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2007年第3回定例会(第4日目)  定期監査報告に関する質疑(2007/09/14)
◎【10番陣内泰子議員】 それでは、定期監査の報告に関しての質問をいたします。
 まず、健康福祉部所管の地域包括支援センターについてお伺いしたいと思います。
 この報告を見ると、人件費の返還があったということが指摘されています。それで、まずお伺いしたいのは、委託費の上限2,300万となっているわけですが、この包括支援センターへの委託というのは一体何を委託しているのか、まずお伺いいたします。そして、その2,300万円、この委託費の積算根拠、それもお示しいただきたいと思います。
 そして、このように人件費の精算の返還があったということで、普通にぱっと見たときに、そうすると、じゃ、市が委託をした包括支援センター、これをやってくださいと言った支援センターの業務ということをしなかったのかなというふうにちょっと思ったわけなんですけれども、そこら辺についても御説明いただきたいと思うんです。とてもわかりにくいです。
 そしてまた、各センターによって、そのように人件費の精算をした場合とか、していないとか、人件費の取り扱いに差があったということなわけですね。そうすると、人件費をこうやって返還していないというところは、委託に出したケアプラン作成に関して、包括支援センターの職員がかかわっていないということがちゃんと市は何らかの確認をしているのかどうか、そのことも御説明いただきたいんです。でないと、とても不透明になっているところです。
 包括支援センターの運営というのは、市からの委託と、介護予防ケアマネジメントに基づく要支援1と2の方のケアプラン作成費という介護報酬で賄われているわけで、それで、この説明にもあるように、包括支援センターの職員が居宅介護支援センターの業務も支障のない範囲で手伝っていいという、そういう取り決めになっているということなんですけれども、それがどうしてそういう取り決めになっているのか、その理由について御説明いただきたいと思います。そしてまた、今回、このような監査の指摘を受けて、今後、どのような改善を行う予定なのか、それによって委託費の支払いの透明性が図れるのか、それもお伺いします。
 そして、実際に包括支援センターが行っているケアプラン作成の作成数等を見させていただきました。今、包括支援センター、どこも大変ケアプランの作成に追われている。それは数字を見ても、年間1,000件以上、場合によっては2,000件近くのケアプランを作成しているという実態が出たわけなんですけれども、それが、つまり、常勤3人プラス非常勤という体制で月80件以上やっているところもあれば、常勤5人という体制で60件というところもある。これはまさに、地域によっていろいろあるわけなんですけれども、このような違い、これに関して、でも、委託費の上限は同じであるということがこの中で出てきたわけですね。
 ということは、たくさんニーズがあって、介護予防のニーズがあって、たくさんケアプランを立てなければならない、そういうところは、それに追われ、またひとりひとりに割く時間というのが非常に少なくなったり、また機械的にならざるを得ない。つまり、利用者に対するケアというのが薄れてしまうのではないかというふうに心配するわけなんですけれども、そこら辺についての心配はないのか、教えていただきたいと思います。
 そして、このような中で、非常にケアプランの作成に追われている状況、その中で、包括支援センターに求められている事業、市が委託費を払い、その委託の中できちんとやってほしい、期待されている事業、その事業が具体的にどのような形で進行しているのか、そして、その役割遂行というものが委託費と十分に見合っているのかどうか、そういったチェックというのがどのように行われているのかということもあわせてお伺いしたいと思います。
 それと次に、まちなみ整備部の公園管理のあり方についてお伺いいたします。
 この指摘は、指定管理者選考のときのプレゼンテーションなり、事業計画にのっとっていた事業が実施されず、それに関して、市に相談もなく、実施しなかったという、事前相談ですよね。相談もなく、また返金もされていなかったというふうに理解しています。これは厳しく見るならば、実施の見込みのないような事業計画、それを立てて、指定管理者としての地位を獲得したとも、すごく意地悪く見れば思えちゃうところもあるわけなんですね。
 そこで、どうして、このような監査で指摘されるまで、担当部局がこういった事態を把握できなかったのか、それについて説明ください。
 そしてまた、担当部局として、なぜこういったことが起こったのか、そして、なぜ未然に防ぐことができなかったのか、また、それについてどう分析されているのかもお聞きしたいと思います。  そして、今後、このようなことが起こらないようにするために、どのような対応を強化すればいいと認識されているのかもあわせてお示しください。
 そして、これは、今回の監査でも、全般のことについて意見等が寄せられています。つまり、指定管理者制度その全般についても、あわせてお伺いしたいと思います。
 この指定管理者制度の導入以来、八王子としては400件以上もの事業がこの制度にのっとって外部委託をされているわけで、民間の活力を生かして多様な市民ニーズにこたえるというのがその目的とされているわけです。しかしながら、市は、この事業の実施主体者であるんですから、きちんとした事業の推移なり事業効果なり、それを見ていかなければならないのは当然のことであり、また、今回の監査の意見要望にもきちんとそのことが書かれています。つまり、事業の丸投げをしてしまっては困るわけで、指定管理者制度の導入時にもこれは心配されたことであります。そして、指定管理者へこのように依存が高くなっていくと、市の事業の空洞化といいますか、つまり、市がその事業に対してどうチェックしていいのか、またどう評価していいのかということがわからなくなるという、つまり、事業に対するノウハウを市自身が失っていくことも懸念されていたところです。
 そこで、今回の事業だけでなく、市の事業を請け負っている指定管理者全体に対して、どういったチェック体制にのっとって実施主体者としての責任を果たしていくのかをお示しいただきたいと思います。
 つい、みずからの事業、いわゆる業務委託をし、その仕様書が常にある、そういった担当としての直接的な業務でないと、なかなか目が行き届かなくなるということも懸念されているわけです。そして、この指定管理者制度というのは、管理者の自由度を高めて、よりよい事業を行うということが目指されているわけなんですけれども、管理者自身にもその自覚がどのようにあるのか、緊張関係が薄れると、監査の指摘のように、業務の遂行確認をできなかったり、報告がなされていなかったりということも起こってくるわけです。管理者、市の双方が、常によりよい事業を実施していかなければならないというようなインセンティブが働くような、そんな仕組みについてはどうお考えでしょうか。
 そしてまた、指定管理者としての優位性、そのほうが市がやるよりもよりニーズに合っているんだとか、より効果があるんだという、そういう評価は今後どうやって行っていくのか、指定管理者制度を導入することが本当に適切だったのかどうか、また、その費用対効果はどうだったのかということを含めて、今後検討していかなければならないと思うのですが、そのことについてのお考えをお聞かせください。
◎【高木順一議長】 高齢者・障害者担当部長。
◎【橋本辰夫高齢者・障害者担当部長】 初めに、今回、監査委員から事務処理上の指摘を受けたことにつきまして、担当部長としておわび申し上げます。
 それでは、委託の内容についての御質問でございますが、委託の内容は、高齢者の総合相談、権利擁護、包括的、継続的ケアマネジメント支援、介護予防マネジメント等でございます。  積算の根拠でございますが、包括支援センターでは、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員の3職種の職員の配置が求められておりまして、このスタッフの人件費や事業に伴う事務費、そういったものを見込んでおり、適正に設定してございます。
 3点目といたしまして、仕事をしなかったという御指摘でございますが、委託料につきましては概算で支払っておりまして、委託終了時に対象経費や事業にかかった経費を精査し、精算をしておりまして、適正に委託は行われたものと判断をしております。
 4番目に改善ということであります。今回の監査委員の指摘を受けまして、現在、経費の区分の考え方や対象経費の基準の作成を進めております。まとまり次第、早急に各法人に指示し、適切な運営をしてまいりたいと考えております。
◎【高木順一議長】 まちなみ整備部長。
◎【西田和夫まちなみ整備部長】 公園の指定管理者の関係で幾つか御質問をいただきました。
 まず、監査からの指摘があるまで把握ができなかったのかと、こういうお尋ねでございます。指定管理者とは定期的な打ち合わせを行ってきましたけれども、その中では、当然、こうした事業計画の変更になるものというのは協議をするようになっているんですけれども、変更の申し出あるいは協議というものがなかったということで、私どものほうが年間の中で十分チェックをできなかったということについては反省しておりますし、おわびを申し上げたいというふうに思います。
 それから、なぜ起きたのかということでございますけれども、それぞれ予定していた事業というものを、例えば準備が整わなかった、あるいは指導者が見つからなかったということで、また、そういうことの代替の事業というものをやったために、その差額が出たということが大体主なものでございます。
 どのような対応ということでございますけれども、当初おっしゃいましたように、未執行分の処理の問題がございます。この未執行とされている協定金につきましては、代替事業の評価を行いながら、返還も含めて現在検討しているところでございます。
 また、定期的な打ち合わせを実施してきましたけれども、それが十分機能を果たせなかったということでございますから、今後につきましては、より綿密な打ち合わせを通して事前協議を徹底し、制度の充実を図ってまいりたいというふうに思っております。
◎【高木順一議長】 総合政策部長。
◎【原島一総合政策部長】 それでは、総括的な立場から御質問いただいた事項にお答えいたします。
 チェック、評価、それから丸投げ等の御意見をいただきました。
 まず、チェックということでありますが、基本的には、協定書、仕様書に定めた事項について、双方の確実な履行を徹底することが大原則というふうに考えております。
 それから、評価ということでありますが、指定管理者の業務の評価方法については、これは現在、全国的な課題となっております。本市では、今年度、試行的に指定管理者のほうから提出されました事業報告書、それから施設のほうでやっております利用者の満足度調査の結果、さらに、指定管理者側のサービス向上策、あるいは施設管理者の考える同じこと、これらについてモニタリングを行っております。その中で、評価方法の確立をしていきたいというふうに考えておりますし、この結果についてはホームページで広く公表していく予定でございます。
 それから、丸投げということでございますが、公の施設の設置主体、管理主体というのは、言うまでもなく市そのものであります。直営であろうと指定管理者であろうと、委託したからといって、そのまま相手任せということではなくて、常に公的責任を自覚し、施設の管理運営に努めていく必要がある、このように考えております。
◎【高木順一議長】 第10番、陣内泰子議員。
◎【10番陣内泰子議員】 地域包括支援センターのことについて2回目の質問をいたします。
 このようなことが起こっているというのは、1つの包括支援センターの中で2つ看板が出ているという、それに原因があると思うんですね。つまり、地域支援センターと、また居宅介護支援センターという同じところで2つの事業をやっている、これがやっぱり私は問題じゃないかと思っています。
 そして、今まで委託という形で居宅事業所にいろいろなケアプラン作成の業務が委託されていたわけですけれども、それで、委託分に関しての人件費の案分というのがあったわけですけれども、この4月からは、居宅事業所へ委託できる件数というのが制限される、そのようになっています。つまり、1人のケアマネジャーが8件しか介護予防事業は請け負えない、そのようになったわけで、そうなると、基本的に、地域包括支援センターそのもので、去年の実績で言うならば、年間1,500 から2,000件余りの介護予防ケアプランを立てていかなければならない、そのような事態があると思いますし、それがまさに、今、包括支援センターがパンク状態になっているということでもあらわれているかと思います。それは、まさに地域的な、八王子、これだけ広いエリアの中で、12ヵ所しか地域包括支援センターがないという、それがこのような形で出ているのかと思っているところです。
 そういう意味で、支援センターの数については、私自身も要望しているわけですけれども、次期計画の中でということが言われています。であるならば、包括支援センターのこの問題を解決するためには、まさにセンターの人員強化ということを図らなければならないかと思うのですが、このあたりについてはどのように御判断されているのでしょうか。
 そしてまた、そういうことを今お聞きするのは、これから特定高齢者事業とか一般高齢者事業のマネジメント、こういうことも包括支援センター、その役割となって担っていかなければならないわけで、それが今回の改正の大きな目玉であったと思うわけですね。であるならば、それが十分に生かされるような、包括支援センターが十分な仕事ができるような、そのような費用に対してもきちんと検討されなければならないので、それについては疑問に思っているところです。それについてお伺いして終わります。
◎【高木順一議長】 高齢者・障害者担当部長。
◎【橋本辰夫高齢者・障害者担当部長】 包括支援センター事業のうち委託対象外でございます指定介護予防支援事業に係る事業費等につきましては、適正な積算基準等の作成を進めてまいります。
 また、介護保険計画につきましては、3年ごとに見直しをすることとされておりますので、必要性を十分見きわめまして、次回の第4期介護保険事業計画の中で適切な判断をしてまいりたい、このように考えております。
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