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2008年_第4回定例会(第2日目) 一般質問 (2008.12.01) |
介護保険事業計画について 地域包括支援センターについて 地域密着型サービスについて 介護予防事業について 機能訓練について 読書のまち八王子について |
◎【9番陣内泰子議員】 市民自治の会の陣内泰子です。それでは、通告に従いまして一般質問を行います。 まず介護保険事業計画についてです。 12月1日、きょうから第4期介護保険事業計画の中間報告素案のパブリックコメントが始まりました。多くの市民の方々からたくさんの御意見をいただき、よりニーズに沿った計画になることを願っている一人として、この事業計画を立てるに当たっての市の考え方や今後の方向性、課題などを明らかにし、皆様方の御意見の一助になればと思っているところです。 まずこの介護保険事業計画を立てる上での基礎資料として、アンケート調査が実施されました。調査対象の要介護認定者800人のうち回答があったのが498人です。回答された方の年齢を見ると、85歳以上の方が33.9%、一番多いです。その次は80歳から85歳の方、次いで75歳から79歳の方となっています。75歳以上の方が全体の4分の3にもなっています。また、この方々を介護しているのが60歳代、70歳代の方が多く、半数近くがまさに高齢者が高齢者を介護する状態であるということが明らかになっています。また、要介護認定者の24%が一人暮らし高齢者です。 厚生労働省が公表した国民生活基礎調査によれば、高齢者が高齢者をお世話する70歳以上の老老介護世帯の割合が3割を超えたと9月10日の読売新聞ではいっています。八王子市でも同じような状況で、核家族化と高齢化が一緒に急速に進んでいる状況になっていると言えます。また、世帯の1ヵ月の収入を見ると、5万円未満が10.8%、10万円未満が10%となっており、生活の厳しさが浮かび上がってきます。 こういった要介護認定者の実態を見て、市としてはどのようなところにこれから力を入れ、サービスの充実を図ればいいとお考えなのか、またどのようなサービスがあれば高齢者の在宅志向を満たすことができると考えているのか、この調査結果から見た課題について、具体的にお答えいただきたいと思います。 次に、地域包括支援センターについてです。 地域包括支援センターは2006年の介護保険改正のときに新たにつくられたもので、地域ケアの核となり、また介護予防、マネジメントや総合相談、権利擁護などの4つの業務を行うところです。アンケート結果から見えてきた認知度は、要介護認定者では32.9%の人が知らないと答えています。名前を聞いたことがあるという人も加えるならば、半数近くの人にその存在が知られていない現状と言えます。また、65歳以上の高齢者並びに40歳以上の介護保険を負担している人々の認知度は2割未満です。また、地域によってもその知られ方には大きな差がありました。 地域の包括ケアをすることをその目的とするところですが、十分に知られていないということは大変大きな問題です。また、各包括支援センター間の利用率の格差も見受けられたところです。こういった結果に対し、市としてはその原因をどのように考えているのでしょうか、お答えください。 さて、認知度が低いということは、圏域が広過ぎる、場所がわかりにくいということとも関係しております。厚生労働省は、人口2万から3万人に1ヵ所という指針を示しているところですが、八王子市の場合、54万7,000人の人口に対し12ヵ所、高齢化率の高いところでは1万人以上の高齢者の方を対象とし、その対象面積も大変広いものとなっています。 このような事情から、私も含め、当初から数が少ないという意見が議会でも出されており、ことし3月に策定された八王子地域保健福祉計画の中の高齢者計画においては、 2008年度に検討をし、以降拡充するとなっています。しかしながら、素案を見る限りにおいて、包括支援センターの数、対象圏域は従前どおりとなっています。どのような検討がなされたのでしょうか、お示しください。 次に、地域密着型サービスについてです。 2006年度の改正で小規模多機能型居宅介護が始まりました。2006年、2007年、2008年の第3期介護事業計画では6ヵ所整備をするというものでしたが4ヵ所の整備にとどまり、また、この第4期の事業計画素案においては3ヵ所の整備予定になっています。在宅生活をしながらも、必要であれば泊まりもできるというサービスで、 2006年度改正の目玉でもあったはずです。 そこでお尋ねいたしますが、第3期事業計画で小規模多機能型居宅介護計画が達成できなかった理由並びに第4期において整備計画が縮小しているのはなぜでしょうか。また、市としてこの小規模多機能施設の整備の必要性をどのようにお考えであるのか、お答えください。 一方、グループホームの整備は3年で6ヵ所予定となっています。待機者もあり、なかなか入れないという現状を考えると、前向きに取り組んでいただいている結果とも言えるのですが、今後の認知症の増加を考えると、決して十分な状況とは言えません。第4期介護事業計画終了年においては、グループホーム利用者予想は266人となっています。要介護認定者約2万300人。そのうちグループホーム利用者予想をこのように266人としたその根拠といいますか、理由はどのようなことから来ているのでしょうか、お示しください。また、認知症の方の居住環境で、グループホーム以外の対応としてどのようなことが考えられているのか、こちらもお示しいただきたいと思います。 次に介護予防事業についてです。 この事業も、2006年度の改正から新たに始まったものです。対象者は65歳以上のすべての高齢者と虚弱な特定高齢者と認定された方々です。特にこの特定高齢者施策については、その把握、利用が進んでいないのが現状です。昨年の特定高齢者施策の参加者は52人です。第4期の事業計画では、第3期からの介護予防事業の実績データの分析を通して、介護予防事業の評価並びに効果の検証に積極的に取り組み、その成果を次なる介護予防事業の展開へと役立てることが重要といっているのですが、どういった評価をしているのでしょうか。また、それを受けて、今後、特定高齢者施策に対してはどのように進めていくお考えなのかお答えいただきたいと思います。 決算審議のときにも触れましたが、総務省が行った行政評価監視結果に基づく勧告では、特定高齢者に対する介護予防事業について、費用対効果の観点から厳密な分析を行い、その結果を踏まえて事業のあり方を検討することとなっています。また、計画策定委員会の中でも、特定高齢者施策の効果を疑問視する声もあったところです。 私は、保険原理が働く事業と一般施策として行うものとは切り分けるべきと考えています。本来、保険制度というのは、起こり得るかもしれないリスクを社会全体で費用分散することで成り立っていて、保険料を払うことによって、どのような給付を受けることができるかが明確でなければなりません。わかりやすく健康保険を例にとって考えてみると、お酒を飲み過ぎて転んでけがをした、治療に行って処置をしてもらう。この場合、お酒を飲み過ぎたことは責められません。つまり、お酒を飲み過ぎるのが悪いからといって治療を受けられないということはないわけなんです。つまり、けがをしたという保険事故があり、それに対し治療を受ける、薬を処方してもらうというサービスを受けることができる、こういったことが保険料を払うことで約束されています。 介護保険においても同様です。歩けなくなる、おふろに1人で入れないなど、介護を必要とする状態になるかもしれないというリスクに対して、そのとき介護サービスを受けることができるという仕組みになっているわけです。 しかし、この特定高齢者施策や一般高齢者施策といった介護予防事業は、介護保険制度の枠組みの中で今サービスが提供されているわけですが、一体どのようなリスクに対してのものなのかということがあいまいです。ここについては検討が必要だと思っております。 次に、介護保険の最後の質問になりますが、高齢者の医療の確保に関する法律の施行に伴い、老人保健法がなくなりました。そこで、機能訓練についてお伺いいたします。 午前中にも質問があり、そこにおいては、介護保険法に基づく機能訓練がなくなったことの影響については、利用者が限定的であり、かつ自主グループ活動などに取り組んでいるとの答弁でした。 そこで、少し別なところから御質問したいと思うんですが、利用者の推移について教えてください。つまり、2005年までこの3保健福祉センターで実施していた機能訓練の利用者総数は何名でしたか。また、2007年度、2007年度というのは東浅川保健福祉センターではもう機能訓練をやめております。南大沢、大横福祉センターの2館で40歳から64歳、こういう対象の方を限定として行っている機能訓練の利用者は何名だったか教えていただきたいと思います。 これで介護保険については終わりで、次に、読書のまち八王子についてお伺いしたいと思います。 八王子市では、2001年に国が定めた子どもの読書活動の推進に関する法律を受け、2002年度に八王子市子ども読書活動推進計画を立て、また2003年度には読書のまち八王子推進構想を定めて、全市民の読書活動の推進に努めてきています。図書館の通年開館や北野分室のスタート、ブックスタートや八王子千人塾などの取り組み、沿線各図書館との連携など、多くの取り組みがなされてきているところです。この計画は、5年間が経過した2007年度をもって第1期計画終了となったわけですが、生涯学習審議会から図書館のあり方についての答申が出るまで、2年間、重点的に取り組む項目を定めて集中的に取り組んでいくというふうになっています。 そこでお伺いいたします。この5年間、第1期計画というのは5年で進められていたわけなんですが、このように残り2年間、重点的に取り組む、つまり、この5年間で積み残した項目というのは一体何なのか、集中的に取り組んでいく課題についてお示しいただきたいと思います。 これで1回目の質問を終わります。 ◎【小林信夫副議長】 第9番、陣内泰子議員。〔9番議員登壇〕 ◎【小林信夫副議長】 高齢者・障害者担当部長。 ◎【橋本辰夫高齢者・障害者担当部長】 2回目の御質問に答弁いたします。 パブリックコメントに当たり説明会をとの御見解でございますが、事業計画の策定に当たりまして、公募市民を含む策定委員会での検討、会議及び会議録の公開、あるいはアンケート調査等の実施を行っておりまして、また、今回約1ヵ月間をかけまして素案を公開し、広く市民の皆様の声を伺うということで、説明会の実施については特に予定はしてございません。 それから、地域包括支援センターのブランチ等でございますが、中長期的な課題ということで持ち続けてはおりますが、第4期計画期間内におきましては、現状の配置の中で一層の機能強化を図ること、そのようにしてございます。 最後に、高齢者の住宅の問題でございますが、高齢者住宅計画では、東京都及び本市が供給主体となるシルバーハウジング、高齢者住宅などは計画に沿ってほぼ供給がされております。 また、公営住宅等におきまして、介護、医療と住宅が合体したような施設整備につきましては、財源上からも非常にこれは難しいものだ、そのように考えてございます。 高齢者専用賃貸住宅等につきましては、需要に応じまして、民間事業者により必要な整備がされるよう、必要な指導等は行ってまいります。 ◎【小林信夫副議長】 健康福祉部長。 ◎【岡部正明健康福祉部長】 3保健福祉センターにおけます健康増進法に基づく機能訓練事業につきましては、その訓練内容が医療におけます機能訓練とは異なりまして、地域におけます生活の自立、社会性の回復に主眼を置いたものです。同様の趣旨で実施をしております障害者教室や自主グループ活動が実際には行われておりまして、平成18年度の介護保険制度の見直しによりまして、本市としましては、予防重視型システムへの転換を図る制度改正を踏まえまして、機能訓練事業から介護予防事業への事業転換を図った経緯がございます。 したがいまして、保健福祉センターにおいて、改めて機能訓練事業を実施する予定はございません。 ◎【小林信夫副議長】 教育指導担当参事。 ◎【由井良昌教育指導担当参事】 学校図書館サポートセンターの設置についてでございますが、これにより学校図書館と中央図書館の一層の連携が図られていくものというふうに考えておりまして、設置について強力に推進していきたいというふうに考えております。 ◎【小林信夫副議長】 図書館担当参事。 ◎【坂倉仁図書館担当参事】 2点御質問をいただきました。 まず、北野地区図書室の図書館分室化に関する評価と課題についてのお尋ねでございますけれども、分室化に当たりまして、市直営方式をとらず、長年にわたって地域コミュニティの醸成に貢献された地区住民協議会にその運営にゆだねたことは、分権・協働時代にふさわしい選択であったと評価しているところでございます。 そうした中で、課題といいますよりは、移行期につきものの事柄と思いますけれども、従事されている方々がシステム変更などへの習熟に苦労されていると聞いております。このことから、委託員への業務支援や研修に努めるほか、情報交換会なども開催して連携の緊密化を図っているところでございます。 次に、北野分室以外の地区図書室の分室化の予定はとのお尋ねでございますけれども、地区図書室の分室化に当たりましては、それぞれの地区図書室の利用状況や地域からの運営面も含めた要望等を勘案する中で、市域全体を見据えた地域サービスのあり方や、現在審議会に取りまとめをお願いしている図書館のあり方についての答申を踏まえた中で、総合的にその必要性を判断してまいりたいと考えております。 ◎【小林信夫副議長】 第9番、陣内泰子議員。 〔9番議員登壇〕 ◎【9番陣内泰子議員】 御答弁をいただきました。 まず、説明会の点についてですが、時間もないということですが、これに関してはぜひ今後の課題として御検討いただきたいと思います。 そしてまた、高齢者の方はインターネットからのアクセスにはやはり限界があります。そこで、自宅でゆっくり読んで検討したい、そういった御希望があるならば、ぜひコピーサービスなどは配慮していただきたいとお願いいたします。 そして、介護保険制度、複雑過ぎるのが問題なのでありますが、これについては本当にいろいろな機会を利用し、情報交換、また議論をする必要があります。その一つとして必要なニーズを自分で決定していくという考えを踏まえ、ケアプランの自己作成の動きがあります。例えば一緒に買い物に行き、食材を選んで調理したい、でも1人で出かけるのは危ないし、調理も1人でできない。こういった場合のサービスとして何が可能なのか、本人は何を望んでいるのか。まさに一緒に買い物に行ったり調理をしたりするということは、生きがいや生活のQOLに大いに資することです。しかし、今の現状では、時間の短縮を余儀なくされ、十分にニーズにこたえることにはなっていません。そこで、どこまで利用者のニーズを制度の中で実現できるのか、あるいは制度との乖離があるのかということを利用者も含めて一つ一つ明らかにしていく必要があると思うんですね。そのためにも、プランを自己作成する、こういったことを積極的に進めていただきたいと思うのですが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。 そして、住居政策についてですが、住宅政策、予定どおりに進んでいるということですが、住宅だけという問題ではなく、まさに住宅と介護、面的な整備をどこが進めていくのか、そういったグランドデザインをどう描くかということが今問題になっているかと思います。 それで、副市長にお伺いをいたします。 今、機能訓練のことに関しては、介護予防の施策の中で実施していく予定はないというお答えがありました。しかしながら、私はなぜ65歳以上の人に介護予防というふうに限定するのか、それを問題にしているわけなんです。介護予防はだれにでも、ある意味では40歳以上のこの健康増進法の対象になる機能訓練の人だって介護予防は必要じゃないですか。そういうふうに法律には書いてあります。介護の状態にならないようにするために機能訓練をすると。そこで、このように65歳以上の高齢者に介護予防の対象者とする理由はただ一つ、介護保険からその費用を出すためです。しかし、保険制度からの支出に際しては、サービス提供の根拠が必要です。ぜひ介護予防を介護保険から切り離し、健康増進法に基づく一般施策でやるべきと考えますが、これについての御所見をお伺いして一般質問を終わります。 ◎【小林信夫副議長】 高齢者・障害者担当部長。 ◎【橋本辰夫高齢者・障害者担当部長】 ケアプランの自己作成についての御質問でございますが、介護保険の利用に当たりましては、専門職でありますケアマネジャーが利用者の立場に立ち、自立支援の視点でケアプランを作成し、それに基づきまして適切にサービスを利用していただくことが基本である、そのように考えてございます。ただし、ケアプランを自己作成したいと希望される方に対しましては、必要な支援を行ってまいります。 ◎【小林信夫副議長】 岡部副市長。 〔副市長登壇〕 ◎【岡部一邦副市長】 特定高齢者と一般の高齢者を対象とする介護予防事業ということでお尋ねがございました。介護予防を健康増進法の枠組みとして一般施策で行うことはできないかという御主張でございました。 介護保険法においては、高齢者の身体機能に着目をいたしまして、基準に該当する特定高齢者を対象に介護予防事業を展開してございます。 今期の制度改正の眼目でありました介護予防事業でございますが、残念ながら、事業実績は当初の計画を大幅に下回っております。介護予防という目的達成に向けまして、地域包括支援センターとさらに緊密な連携を図りまして、魅力ある多様な事業を実施しますとともに、事業の周知啓発に努め、多くの皆様の参加が得られるようさらに努めてまいります。 健康増進法に基づく各種健康増進事業に高齢者を初め多くの方々が積極的に御参加いただくように配慮するということは、これは当然でございますが、こういったことに加えまして、高齢者のためにもということで、本年度から実施しましたのがボランティアポイント制度やサロン事業、配食サービスあるいは口腔ケア講座等がございます。お元気な高齢者への施策もこういった面でも充実をしてまいります。 <ページトップへ> |