいぶんちがっていることにびっくりいたしました。わたしの子どもが小学校を卒業したのは1996年です。このときの卒業式はとてもよくおぼえています。卒業式の主役は子どもたちでした。壇上には子どもたちの似顔絵が飾られ、子どもたちははれがましい顔で壇上正面から登場し、拍手で迎えられながら席につきました。在校生も、先生も、そして校長先生も同じフロアーです。そしてこの同じフロアーで卒業証書を受け取り、呼びかけが始まりました。みんなに包まれているといった感じの中で、暖かく卒業を祝う空気に満ち溢れていました。ひとりの保護者として、子どもの成長を喜び、温かく見守ってくださった先生方に感謝の気持ちでいっぱいでした。フロアー形式の卒業式がいかにも小学生らしく、子どもたちにとってもいい思い出となっています。わたしはこういった卒業式が子どもたちと先生方でつくられ、みなでよろこびあう、そんなプレゼントに感謝している一人です。

しかし、こういったフロアー形式の卒業式が今回の卒業式から影を消してしまいました。各学校の特色も何もありません。どの学校も同じように、壇上に日の丸を掲げ、ピアノ伴奏による君が代斉唱が行われたとおもいます。教職員、児童、保護者は起立して歌うことを強制されています。式にふさわしい服装でといった、事細かな指導も入っています。こういったことが学校現場で起こったのは、9月22日に出された一通の教育長名による通達によるものです。この通達については、これまでも議会の中で撤回を求めて、議論がされてきましたが、卒業式を終えてその影響力の大きさに改めてこれが教育の場のことかと心穏やかではありません。愛国心があれば、国旗を敬い、国家である君が代を歌うのが当たり前、それが愛国心であるといった考えは一つの価値観の押し付けです。私自身、戦争のときに日の丸を掲げてアジアに侵略していったことの反省がないままでの日の丸掲揚が教育の場にもちこまれることに大きな危機感を感じています。また、現在、イラクへ派兵された自衛隊は同じように日の丸を掲げて戦場にいるのです。しかも国民主権をかかげる憲法の下で、戦前天皇の統治を永遠にたたえる歌であった君が代を、なんらの反省もなくいま、歌うことに違和感をもっています。日の丸・君が代に対してさまざまな立場があります。さまざまな思いがあります。

一通の通達によって、八王子の小学校の卒業式が一変してしまう。なぜならば、従わない場合、職務命令違反で処分もありうるという内容になっているからです。
今までの議論の中でも再三疑問が呈されていることですが、再度(1)なぜこのような通達を出すにいたったのか、その経緯と根拠をお示しください。また、職務命令として取り扱うことができる事項なのかどうか、はなはだ疑問であるところから、職務命令とした根拠、そしてそれに従わない場合、処分できるといった根拠をご提示ください。(2)そして教育委員会でこのことは審議されたのでしょうか。
 日の丸・君が代が学校現場に持ち込まれるようになったのは、1989年の学習指導要領の改訂のときで、特別活動のところにその記述がありますが、壇上に飾らなければならないとか、君が代はピアノ伴奏によるなどかかれていません。学校現場での先生方、子どもたちのさまざまな卒業式、入学式に対する取り組みの中で、独自に実施されてきたのです。だからこそ、わが子の卒業式や入学式において、日の丸・君が代を強制されるといった強権的な対応が排除されていたのです。三脚で国旗を掲げる、歌うことが強制でないことをアナウンスする、など現場での妥協策を探ってきたといえます。1999年には国旗・国家法が成立していますが、これは国旗を日章旗、国歌を君が代と定めた『定義法』にすぎず、政府答弁も「国旗掲揚等に関し義務づけを行うことを考えておらず、したがって、国民の生活になんらの影響や変化が生じることとはならないと考えている」といっているのです。これまで、卒業式・入学式での日の丸・君が代の取り扱いについて、都教育委員会へ報告されているとおもうのですが、どのような実施状況だったのでしょうか。(3)保護者として出席した1996年以降、現在までの状況について教えてください。また先日、東京都教育委員会は都立高校の卒業式に際して、都が出した同様の通達に従わなかった学校名を公表するということが新聞報道され、各市町村教育委員会にも同様にするよう指導するとなっていますが、(4)そのような指導は都から来ているのでしょうか。
以上で第1回の質問とします。

 学習指導要領は、法的強制力があるとされていますが、これについては、教育法学界や司法の世界で争いとなっています。教育基本法10条で「教育は不当な支配に属することなく、国民全体に対して直接に責任を負って行われるべきであり、教育行政は、この自覚のもとに教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立を目標として行わなければならない」とされている。卒業式・入学式の式次第を事細かに指示してきている今回の通達は、教育行政の教育現場に対する介入です。また、旭川学力テスト反対闘争訴訟に対する最高裁大法廷判決は、教育内容に対する国家介入についてはできるだけ抑制的であることが要請される』としています。つまり旗を上げるか上げないか、礼をするかどうか、ある歌を歌うか、歌わないか、いずれも憲法19条で保障されている『思想、良心の自由』なのです。また、憲法13条で『すべての国民は個人として尊重されなければならない』されています。
職務命令については上司である校長の言うことを聞かないのは組織である以上、制裁の対象になるとの見解に対して、教育公務員としての教師の公共性とはいったい何なのだろうかと考えます。校長に従うことが公務員としての公共性ではない。教師は子どもたちに対して教育活動を適正に行うことがその公共性のゆえんである。教師はイデオロギー的教化を行ってはならないと同時に、校長は教師を利用して子どもたちにイデオロギー的教化を行わせてはならないと早稲田大学教授で憲法学専攻の西原博史氏はいっています。今回の通達は教育行政の不当な介入以外の何者でもありません。しかも教育委員会の合議を得ていないのも問題ではないでしょうか。
入学式に適用しないよう、撤回を求めます。
校長は社長であり、企業なら社長の命令に従うのが当然という説明も伺いました。しかし教育公務員としての教師の職務は公共性を持っているのであり、それは、子どもの人格の完成という教育目的に対して責任を持つということであって、校長の命令に従うことではありません。企業の社長はなにに対して責任を持つかと言えば、株主に対しての責任をもつのです。だから、社長の方針によって、業績不振という結果となれば当然その責任を負わなければならないのは明らかです。では、校長の命令とはなにに対しての責任の持つことを意味しているのでしょうか。それは公教育であれば、国民に対しての責任です。法規に従うのが責務とはいっても、学習指導要領の法的拘束力に対しても論争があり、また、国家・国旗法においてもその取り扱いの指示はありません。よるべきものは教育基本法であり、憲法であることは明らかです。そしてそのいずれにも校長は教師に対して命令できるということはかかれていないのです。学校教育法では、戦前の校長の命により、児童の教育を司るといった記述が削除されてきた歴史があります。校長が日の丸・君が代の卒業式、入学式での扱いに対し、職務命令を出し、それに対して従わない場合には処分もありうるという教育委員会の通達の根拠はどこにもありません。今回の通達に基づく処分があってはなりません。

 保護者、子どもたちの『思想、良心の自由』の保障についてです。先の議会での議論の中で、子どもたちは教師から今回の通達に従うよう指導されて当然であり、保護者についても、内心の自由はあるが、学校の式に参加し、多くの場合、わが子が参加している式にぜひ協力していただきたい、国歌斉唱の時には御起立を願いますというのは、学校としてしごく当然なことだろうと答弁されています。しかし子どもたちが指導されるのは、通達に従うことではなく、日の丸の歴史性や君が代の意味、世界の中での日本のあり方などを学ぶことではないでしょうか。国家とは極めて政治的なものであることを理解し、どう判断するかということは個人に基するものなのです。政治や宗教、ナショナリズムといった問題について、なにが正統であるべきかを決めたり、それらに関し自らの信念を書いたり、行為で表現したりすることを誰も抑制できないのです。だからこそ、さまざまな考えがあることを教える教育の場にこういった政治的判断が持ち込まれることは極力排除しなければならないし、持ち込まれれば、混乱となることは目に見えているのです。1989年の楽手指導要領の改訂のとき、卒業式、入学式に日の丸・君が代を強制しないでくださいといった署名を集め、校長に届けました。強制されることに対する異議申し立てです。今回の卒業式でも起立といわれえたのでたったけど、歌わないといった保護者の方も多くいらっしゃいます。これはいけないことなのでしょう。愛国心がないことなのでしょうか。子どもたちにおいても同様です。いろいろな学びを通して、日の丸・君が代にたいしてそれが自分たちの卒業式で強制されることに反対であるといった意思をもってはいけないことなのでしょうか。子どもたちは未熟で、いつも教えられなければならないだけの存在ではありません。子どもの権利条約にも記されているように、(5)子どもたちの意思表明権についてはどのようにお考えですか。お聞かせください。
次に今回最終報告がだされた教育改革アクションプランについてお聞きします。『今求められる八王子の教育改革』と題された最終報告の中で、校長の裁量権の拡大とリーダーシップの強化が明記されています。こういった上からの指導で教師の自発的な教育に対するインテンシブは引き出されるとは思えません。しかも今回、都教育委員会の人事制度の改正で、校長に教員の人事権が実質的に移りました。学校経営方針に基づく人事構想によって異動させるというものですが、(6)そのようにして実施していく学校経営方針の成果とはなにによってはかるのでしょうか。確かな学力を学校経営方針にかかげているといった場合、学力テストの点の比較によってはかるのでしょうか。

 自国の国旗に対して起立しなかったり、国家を歌わなかったりする子どもが育ったということは教育として失敗ではないかといった答弁も過去にありました。ということは、通達にしたがわないことは、教師の指導不足で、そこにはなんら子どもたちの意見表明といった意思を認めないとうけとりました。正しく教育されれば、国のやること、教育委員会のやることに対して、なんら批判的な意見や行動はありえないという押し付けこそが、今の教育現場でのさまざまな諸問題を引き起こしている原因ではないでしょうか。イラク派兵に反対すること、これも正しく教育されていないことに起因するというのでしょうか。子どもの主体的な成長発達を保障するための『意見表明権』こそが子どもの権利条約の根幹を成していることをあらためて強調いたします。
 校長の裁量権の拡大についてです。学校運営の権限を校長に集中させることは、学校経営方針という実体のないものによって、教師の異動や教育内容が左右される道を開くものであり、非常に恣意的になりやすい。校長といえども好き嫌い、性格的に会う会わないといったことも当然あるでしょう。そしてそのカモフラージュとして学校経営方針が使われないとも限りません。そして学校別の学力テストの公表という唯一、比較可能な教育の数値化が求めれるのは目に見えています。
 先日の中学校の卒業式で、先生方が時には励まし、時にはしかり、と自分たちのことを心にかけ、見守ってくれることに対して感謝の言葉が生徒から述べられていました。
まさに、教育の場とは、生徒と教師の信頼関係で成り立っているといえます。そういった現場の先生たちをサポートするのが校長であり、教育委員会の役割ではないでしょうか。
今回、指導主事の増員が予算化されましたが、教育行政のいっそうの強化につながるおそれがあります。昨年9月の教育委員の定例会で日の丸・君が代の指導について、教育委員会として授業参観するということが話し合われているようですが、これも露骨な教育行政の介入の教育への介入です。またこの八王子の教育改革の冒頭で、「こんな大人になってほしい」『こんな八王子市民になってほしい』と望む市民からの期待にこたえるべく課題解決への方向性を見出していくとのべていますが、これは教育委員会の期待ではないでしょうか。八王子の教育改革を通じて、どういった学校運営を目指し、そんな児童像、生徒像を期待するのでしょうか。お答えください。しかし教育とは、先にも触れたように、人格の完成をめざすことを目的に自分自身で考えられる子どもを育てることです。その意味で多様であることが前提です。こうあってほしいといった一定の価値観を押しつけるものであってはならないことを強調して一般質問を終わります。

[トップへ]

平成16年 第1回定例議会のご案内です。
  2月16日 厚生水道委員会 総務企画委員会
  2月18日 文教経済委員会 都市建設委員会
  2月20日 市議会協議会
  2月24日 議会運営委員会
  2月27日 本会議
  3月1日 厚生水道委員会 総務企画委員会
  3月2日 文教経済委員会 都市建設委員会
  3月4,5日 本会議
  3月9,10,11日 予算特別委員会
  3月12,15日 総務企画分科会 厚生水道分科会
  3月16,17日 文教経済分科会 都市建設委員会
  3月23日 予算特別委員会
  3月25日 本会議
  3月26,29日 本会議/一般質問


1月30日 議員勤続表彰 廃止申し入れ
 「市民自治をめざす三多摩議員ネットワーク」として、議長、議員の永年勤続表彰の廃止を全国、関東、都それぞれの市議会議長会あて申し入れました。
平成15年度の費用は、全国議長会では3382万円、関東議長会では193万円5千円、都市議長会は54万5千円を使っています。また、表彰は議員研修とセットで行われ、これは「公務出張」。予算として128万円が計上されています。2月17日に前三重県知事の北川氏をお呼びしての議員研修会です。これらはすべて税金から支払われているのです。
おかしいとおもいませんか?税金の無駄使いです。都市議長会の管外会議は私たちの申し入れの成果もあったようで、廃止となりました。

1月25日 八王子市長選挙 29.56%の過去最低の投票率
 市長選が現職の黒須氏と日本共産党推薦の伊沢氏のあいだで戦われたが、争点がはっきりしないこともあって、30%を切る過去最低の投票率で、黒須氏が再選された。この投票率の低さは市政が市民のところに届いていないことの現わしており、市民参加をうたいながらも市民の声とともに歩いていないからだ。ごみ有料化問題も争点となりえなかったのは、市民アンケートで半分近くの人が有料化されることを知らないという事実が物語っている。なのに3月議会で有料化の条例案が出されるという。市民不在の市政への批判が今回の低投票率でもある。
  黒須隆一氏  75,970票    伊沢 明氏  46,383票
 府中市長選が2月1日行われました。立候補した女性市長候補の金指光恵さんは、以前『フツーの女性が選挙に勝つ方法』(童話館刊)でご一緒した方です。ぜひ女性市長を!とおもい応援したのですが、ここでも最低の投票率。約1万9千票の獲得で現職に及びませんでした。残念!!!


第4回定例議会で一般質問しました。

ゴミ有料化、3月で決まる?!
 12月15日で第4回定例議会が終わります。今議会での一般質問で陣内泰子(無所属・市民派)はごみ減量および有料化について市の姿勢を問いました。八王子市のゴミ総資源化率は多摩地域で最低の19.9%です。一番資源化が進んでいる小金井市ではなんと34.9%です。しかも、同程度以上の割合の市税を投入しています。9月の市報で約80億円もの税金がごみ収集に使われているとしていますが、これら税金が資源化へと向けられていないのが現状です。まずここにメスを入れなければなりません。というのも、ごみ減量に対する市としての努力がどれだけ行われているのか、その評価はどうなっているのか、こういったこれまでの取り組みをきちんと分析し、そして何が問題か、それには有料化といった選択が一番なのか等々、こういったことが十分説明されていないのが現状です。可燃ごみには4割近くの資源可能な紙ごみが混入されています。それは、紙ごみの資源回収が今は月1回、それもゴミカレンダーには雑誌と書かれているので、雑誌以外はだめだと思っている人々は多いのではないでしょうか。そこで
提案: 紙類の資源化収集を現在の月1回をできたら毎週、そうでなければせめて月2回の回収にする。その場合、縛るひもも紙ひもにする。もちろんゴミカレンダーはもっとわかりやすく。

 生ゴミ(35%)の収集には水切りや堆肥化の促進が必要です。現在、堆肥化に向けての資源化サイクルができていません。農地もたくさんあり、堆肥化に取り組んでいる団体もあります。難しいといわずにできるところから始めるべきでしょう。八王子市役所内の生ゴミ処理機、元本郷町に設置された同様の生ゴミ処理機については評価しているとのこと。拡大できないものだろうか。
そこで
提案:現在コンポストや電気による生ごみ処理機に対する補助が上限1万円。総額200万円が限度とのことだが、上限3万円から4万円にアップさせて総額500万円にする。利用拡大を促す。

 さらに大変なのがプラスティックの扱いです。現在、可燃物として収集されるプラステイック類が約13%です。また不燃物として収集されたもののうち、可燃処理されるのが約6割、そのうちプラスティック類が約半数となっているとのこと。かなりの量のプラスティックが燃やされているのです。容器包装リサイクル法(容リ法)で義務付けられているプラ表示の袋もたくさん燃やされています。不燃ごみとして出したいとおもっている方々はたくさんにいらっしゃると思います。有料化ともなればなおのことです。プラスティックは燃やしたほうがコストが安いといった意見がかなりあります。また、技術の進歩からバグフィルターをつけて、ダイオキシンの排出を抑えることもできるようなりました。しかし、これはまったくゴミ減量、埋め立てゼロの考えからいえば逆行しています。日本の廃棄物処理政策は施設の大型化、技術の進歩でどんどんゴミを出し続けるシステムになっていってしまったのです。
そこで変えよう!! リサイクルよりリユース、リデュースを推進する。そのためにも、容リ法を改正して、回収・保険費用を製品価格に内部化させる。プラスティック類を多用すると商品価格が高くなるということを消費者に示し、生産を抑制させよう。
 プラスティックの回収・資源化が必要です。グローバルな視点から見れば、けしてコスト増ではない。
 ごみ減量に向けた具体的な方策、そして方向性が示されなければ単なる税金アップとしか受け止められないゴミ有料化です。有料化前にしなければならないことはたくさんあります。
 もっともっと説明会を!16万市民の日野市では有料化に向けて、600回あまりも説明会を開きました。それでも有料化から3年。ごみは増えてきているとのこと。徹底したごみ減量の理解が必要です。


安心して働き続けられる両立支援、保育園入所の弾力化について

陣内: いまの保育園入所制度は産休・育休あけ家庭にとって安心できる申し込み制度になっていない。改善できないか。
答: 保育に欠ける事由が発生する1ヵ月前にしか申し込みできない。特別扱いできない。認証保育園、家庭福祉員制度等の利用を勧めている。
陣内: 特に1、2、3月はどこもいっぱい。ニーズの高い地域に子どもを安心して預ける場所がない。地域的な偏りを是正すべき。
答: ニーズの高い柚木地域に家庭福祉員募集を行なう。子育て支援のニーズ調査を行うなかでこれからの対策を検討する。
保育園入所状況はわたしが30年近く前に初めての子どもを保育園に入れたときと本質的になんら変わっていない。待機児童がいっぱいで年度途中では保育園に入れない。でも、育児休業明けの人は働き続けている人でもある。これから働き始める人と同じ条件ではおかしい。それに計画的に対応できるのであるから、対策はたてやすいはず。他の市では特別枠があるとのこと。このあたり、調べてみよう。

その他12月議会・主な議案
  • 楢原町パークアンドバスライド事業開始                2500万円
  • 都市計画道路3・4・57号線の補強工事追加と設計変更   3億5189万円 ⇒ (総契約金額の22%増の補正です)
    変更金額が高すぎる。最初の設計のつめが甘かったのではないか。
  • 土地開発公社解散 など


[トップへ]

第4回定例議会の日程
11月28日 本会議 一般質問
12月1日 一般質問
12月2日 一般質問
12月3日 一般質問  (陣内はこの日6番目の登場)
内容: ゴミの有料化について
         保育園の入園の弾力化、待機児童について
         森林再生について
12月4日 本会議 代表質疑
12月5日 総務企画委員会、厚生水道委員会
12月8日 文教経済委員会 都市建設委員会
12月10日 会派代表者会
12月11日 議会運営委員会
12月15日 本会議 最終日


議会運営委員会の行政視察、九州の春日市と別府市に行ってきました(10月22日―24日)
 議会運営委員会の視察は一問一答方式での運営を実施しているところへいきました。私は実際の議会傍聴ができるのかとおもったら、なんと説明とビデオ中継でした。このために九州まではるばるやってくることに意味あるのかな?というのが素人の率直な気持ちです。他の議員と一緒に視察に行くことはある意味で必要だとはおもうのですが、いまは、2泊3日でいけるところといったように、場所が先にありきといった場所の選定になっていて、日帰り視察などもあってもいいとおもってしまいました。いま、議会改革のはなしがでています。実のある民主主義が守られるような、そして、市民にとっても納得のいくような開かれた議会であるよう、変えていかれたらとおもっています。議員年金、報酬以外の審議会委員等の報酬、視察費用(グリーン車使用等)、政務調査費の領収書開示など、お金に関する問題もたくさんあります。このあたりの発言ができるのは無所属で縛りのない議員だけではないでしょうか。「陣内さんはグリーン車のらないんでしょ」といやみをいわれ、「そうしたいですけど」と切り替えしました。

決算特別委員会がおわりました。(9月29日―10月15日)
 はじめての決算特別委員会でした。まず、昨年(平成14年)のすべての領収書等がつづられたファイルを証拠閲覧日(9月29、30日)に見ることができます。膨大なつづりの前でしばし呆然となっていたのですが、家計簿を見るようなもので、そんなに複雑ではありません。だんだんと面白くなってきたのですが、どうしても瑣末なことが気になってしまうというのが今回の反省でした。
 決算委員会での討論は、補助金の見直しの行方について質問しました。大幅な補助金見直しが提言されていながら、その実行が十分に伴っていないことに疑問を呈しました。我孫子市では、補助金改革を出して、その実効性について再度第三者期間がチェックするという体制になっているとか。そうでなければ、日がたてば、うやむやになってしまいます。



[トップへ]

第3回定例議会(9月8日〜24日)報告

一般質問をしました
学校跡地施設の地域密着型有効活用について
陣内:旧殿入小学校は高尾山学園として小・中学校一貫制の不登校の子どもたちの学校としてリニューアルした。これからも統廃合によって、空き学校が出てくることが予想されるが、それらの施設の利用方について、どこが決定していくのか?多摩市のように、高齢者のデイサービスやシルバー人材センターの事務所、福祉作業所、NPOセンターといった地域密着型の利用について考えているか? 補助金の返還は10年以上経過していて、福祉施設や児童施設などの公共施設として使っていく場合には免除される。

回答⇒高尾山学園の決定は市の政策会議(トップ会談)で決めた。これからのものについては、空き学校としての市の財産なので、市が責任を持ってその利用について決定していく。市民検討委員会といったものの設置も必要があれば検討していく。 *監査報告などでも空き教室等公共財産を有効に使っていくようにという報告されているにもかかわらず、対応が遅いです。実行あるのみです。

女性専門外来必要性と可能性について
陣内:女性医師による診療を希望する女性が増え、臓器別になっている現在の医療に対して、女性としてトータルに全体像をとらえ、診療・治療できる外来を望む声が高まっている。 そして、女性専門外来の開設が相次いでいる。都立病院でも「患者中心の医療」を掲げ、都立大塚病院での開設、来春の都立墨東病院、都立府中病院での開設が準備されている。 本市は女性外来の必要についてどう考えているか? 東海大学病院などへ市から補助を出している。ぜひ積極的に働きかけてほしい。その可能性は?

回答⇒女性専門外来の必要性は認識している。しかし今、市民全体を対象とした保健医療基本計画を策定、その実施と遂行がまず先である。 *男女共同プランでも女性の健康への配慮についてふれている。庁内横断的な役割をもっと男女共同参画課が積極的に担っていき、政策に反映されなければならない。

JR八王子駅南口再開発事業、とくに市民会館と駅前広場整備について
陣内:市民会館の昨年の利用率は45%。また年間173件の利用団体のうち、1500人規模以上の催しはわずか40件しかなかった。こういった市民会館の利用状況という態把握はどうなっているのか。また、市民会館より前に建てられた、耐震設計による学校が七校もある。それらが立て替えが優先されるべきではないか。

回答⇒学校の立て替えも市民会館の改築もどちらも大事。 *そんなこといってもどこからお金をもってくるのでしょうか。借金は市長がするのではなく、市民の税金から支払われて行きます。これ以上、借金がふえたら自由になるお金が何もない状態になってしまいます。きちんとした返済計画が必要です。
八王子駅南口再開発ビルの完成予想図
<八王子市報より>

傍聴記: 質問者や答弁が傍聴席から聞き取りにくい。議場がざわついているせいかしら。
「これが言いたい」といった迫力を感じたよ。
傍聴は初めてだけど、来てよかった。これからも傍聴にこよう。

どうおもいますか?
 議員の行政視察、グリーン車の使用について・・・常任委員会ごとに年一回、2泊3日の行政視察に行きます。そのとき、今の規定ではグリーン車を使用の事となっています。多くは新幹線や飛行機でいくのですが、グリーン車で行く妥当性がありません。他の自治体を調べたところ、規定があってもそれに従っていないところも多くありました。私は、グリーン車使用廃止の申し入れ書を議長あて提出しました。それがきっかけとなって、議会運営のあり方を検討する事が始まりそうです。少しずつですが市民感覚とかけ離れていない議会が求められています。どうおもいますか?

 審議会や委員会への議員選出委員をやめ、報酬もやめること・・・議会の主たる役割は市政のチェック機関です。市長が任命する審議会や委員会(政策を作ったり、すすめたりするために設置)に議員選出委員としてあて職で出席するのはおかしいのではないでしょうか。しかも出席報酬が出ています。議員報酬との2重取りといった批判も出ています。そこで市長あてに見なおしの要望書を出し、報酬受け取りを拒否しました。市は法務省に供託します。(議員の寄付行為になるため)

意見書 だしました ―政党助成金制度の廃止を求める意見書―
 政党助成制度ってご存知ですか。1995年から国民ひとりあたり250円分を(年間)を各政党に支給しているのです。年間約300億円、いままでで約2500億円ものお金が政党に投じられてきています。「民主主義のコスト」「政党の健全育成」といった意味合いのもので、企業献金・団体献金の廃止につながるものと理解されていました。しかし企業献金は廃止されてはいないし、しかも国民の政党離れはますます加速するばかり。いまでは53.5%(NHK調べ)もの人が「支持する政党なし」と答え、「無党派層」が第1党になっている現実から見て、その目的を十分に満たしているとはいえず、逆に自分の支持しない政党にも意に反して自分の税金が使われていることになり、憲法19条の「思想及び良心の自由」を根本的に踏みにじるものとなっているのです。市民の請願を受けて、意見書にしました。

請願紹介者になりました
 ―横田基地の軍民共用化に反対し、騒音被害の解決を求める請願書―
 八王子丸山町、久保山町地区を中心に横田基地に離発着する軍用機の騒音公害裁判が進んでいます。国が騒音地区と認定した地域(八王子部分)には現在約17000世帯の人々が住んでいます。この訴訟団の中で、八王子住民の占める割合は3割強です。住民の健康を守る立場にある市としてもきちんとした科学的な騒音被害調査、継続的な騒音調査を実施し、その結果を市民に公表する事が求められています。実際に久保山町を訪問し、住民の方々からさまざまなご意見や訴えを聞きました。被害の切実さを実感しました。

教育委員の公募について質問しました。
 教育委員が公募された事は評価できますが、その選定方法が透明でない事から、議会での質問となりました。これは市長の人事案件なので「質問はいかがなものか?」といったプレッシャーがありました。そんなこといってもどこにも選考方法が明記されていないので、このままではいけないと思っていました。非公開の全員協議会で説明したからいいという態度でした。 35名応募があり、25名が女性だったということです。 今回は応募要項に論文(「今、求められている教育改革」)の公開という明記がなかったので、仕方ないのですが、どんな考えの人か、明らかにすべきです。また、応募された人々の論文についても、共有の財産として多くの人が閲覧できるようにすべきではないでしょうか。 国立市は市民のための説明会を7回も開いたとのこと。選考過程についての透明性をいろいろな方法で担保して行かなければなりません。「信用している」といった説明ではなにも説明していない事です。今後教育委員の公募を増やしていく考えはないとの事でした。残念!!!


[トップへ]

一般質問をしました
選挙の入場整理券について、不在者投票所の増設とバリアフリー化対応。
今回の投票率は過去最低、46.36%でした。全国的な傾向とはいえ、対策を考えなければならない。その一つとして現在行われている都知事選と市議選が一緒になった入場整理券の改善が必要だと思います。入場整理券は1ヵ月も前に郵送されます。それも世帯主宛です。これではひとりひとりの投票を促すことになりません。
⇒予算的に1回の周知にしている。都知事選と一緒なので800万円の削減。財政難の折、個人宛の郵送周知は無理、とのこと。
* しかし、このようなことをしている他の自治体はない。4年に一度の選挙、必要経費ではないか。個々人の投票への関心を高めるためにも個人対応を望みます。
不在者投票所が4箇所から7箇所に増えたが、肝心の駅前投票所が設置されなかった。次回からの改善を要望。また、車椅子の全投票所への設置を要望しました。

保育園待機児童の解消に向けて
昨年度の努力も水の泡。今年度4月時点ですでに432名の保育園待機児童がいます。1歳児が最も多いとのこと。地区的には、由木地区、本庁管内が多くなっています。対策として家庭保育員制度(保育ママ)の活用を提案しました。 * というのも、いろいろな方と話をしていて、自分の子育てはおわったので、他のお子さんをみてあげたいという方がたくさんいらっしゃるからです。行政につなげていきたいものです。利用しやすい対策が必要です。
⇒江戸川区が活発に利用しているとのこと。参考にして検討したい。待機児童ゼロにする根本的解決はなかなか難しい。いま、国会で議論されている「次世代育成支援推進法」にもとづく「行動計画」のなかで考えていきたい。
提案として、新設小学校の建設時や、改築時にあわせて、学校内への保育スペース確保はできないものか。今、各小学校への学童保育所の設置が急がれています。 ぜひ、学童保育だけではなく、保育スペースもあわせて作っていくことが経費節減の意味でも、また、地域での子育てサポートの核としても有効である。 さらに、いま、市民企画事業補助金制度が今年度から始まった。総額予算1000万円。ぜひ、武蔵野市のテンミリオン事業のように、子育てNPOの創出を行政の側から図ってほしい。あるいは、家賃補助といった運営基盤確立のための側面サポートの可能性について、市長の考えを問いました。
⇒「行動計画」策定の中で参考にしていきたい。しかし、待機児童については、需要を掘り起こしているという側面もある。というのも、保育園と幼稚園と比べて保育園希望をしたり、保育園に預けるためにほんの数時間のみの仕事を探しているという現状もある。
* 確かにそういった側面もあるかもしれないが、問題なのはどうニーズに答えていくかということ。働いている、働いていないにかかわらず、子育てを社会で見ていく仕組みが今、求められている。もちろん、常勤の人、常勤に準じた働き方をしている人が優先されるのは当然だろう。 とくに、南大沢など子育て世代が多い地域では、保育園の問題は深刻である。また、中心地にもマンションが立ち並び、保育園需要は高まっている。 これらの解決に向けてより果敢な施策が必要。庁内横断的な取り組みです。特にNPO支援との関係のなかでの取り組みが求められている。
一般質問中
一般質問中のようすです。

地域循環バス(はちバス)の運行について
当会大学病院へ向けての西部地区循環バスが3月より走り始めました(通信7号)。今年度は東部地区への導入ですが、なかなか住民に周知されていない。ルートの検討などを含めて、地区住民の人からどういうバスが走ってほしいのか、意見を集めるとともに西部地区の反響を含めて、広く情報の公開がほしい。
⇒東部地区では北野街道と南大沢を結ぶ3ルートを考えているが、さまざまな状況の変化もあり、調整しながら検討している。一般的に意見を聞くということはなかなか難しい。説明会は実施する。
いろいろな意見が出たからといって、全部実現できるということではないことはよくわかっている。しかし、さまざまな意見を調整してこそ自分たちの交通手段として利用できる。片倉台、絹ヶ丘地区は傾斜地であり、公共交通空白地が多い。また、長沼地区には高齢者介護支援センターがあるので、利便性が高いルートが望まれる。計画段階での事前の情報公開を求める。
* 決まったことしか発表しない体質をぜひ改善してほしい。6月28日に行われた市長との「ふれあいトーク」でも、高齢者の足の確保についての要望がいくつか出されていた。

(仮)男女平等参画センターの設置について
JR八王子南口再開発のなかで、再開発ビルの中に設置予定であった総合女性センターは、再開発計画の変更や社会状況の変化もあって、駅前クリエイトホールの中に設置されることになりました。どのような機能と役割を持ったものにしていくのか、今後の進め方とともに聞きました。相談機能の充実、また、一時保育の可能性についても検討していただきたい。市民主体の運営方式を要望。
⇒平成7年に出されている答申を参考に、市民団体をはじめとした関係機関と協議しながら進めていく。さらにパブリック・コメントのようなものでひろく利用者の市民の声を聞いていきたい。
* 男女平等をすすめていく拠点となっていくよう、中身作りをしていかなければなりません。

文教経済常任委員会が開かれました
平成15年度の補正予算として、学力テスト(小6対象)の実施についての予算が433万円計上されています。学力の低下の問題と学力テストの実施は関係がないと思っています。学力が身についているかどうかを一番よくわかっているのは担任であり、少人数学級をはじめとしたより充実した教育を実現できるような環境整備と教授法をはじめとした教科検討を行うのが先決です。学力テストは順位付け以外のなにものでもないと考えます。中学校選択性が実施されることからも、学校別の結果は公表しないという答弁でした。いま、教育に何が必要かが問われています。公教育は何を子どもたちに保障するのかという確認が必要です。
参考資料「学力低下」の実態(岩波ブックレットNo.578)
「不登校児童・生徒のための体験型学校特区」として構造改革特別区域法の認定を受け、学習指導要領の弾力的運用で対処する高尾山学園小学部・中学部が来年4月から開校します。市内の不登校児童・生徒は600名ほど。予定人数は100名程度。どれだけの子どもたちに受け入れられるかまだ未知数で、不安が残ります。年間平常費用として約8000万円(教員の給与は別)が使われます。居場所がない子どもたちの受け皿としての機能は評価できますが、子どもたちの不登校は学校教育の中で傷ついてきたということが原点です。

組織条例等審査特別委員会がありました
  13年ぶりの大きな見直し。平成15年度から適用となった基本構想・基本計画に対応する組織とすべく、その施策体系に沿った組織作りを基本に構成したものとの説明がありました。
生活安全部の新設について
生活安全条例が昨年12月に作られました。暮らしの安全はいままで市民社会のルールの中でおこなわれてきているのですが、この条例化の動きは、防犯は市民の責務であり、行政、警察、市民の協働が推進され、市民を防犯活動・環境浄化活動の動員することがめざされている。これらの問題点は「風俗営業法」「軽犯罪法」などの法律で行いない取締りを「青少年保護」「地域からの要望」「住民の総意」といった名において正当化していくことができることにある。日本は、町内会等が国家の地方政策による行政機構の末端として再編されていく契機が絶えず働いていたことに注目しなければならない。これら地域中間組織が「民衆の警察化」を理念に掲げる警察によって指導される自警団の担い手へと再編されていった記憶はまだ新しい。有事法制との関係、住基ネットの構築といった国家的な流れの中で考えなければならない。暮らしの安全課には警察職員が2名配置されます。なにかちょっと怖いものを感じます。
こども家庭部の新設について
今までの「児童福祉に関する事務」と教育委員会で行っていた幼稚園、および「青少年の育成事務」が一緒になり、就学前と就学後のつながりを強化するということです。でも、なんで名称が「こども家庭部」なのでしょう。こどものことを一元的に取り扱うなら、「こども部」「こども生活部」でいいと思いませんか。こどもの福祉、育成には家庭の役割は大きいことは誰もが認めるところです。しかし、一口に家庭といっても多様化してきている現在、健全なる家庭といったイメージの押し付けにはならないでしょうか。女性議員3名がともに名称に疑義をだしましたが、受け入れられませんでした。女性議員が、および行政の決定の場にもっと女性がいたらまた、違っていたのではないでしょうか。さまざまな家庭があり、多様化しています。しかし、どのような家庭環境であっても、こどもは健やかに育ち、教育を受け、はぐくまれる権利があります。家庭ではなく、目線をこどもに合わせた施策が必要です。
男女共同参画課が市民活動推進部のなかにできました
男女平等の推進は、まさに21世紀の最重要課題という認識です。国はそのために、内閣府に男女共同参画室を設置し、省庁横断的な取り組みを実施しています。 また、福田官房長官も「男女平等の取り組みにアクセルを踏んでもブレーキをふむことはない」としています。男女平等の取り組みが課としてキチンと位置づけられたことは評価できますが、なんで市民活動推進部なのでしょうか。男性も女性も協力し合って、市民として活動を!ということなのでしょうか。しかしながら、これでは女性が置かれている現状の認識、抱えている問題が見えなくなってしまいます。賃金格差、パート労働の大半は女性、政策決定への参画の困難さ、仕事も家庭も、といった重圧などへの対応が適切に組まれないことを危惧します。

総務企画常任委員会傍聴記
住基ネットの第2次稼動として住基カードの販売が始まります。今、自治体で個人情報の漏洩を含めた安全性に対する危惧のため、住基カードの販売を認めない採択を行った自治体がいくつかあります。多摩市、国分寺市などです。国立市は第1次稼動もしていません。いくつかの質問の中で住基カードのメリットはほとんどないことが明らかになりました。にもかかわらず、国策だからといって、自治体が率先して、住民の情報を国に提供しているのが現状です。
つまり、住基ネットとは、ひとりひとりの私たちのメリットではなく、国が住民の情報を一元的に掌握することのためのものといえます。自衛隊が18歳以上の健康な市民の名簿を集めていたことも記憶にあたらしいことです。情報とはもれたときにはすでに遅いのです。そのための安心材料が提供されていませんし、安全になればいいかという問題でもありません。膨大なお金をかけてネットワークする必要はありません。
牛は10ケタ、ひとは11ケタ、番号をつけられたくありません

こんな事に賛成しました
高尾山学園小学校部、中学校部が平成16年度より開校になります。この学校は環境の変化に適切に対応できない事により、不登校となり、必要かつ十分な教育が受けられない状況にある子どもたち(約600人)を対象とする教育課程の学習をフレキシブルにした学校です。予定入学数は50名。経費は年間8000万円(教員の人件費は除く)とのこと。なかなか具体的な内容が見えてみませんが、不登校の子たちの居場所としての機能は評価できます。しかし、不登校の原因は今の学校制度の中にあるということをもっとしっかりと受け止めるべきです。個人個人に適した学習指導をはじめ、さまざまなきめこまかな対応が広く学校現場でも実践されることを望みます。
議員の報酬減額。月61万円→月59万円。
これとは別に政務調査費が月6万円されています。領収書の添付義務はありません。きちんと領収書を添付して、情報公開に耐え得るような書類にすべきです。

こんな事に反対しました
小学校6年生を対象にした学力テストの為に433万円予算化されました。今、学力テストが本当に必要でしょうか。市教委としてはこれからも小4生から中2生まで漸次対象を増やしていく考えです。学力テストは順位付け以外の何物でもないと考えます。学校別の順位は発表しないという事でしたが、学力アップに向けて必要なのは学力テストではないと予算化に反対しました。
生活安全部が新たに設置され、暮らしの安全課に警察官が2名配属になります。これは昨年12月に成立した生活安全条例に根拠を置くものですが、私たちの日常生活が相互監視・摘発というように警察化していくことに危機感を持っています。もちろん治安が悪い、付きまといが多いといったようなところの特定地区の取り締まり強化は必要です。
市民窓口の強化での対応ガより適切。
市民生活上の取締りを自治体で、条例で、といった流れは全国的なものです。 だからよけい窮屈な社会、多様性を認めない社会になっていくことを懸念しています。
子そだて推進、学童保育、児童館、青少年対策などを所管する部署名が「こども家庭部」。「こども部」といったシンプルな名前のほうがわかりやすいのに・・・。なんかヘン!
検討中
八王子駅南口再開発問題について、保守系議員から計画の透明性、情報の公開性についての質問がありました。昨年6月に「多摩最大級の高層ビル」と報じられた南口再開発ビルですが、議会だけでなく、多くの人にも具体的な計画が提供されていない。これからよく調べて、適切な情報を提供していき、再開発が私たちにとって何を意味するのかを検討していきましょう。

新米議員の目がパチクリ観察記
 6月13日(金)から、第2回市議会定例会が始まりました。まず本会議の3日間は一般質問に当てられます。通常、4日間とってあるのですが、今回は他の会議との兼ね合いで3日間になってしまいました。一般質問を通告しているのは29人です。新人議員が14名となり、積極的に一般質問する人が増えたようです。5時にはとうてい終わらない。ひとりの質問持ち時間は40分です。答弁を加えるとひとり約1時間の見当です。順番はくじ引きです。私の番は3番目。もうどきどきでした。手を上げるにも、名前を呼んでもらうにも作法があります。「議長、9番、陣内」といって手を上げると、やっと「9番 陣内議員」といって指してもらえるのです。自分のことを番号で呼ぶことに抵抗があります。口ごもってもごもごしてしまいました。昼休みのときに、他の女性議員が議場でのお作法を教えてくれました。例規集、先例集どおりにことが運んでいきます。
 どこにも番号をいって手を上げるなんて書いてありません。他の議会の人に聞いたらそんなことないとのこと。議事運営委員会で、番号を言わないで名前だけにしたいと要望したのですが、「慣習だから様子を見て」といわれました。40人しかいません。何のための番号でしょうか。ささいなことですが、気になります。対面式でないのも変ですね。傍聴席に向かってしゃべっているのはいいのですが、行政側とは向かい合わないのが気になります。また、一問一答でないのも混乱するもとです。その点、常任委員会は一問一答形式です。議会が一般の人にとって身近なものになるよう、改革していかなければなりません。
たくさんの傍聴、ありがとうございました。
午後から始まるという連絡を流したのですが、ごめんなさい。2番目の質問までが午前中に終わってしまい、1時からはほんの少しだけでした。昼休みが入るので、しょうがなかったかな。午前中は120席の傍聴席が満杯。入れないといわれ、怒っている人がいました。当然だよね。もちろん、なんとか入れたようですが・・・。
傍聴記:寝ている人が多かったよ。態度悪い人もいたね。質問がよく聞こえなかった。なかなか落ち着いていたね。

カンパをありがとうございました。
昨年7月の「明日の八王子をつくる会」設立以降、たくさんのカンパが寄せられました。
ありがとうございます。4月末で総額約50万円となっています。通信発行に使わせていただいております。(収支報告は12月末です)

2006年以降の議会報告>>>

[トピックス] [プロフィール] [活動日誌] [泰子のひとり言] [議事録] [イベント案内] [みんなの居場所] [つくる、つくろう通信] [メールマガジン] [トップページ]