[プロフィール] [活動日誌] [議会報告] [イベント案内] [みんなの居場所] [つくる、つくろう通信] [政策] [トップページ] |
<<議事録メニューへ>> |
2006年 第2回定例議会一般質問 |
<要旨> 1.市民参加の仕組みづくりについて 2.障害者自立支援法について |
【9番陣内泰子議員】 おはようございます。一般質問最終日1番目の、無所属、陣内泰子です。まず、通告に従いまして一般質問を行います。多少、順不同になりますが、御了解ください。 まず、市民参加の仕組みづくりについてです。 今議会でも、市民の声をどう聞いていくのか、また、どう反映するのかといった議論が種々出されています。そんな中で、市民参加の仕組みづくりの検討会の議 論が進んでいます。先月27日、55名の市民の参加のもと、フォーラムが開かれたところですが、どのような手ごたえがあったのか、まずお聞かせいただきた いと思います。そして、今後のスケジュールについてもお聞かせください。 先月、総務企画委員会で、熊本市の自治基本条例制定についての視察に行ってきました。詳しくお話しする時間がないのが残念ですが、市民本位の自治を進めようとする行政の意気込み、そして、それにこたえる市民の本気を、担当者からの説明の中で感じてきました。2回にわたるパブリックコメント、数十回もの地域説明会、積極的な庁内検討、条例素案については、あらゆる機会を使っ て3ヵ月、周知、説明に努めたとのことでした。そのような努力の中で、全部で1,000件を超す意見が出され、まさに条例をつくっていく過程そのものが、 自治する市民をつくっていくことでもあったわけです。今回の視察で、市民、行政、そして議会がそれぞれ同じ目線で足並みをそろえ、市民自治に基づくまちづ くりといった共通の目標に向かって取り組んでいけるかどうかが、条例制定のキーポイントであると理解しました。つまり、市民、行政、そして議会がどれだけ 本気でこの市民参加の仕組みに取り組むのか、そして、その本気度が、でき上がるルールの実効性を高めるものになるということです。 そこで、行政の本気度について少し検証したいと思います。 今、市民参加のルールづくりはまだないところですが、市民協働のまちづくりを掲げ、さまざまな場面での市民参加が図られているところです。特に、環境に関 しては、6地区に分かれた環境市民会議が日常的な活動を行い、また、環境推進会議がその取りまとめとして環境基本計画等にかかわってきています。 6月4日開かれた環境フェスタは、大きな盛り上がりがあり、環境市民会議を初めとしたさまざまな市民団体の活動が紹介されていました。この活動の広さ、深 さに、改めてすごいなと感動したわけですが、今回、環境市民会議、環境推進会議を中心として、ごみ処理基本計画の素案がつくられました。その場での議論は どのように行われて、そして、本当に十分意見が反映されたのでしょうか。市から提案された資料を市民会議に伝えることに大きな関心が寄せられ、また、各市 民会議からの意見についても、事務局の方で論点整理がなされないまま、並列的にフィードバックされていたように思われます。 そこで、ごみ処理基本計画において、市民会議の議論がどう整理され、そして市はどう論点整理し、また、環境推進会議の中でまとめられていったのかについてお答えください。これは環境推進団体の意見がこの計画にどう反映されたかの検証です。 次に、まとめられた素案の提案の仕方についてです。 5月15日号の市報に掲載された計画概要は、パブリックコメントという位置づけとお聞きしています。意見募集期間が2週間というもので、短過ぎたのではないでしょうか。国の基準によるならば、1ヵ月となっています。御意見をお聞かせください。 また、募集期間がアンケート依頼団体によってまちまちであったことは、既に指摘されているところです。パブリックコメントに対する現場の理解がどうであったかを検証したいと思います。 次に、市報に掲載された内容についてです。 紙面の制約があるとはいえ、これでは意見の出しようがないという声も寄せられています。紙面には、アイデアと意見をお寄せください、となっています。市民 の大きな関心である廃プラスチックの資源化については、マテリアルリサイクルとサーマルリサイクルを図るというのですが、それぞれが抱える問題点について は情報が提供されていません。業者に対するプラスチックの排出抑制の仕組みも見えていません。こういった声をどう受けとめますか。情報の提供が市民の目線 で図られたかということについてお伺いしているところです。 次に、広く市民への関心を喚起する方法として、広報での意見募集掲載以外にどのような取り組みがなされたのでしょうか。素案は閲覧だけで、持ち帰りはできません。市民を対象として、素案の説明や情報交換の場などを設定したのでしょうか、お伺いいたします。 さらに、廃プラスチックの問題は大きな争点でもあります。そして、市民の関心の高い問題です。昨年12月、1万3,000人余りの署名をつけて町田市の廃 プラスチック中間処理施設に関する請願が出され、採択されたのですが、その請願項目として、有害化学物質の発生、排水汚染、臭気、騒音、車の出入りによる 事故や渋滞など、予測される環境悪化についての対策を示すように働きかけるとなっています。これは、とりもなおさず、八王子市が廃プラスチックを資源化す るときに起こる問題でもあるわけです。中間処理施設をどこにつくるかという問題以前に、こういった疑問に対して、どう八王子市はこたえるのか、それが示さ れていません。市民にとって、このように関心の高い情報の提供がとても不十分であったと思われますが、これについてはいかがお考えでしょうか。 特に、争点となる問題に関しては、各論併記といった形で示すことも必要だったと考えます。廃プラスチックの問題については、市民会議でも意見が分かれるところで、それらの意見の情報提供も図られていません。 最後に、市民意見の反映についてです。 パブリックコメントがアンケートと違うところは、それが政策の賛否を問うものではないということです。ですから、出された意見の公表、それに対する市とし ての考え並びに検討する論点の整理などを明らかにする必要があると考えますが、この点はいかがでしょうか。このようなことをお聞きするのは、まさにルール づくりと現場が一体になっていなければ、ルールはルールでしかなくなってしまうと思うからであります。 次に、障害者自立支援法についてお伺いいたします。 昨年10月に法案が制定され、そして、ことし4月から実施されています。1割の利用者負担がかかるようになりました。10月からの本格実施を前に、今、さ まざまな問題が取りざたされています。5月30日の北海道新聞では、制度導入により、NPO調査の結果、施設入所している4,596人のうち、約65%が 施設利用できなくなり、最大5年以内に退所せざるを得なくなると報じています。これは、障害の区分認定で4以上でないと施設利用ができなくなってしまうか らで、これは八王子市も同じ問題を抱えています。 また、愛知県内のNPO調査でも、85施設、3,919人のうち、3月以降に58人が退所、そのうち16名が施設利用費の負担に耐えられないことが理由と、4月20日の読売新聞は報じています。 さらに、きょうされんという障害者団体の調査でも、517施設、1万2,742名を対象に影響調査を実施したところ、退所、あるいは施設の退所の意思のあ る人、合わせて124名、検討中の人が205名という結果でした。これは、応益負担という1割の利用者負担の結果です。 また、障害のある子を持 つ親による子どもの命を絶つという痛ましい報道が3月、5月と続きました。介護疲れ、制度変更による不安や誤解などがその一因と新聞は報じています。こう いった現場で起こっていることを見ると、自立支援法が目的とする自立とは一体何なのか、施設から社会に放り出すことなのか。しかも、社会といっても、受け 皿は十分でなく、家族介護を前提とすることなのかなど、制度施行前から懸念されていたことが現実になってきたという思いです。 そこで、本市における影響の実態に即しながら、この法律が持つ問題点を整理し、これからの障害者支援に対してどのように市が取り組んでいくのかをお伺いいたします。 まず、第1点の問題は、介護保険と同様に、使ったサービスの1割を原則として利用者が支払うという応益負担の導入です。しかし、障害のある方が受ける必要 な支援が益と言えるのでしょうか。食事や移動、排せつやコミュニケーションなどに関する人的支援は、障害のある人にとって不可欠のものです。障害とは、避 けることができない、予知できることではなく、また、改善されるという性質とも違い、また、だれにでも起こり得ることであるからこそ、社会としての支援が 必要なのです。こういった必要な支援は、その人がその人らしく生きることを保障するためのものであることは明らかです。 そこで、八王子市の実態 についてですが、対象者についてです。どれぐらいの人に、この制度変更の通知を送ったのでしょうか。そして、それらの人々の生活実態、支援の利用実態はど のようであったか、お調べになったでしょうか。また、負担の影響額は人それぞれで違いますが、今までと同じ支援を受ける人の負担の変化、つまり、一番大き い負担増はどれぐらいになっているか、データを把握しておいででしょうか。支援を減らしたり、施設からの退所といった事例は発生していないでしょうか、お 伺いいたします。 区内の法人が運営する作業所に通う知り合いの26歳のY君は、作業所での工賃が3月8,000円でした。今まで作業所に通う費 用はかからなかったのですが、4月から施設利用サービス料の1割負担で1万6,000円、これに人件費を上乗せした食事代が22日分として1万1,000 円近くかかります。つまり、8,000円の収入を得るために2万7,000円近く支出するわけです。今までと同じように働いているにもかかわらず、4月か らは持ち出しです。お金を払って働かせてもらう、こういった仕組みになっています。食材費の負担は了解できるとしても、人件費の負担や施設利用サービス料 の負担には納得いかないと言っています。これでは、8,000円の働きしかできない本人の責任、それしか工賃を払えない施設の責任と言っているようなもの です。家に引きこもっていれば、つまり社会参加しなければ新たな支出は発生しないのですが、それはY君の望むことではありません。 これが障害者自立支援法の実態です。自立することを阻害する仕組みになってしまっていて、その原因がこの応益負担にあるわけです。 障害者の負担増について、所得に応じた月額利用料の上限、補足給付など、幾つかの減免制度があります。国の制度として、こういった減免制度を設けなければ 維持できないような仕組みそのものが問題であると指摘いたしますが、現実の負担増に目をつぶるわけにもいきません。おおむね8都道府県、120の市で独自 の緩和制度がつくられています。東京都は、ホームヘルプサービスの自己負担分を3%に抑えています。さらに、多摩26市について議会事務局に調べてもらっ たところ、7市でこの東京都にプラスして独自減免を行っています。調布、武蔵野、小金井、羽村、稲城、三鷹、狛江です。その中身はさまざまで、いずれも3 年という経過措置ではありますが、少しでも障害のある方の負担を抑えようという自治体の意気込みを感じます。 八王子市としては、「ふらん」で精神障害の方の就業支援に積極的に取り組んでいるところで、その取り組みは大いに評価するところですが、残念ながら、負担増に対する軽減措置はとられていません。その理由をお答えください。 次に、就労自立についてです。 今回の法整備に当たって、就労支援のところを見ると、厚生労働省が障害者の自立をどう考えているのか、働くということをどう考えているのかがわかります。 厚労省にとって、企業に就労することがつまり働くということで、グループホームなどから出てアパートなどでひとり暮らしをすることが自立と認識しているよ うです。これは、就労移行支援を行う事業には報酬加算があり、また、グループホームなどの退所者が半分以上いるところにも報酬加算をつけるという仕組みで 誘導します。こういった成果主義の導入は、障害当事者の個別的事情に丁寧に対応することよりも、施設運営に走ってしまうことにもなりかねません。 また、一般企業への就労訓練といっても、就労が保障されているわけでもありませんし、障害者に対して企業も社会もまだまだ理解が乏しいのが現実です。特 に、精神障害のある方などは、一般企業に就職しても、そこでの人間関係やさまざまなストレスで状態を悪化させて、就労を継続できなくなるケースも多く見ら れます。法定雇用率を満たしていない企業が多い中で、障害者だけに頑張りを要求し、訓練をし、一般企業に放り出す、後は知らないでは余りにも無責任といえ ます。 また、施設の運営費は、利用者の利用日数に応じた日割り計算となり、施設運営が成り立っていかないという声も聞こえてきます。そのような 中での自衛策として、事業所が障害者を選別するといった事態も起きかねないわけで、市として自立支援法が持つ成果主義、実績主義というこの問題点をどのよ うに認識し対応しようとお考えなのか、お聞かせください。 次に、障害の区分認定についてです。 10月から、介護給付や訓練等給付の中で事業を利用する場合には、障害程度区分認定調査を受けなければなりません。これによって、介護保険の認定のように、障害程度の段階が決められ、それによって利用できる事業や支援の利用量も決められるわけです。 さて、調査項目ですが、106項目のうち79項目が介護認定項目と同じものです。そのことから、知的・精神障害の方にとっては、当てはまらないというか、 現実にそぐわない項目も多く、1次判定に対しての不信感が大変強くあります。それぞれの障害特性に配慮したものになっていないからです。一例を言うなら、 実際ないものが見えたり聞こえたりしますかといった項目は、まさに精神障害の方の必要な支援をはかるものとはなっていません。 こういった不十分 な認定によって必要な支援が受けられなくなるということが考えられるのですが、どうお考えでしょうか。特に、精神障害のある方の場合、要支援、要介護、そ して非該当で98.5%にもなったという厚生労働省の試行調査の結果が報告されていることから、支援から除外される人が出てくる心配が十分あります。 そして、最後に小規模作業所についてです。 小規模作業所の再編が目されています。こういった作業所を、これからの障害者福祉の中にどう位置づけていくのか、大きな問題です。八王子市内にある68ヵ所にも上る小規模作業所を、市はどのように位置づけようと考えているのか、明確にしていただきたいと思います。 小規模作業所がなぜたくさんできてきたのか、規模を大きくすればいいという問題ではないと考えますし、作業所だけの努力で法内施設への変更ができるというわけではありません。どういった支援があればいいのかということも含めて、お答えいただきたいと思います。 これで、1回目の質問を終わります。 ◎【飯沢俊一議長】 総合政策部長。 ◎【西田和夫総合政策部長】 市民参加の仕組みづくりについて御質問いただきました。 まず、市民フォーラムの手ごたえということでございます。 御質問者の方からもお話がありましたように、5月27日土曜日に、この本庁の9階で「市民参加を考える市民フォーラム」というものを開催をいたしました。 この1月に設置をいたしました市民参加のしくみづくり検討委員会が主催で実施をしたところでございます。当日は、このフォーラムに市民55名が参加をされ ました。この中には、市議会議員の4名の方が参加をしていただいております。市の職員であるとか、あるいは、この検討委員会の委員を含めますと、約100 名の方々によって5つのグループに分かれて、例えば市民のやるべきこと、行政のやるべきこととか、大きな声が全体の声、1人の声をみんなの声にするにはと か、そういうテーマで熱心に、また積極的にこのグループの討議をいただいたということでございます。 これを見ますと、限られた市民の参加ではあれ、この市民参加ということに対する関心の深さといいますか、そういうものが感じ取れたというふうに思います。 それから、この市民参加の仕組みづくりの検討のスケジュールということでございますけれども、1月からこの6月10日まで9回、委員会を開催をして検討を していただいております。今後、今月26日には、この検討委員会と総務企画委員会の議員との意見交換会の機会も予定をしておりまして、7月の下旬までに提 言書をまとめていただけるというような状況になっております。その後、市の方で、この検討委員会からの報告をいただいた上で条例の素案をつくって、また、 それをパブリックコメントをしながら進めていきたいというふうに考えているところでございます。 ◎【飯沢俊一議長】 環境部長。 ◎【橋本義一環境部長】 それでは、ごみ処理基本計画に関する御質問にお答えを申し上げます。 まず、計画づくりの中で、環境市民会議、環境推進 会議における議論ということでありますけれども、昨年11月から素案の骨格となります計画の目標、循環都市のイメージ、基本姿勢、主たる施策と取り組み、 プラスチックの処理も含めて、さまざまな意見、提案をいただきまして、これらを集約、整理して、極力素案に反映させる形でまとめてきたというのが経過でご ざいます。 次に、パブリックコメントにおける素案の示し方とその期間でございますが、市民の方々からいろいろと意見、アイデアをいただきたいと いう趣旨から実施いたしました。広報を通じての対応のほか、高齢者、障害者、学生、大学からの意見募集も行いますし、さらに、事業者会議における意見反映 を行っていく考え方でございます。そして、今後とも、環境推進会議におきまして、さらなる検討を加えていきますので、こうした対応の中で、市民意見という ものは十分に反映できるというふうに考えてございます。 今回のこうした対応を通じまして、私どもといたしましては、素案の概要版を作成し、事務 所や市民センターにおいて市民の方々が入手できるように、そうした意見が出しやすい環境づくりにも努めてまいりましたし、また、各団体のアンケート調査を 依頼したわけでございますけれども、その際にも、代表の方々への素案の説明等も行ったというような経過でございます。現時点で800件を超える貴重な意見 が寄せられてございます。今後、各団体からの意見も多数寄せられるというふうに考えておりまして、相当数の増加が見込まれている状況でございます。 次に、プラスチックの処理に関しまして、市民の方々が理解しやすいように、私どもとしましては、資源化の現状や基本となる考え方、具体的な方法、これらを 環境負荷とコストとを比較した処理方式の比較、こういったことを図表等を加えた中で素案の中でお示ししたところでございまして、環境推進会議におけます意 見を反映いたしまして、素案の示し方について相応の工夫もしてまいりました。 こうしたプラスチックの処理施設、今後の対応でございますけれど も、施設の計画を具体化する段階では、施設の内容、規模、安全対策であるとか環境対策、これらの項目も含めて、市民の方々に積極的に情報を提供し、説明を して、理解を得て事業に取り組んでいく考え方でございます。 最後に、今回のパブリックコメント等を通じまして、市民の方々から寄せられたさまざまな意見につきましては、これを整理して公表していく考え方でございます。 ◎【飯沢俊一議長】 高齢者・障害者担当部長。 ◎【田沼正輝高齢者・障害者担当部長】 それでは、障害者自立支援法関連につきまして御答弁申し上げます。 まず、制度変更の通知につきましては、身体障害者及び知的障害者のうち、支援費サービス利用者約1,800人に通知をしております。また、生活実態、利用実態につきましては、大きな変化が生じているということはないというふうに認識をしております。 次に、自己負担増につきましては、新法施行前に非課税者で自己負担がなかった方々が課税世帯になり、月額上限額までの自己負担が生じているという例はある というふうに思っております。なお、サービス量を減らす、あるいは施設から退所したという例は聞いていないところでございます。 次の利用者負担 につきましては、これまでの所得に着目した応能負担から、サービス量に応じた1割の定率負担と、所得に応じた月額上限額の仕組みに見直しをされておりま す。軽減対策としましては、入所施設やグループホーム、利用者に対する個別減免、通所施設やホームヘルプ利用者に対する社会福祉法人減免などに加えて、御 指摘の東京都の軽減策もございますので、こうした中で、本市としましては、新たな軽減措置を実施するということは考えておりませんが、現状の軽減措置の利 用対象者が漏れなく受けられるように、その徹底を図ってまいります。 また、「ふらん」の体制につきましては、いろいろ課題がございますので、そのあり方につきましては検討していく考えでおります。 次に、障害者の自立を促進するためには、就労支援を充実していくことは極めて重要だと認識しておりまして、そのために、今年度から新たな施策として、企業 内通所授産事業、経営スキルアップ事業、庁内ワークシェアリングなどに取り組んでいるところでございます。これは、障害者だけにいろいろお願いをするとい うだけでなく、一般企業の方にも協力していただきながら事業展開を進めていくというものでございます。 次に、障害程度区分の認定につきましては、介護の指標の79項目に加えまして、さらに行動や精神面のほか、買い物などの生活面など106項目にわたるもので、知的障害者、精神障害者にも適用できるものと考えております。 最後に、小規模作業所のあり方につきましては、支援法の仕組みの中でどういう移行を求めるのかのアンケートを実施しておりまして、その結果として、就労継続事業を考えている施設が多いという状況にございます。 ◎【飯沢俊一議長】 第9番、陣内泰子議員。〔9番議員登壇〕 ◎【9番陣内泰子議員】 いろいろ御答弁をいただきました。 市民参加の仕組みづくりについては、まさに参加の機運が高まってきていると感じると ころです。しかし、その一方で、今、ごみ処理基本計画についても、十分市民の意見を反映しての素案づくりというように御答弁ありましたが、しかし、私はこ の問題については、まだまだ努力していただきたい、もっともっと努力しなければならなかったというふうに思っているところです。 その中で、特に 廃プラスチックの問題、これは大変大きな問題です。それに対して、先ほど3つの環境負荷並びにコスト等を示した比較を素案の中に示してある、その中で意見 をもらって反映しているというようなお答えではありましたが、それについては、具体的に数値目標とか金額とか費用とか、そういうものが出ていません。そし てまた、実際の条例案のときに、その場所等についての具体的な提案がなされるということでありますが、それでは私自身はとても遅いと思っておりますので、 特にこの廃プラスチックの問題に関しては、これからの市民参加、そして、ごみの問題に対しては、より一層の市民の協力ということが必要であることを考える ならば、今回のような提案の提示、そしてデータの不足、また丁寧な説明を欠いた意見募集等に関して、市民参加の形骸化を生みかねないとも思いますので、さらなる検討が必要と思っています。 これに関しては、廃プラスチックの問題に関して計画を立てるだけの合意が、今、得られている状況ではないというふうに私は判断します。そこで、ぜひ新たな検討を市民に呼びかけて始めることを要望したいと思います。 そして、今、さまざまなこのような検証でもわかるように、こういったルールづくりを進めていくことと並行して、庁内での市民参加の議論の共有化がどう行わ れているのか、総合政策部としてもきちんと把握しておく必要があると思っております。というのは、日常的に市民参加がいろいろな部署で行われているわけで すから、このように現場の担当する職員の意見の聴取や、また、研修等もぜひ行っていただきたいと思います。 市民の本気とは、こういった行政の1つ1つの実践によって形づくられることを考えるなら、今、提言を受けた後に、市民参加の仕組みの職員向けの研修等を行い、現場に即して実行可能なものとするよう努力をしていただきたいと思いますが、この点お答えください。 また、市民に対しても、検討会としての提言があることから、条例案とする前に、広く市民に対しての説明会というか、意見交換のような場を積極的につくり、市民の関心を喚起していただきたいと思うのですが、これについてもお答えください。 次に、障害者自立支援法についてお答えいただきました。 実態に対して、大きな変化はないというふうに把握されているということ、また、軽減措置に関しては、漏れがないように受けられるように対応すること等を含 めてお答えがありました。この減免制度に関しては、非常に障害者の方から所得の貯金額、それとかいろいろな状態を全部さらけ出さなければならない、こんな ことまでしなければ軽減が受けられないのか、とても情けなくなる、裸にされるような思いだというような声も聞こえてきています。その点に関しては十分対応 して、この軽減措置についての周知、それと制度の徹底については要望したいと思います。 それと、区分認定と現実の乖離、つまり、区分認定が行われた後、それによって必要な支援量が決まってくるわけですが、そのような支援に対して受けられなくなるのではないか、それについてのお答えがなかったので、再度お願いいたします。 この区分認定は大変問題があります。これに関しては、十分本人の意思と、そしてその人をよく知っている人の判断などを加味した現実の状況にマッチした認定 になるよう、一層努力していただきたいと思います。そして、区分認定に対して、現実を反映していない場合、都に対して不服申し立てができることになってい ます。それについても、市としても十分な相談体制をつくっていただきたいと思います。 また、区分認定と支援量がリンクしない、この点に関して、ぜひ、現在の支援の量を後退させない、それに対して、市の支出に対しても、またきちんと保障していただきたいと思います。 支援費の支出についてですが、自己負担がかかり、また、利用手控えが起こることも考えられて、前年の支援費の8割程度になることも考えられます。実態を把握して補正予算等を組んで、必要な独自減免をぜひ実施していただきたいと思います。 小規模作業所については、方向性がある程度出されたわけです。また、いずれにしろ、本格実施の10月以降、障害のある方々がどういった問題を抱えるのか、 その解決のために何が必要かといった具体的な実態調査が必要になってくると思います。影響調査と丁寧な現状把握を行っていただきたいと要望します。これに ついては、また、本格実施が始まる10月以降にお聞きしたいと思っています。 そこで、東京都で長らく福祉行政に携わってこられた副市長にお伺い いたします。障害者の自己責任、家族の責任を大きく打ち出している今回の自立支援法ですが、これでは地域での共生に支障を来しかねません。もちろん、障害 統一的な仕組みになったと評価すべき面もあるかと思うのですが、障害特性を考慮せず、余りにも乱暴に拙速に決められた今回の自立支援法の評価について、どうお考えなのかお聞かせください。 また、区分認定を超えての支援量については、支援を後退させない、今後もこの方針を堅持するという決意をぜひ お示しいただきたいと思います。施設から地域への生活という障害者福祉の大きな転換の中で、現状の支援を後退させることなく、さらなる充実を図り、自治体 としてどのようなことに配慮して障害のある人とともに暮らすまちづくりを推進させていけるのか、それについての副市長のお考えをお聞かせいただきたいと思 います。 次に、高尾の自然科学博物館についてお伺いいたします。 この3月、高尾の里整備検討協議会から提言が出されたところです。このことに関しては、今議会でも何点か質問があったところです。提言を尊重し、庁内の検討会で進めていくということが明らかにされているのですが、再度、確認のために質問いたします。 協議会では、周辺地区一帯を高尾の里ととらえ、高尾の里整備と拠点施設整備に区分して提言をしています。しかし、具体的な博物館機能の中身にまでは言及は していません。というのも、協議会委員に自然科学系の学識経験者が入っていないこともあり、また、高尾の里整備検討協議会という名のとおり、面的整備をす ること、全体的イメージを図ることを主たる目的にしたこととも関係があると思います。 そこで、高尾の里全体の提言につく整備はどこが担当し、また、博物館機能としての新施設の具体的な検討はどこが、だれが、どのように具体的に行うかについてお示しいただきたいと思います。 これにあわせて、博物館についてですが、博物館は高い専門性に裏打ちされた調査研究、収集、保管、教育普及という事業を展開する場です。その専門性を担うのが学芸員であり、夢美術館に学芸員が配置されているのと同様です。 そこで、このような学芸員や自然科学の専門家、高尾の自然を中心とした市民団体などを中心として、旧稲荷山小学校に保管されている資料の取り扱いから、この新施設での活用の仕方、また、高尾の自然博物館として、稲荷山小学校、この新施設、それをどう融合させて事業を展開していくのかということを明確にしな ければなりませんが、それをどのようなところで担っていくのか。この点について、専門性の部分、そして、稲荷山小学校の資料のあり方、そして、この2つの 施設の融合、そういったことについてお答えいただきたいと思います。 なぜ専門性が求められるかというならば、今回のこの高尾の里の提言でも述べ ているところです。高尾の里全体を観光資源ととらえるというわけですが、そのためには、1つ1つのパーツ、つまり商店街だとか、この新施設や道路、広場、 それぞれが共通のコンセプトで統一され、かつ個性を輝かせること、それが全体としての魅力につながるということを言っているわけで、全体としての運営が肝 心だとはこういうことを言っているわけです。だからこそ、専門性を高める博物館施設の運営が、より求められているということをあえて強調したいと思います。 次に、八王子のトンネル工事について質問いたします。 きのうの井上議員の質問で、教育長は、トンネル工事の先をとめて覆工工事を進めること、そして、水環境を工事が始まる前と同じようにすることを早急に指示すると明言されました。初めて御主殿の滝がれ現場を視察した2月からはや 4ヵ月がたっているのですが、大いなる決断が示されたことで、この間、この問題に議会の場だけはなくさまざまなところで関心を寄せ、また、かかわってき た、八王子城を愛し、文化財保護に熱い思いを寄せる人々は、本当にほっと胸をなでおろしているところではないかと思います。本当にうれしいことです。 そこで、1点だけ確認させてください。教育長の指示は、文化財保護法第184条2項、これは市町村の教育委員会の文化財保護における権限を定めたものです が、この2項で停止命令ができるというふうに書かれてあります。これに基づくものと重く受けとめているのですが、そのような理解でよろしいでしょうか。 そして、覆工工事を早急に完成させることによって、観測孔2の水位がどう変化するか、御主殿の滝が復活するのかは、しばらく様子を見なければならないこと ではありますが、きのうの答弁でまだ解けない疑問があります。私も、国会議員の保坂議員、そして井上議員の御尽力でトンネル内視察に同行させてもらった一 人ですが、あの覆工後のコンクリートの間から出ているチューブを通して水が出ているのを見たときは、本当にびっくりいたしました。きのうの部長の説明で は、覆工が終わっていない、最終段階ですき間を埋めるためと説明されました。確かに、あの12本の管はすき間を埋めるコンクリートを注入するものでしょ う。防水シートにくくりつけられているのを私も確認しています。でも、なぜそこから湧水が出ているのでしょうか。不思議に思わなかったのでしょうか。 というのも、止水構造とは、岩盤を削った後、コンクリートを吹きつけ、セメントミルクを流し込む。そして、防水シートを張って、その全面に鉄骨を組み、コ ンクリートを1メートルの厚さで流し込んで固める。これが覆工の作業です。こうやってでき上がっている覆工面が、今、300メートルほどでき上がっている わけです。このように水の浸入を防ぐわけです。だから、防水シートの内側、つまり防水シートとコンクリートの間に水が絶対に入ってはいけない状態なんで す。にもかかわらず、覆工面から湧水が流れ出ているということは、覆工が終わっていないのではなくて、防水シートとコンクリートの間に水が入ってしまっ た、覆工の失敗であるということではないのでしょうか。防水シートが水の圧力によって破れてしまったのかもしれません。わかりません。でも、このような状 態であるということをまず御理解ください。この点について、いかがお考えかお答えください。 この点についてだけでなく、この間、国交省はとても 不誠実な対応です。議事録を公表しない、そして、科学的根拠にのっとって判断した、トンネル検討委員会の「水位は徐々に上昇する」といった推測も、300 メートル近く覆工が進んでいるにもかかわらず、一向に上昇する気配を見せていません。トンネル検討委員会は、止水区間全部が覆工したら水位が上昇すると 言っているのではなく、手当てを少しずつしていけばそれなりに変化があるよと言っているわけですが、決してそうはなっていません。そして、それに対する説 明もない。私たちが現場視察したときに、水漏れを説明できないような現場の管理体制。また、トンネル検討委員会にこの事実が報告されていないということ。 この間の議論の中で、こういった幾つもの問題点が指摘されました。 そこで、文化財を預かる市の責任として、国交省の調査や発表を待つだけでなく、科学者や市民団体の力をかりて独自に原因究明に乗り出していただきたいと思います。この点について、お考えをお示しください。 次に、ぜんそく調査についてです。 学校における子どもの健康、特にぜんそくについては、時間もないことから、問題提起だけにとどまらせていただきます。 昨年12月9日の産経新聞で、文部科学省が発表した2005年度学校保健統計調査で、ぜんそくにかかっている子どもの割合が過去最高となり、10年前に比 べ倍増していることを報じています。特に、一番罹患率が高い小学校年齢において3.3%、1995年では1.4%でした。 そこで、八王子市としては、子どものぜんそく罹患の状態をどう認識し、その推移を理解しているのかお伺いいたします。 さて、このことに注目した三多摩の市民団体が、多摩全体の調査を始めることとし、私も八王子市の学校のデータをいただき、調査をしてみました。これがその 調査の結果ですが、2005年の小学校の男女平均ぜんそく罹患率のデータです。赤い大きなシール、これが10%以上のところです。また、青い丸は8%以 上、黄色いところは6%以上です。男女平均であらわしていますが、ぜんそくの場合、男子に多く見られることから、男子の罹患率は10%以上と高く、かなり 赤いシールが点在していることが見受けられます。八王子市全体の2005年度の平均罹患率は男子4.5%、女子2.9%と伺っています。しかし、その平均 からは、こういった地域の特性は全く消え失せてしまっているわけです。 ぜんそくの原因はさまざまにあり、特定することは難しいのですが、環境省でも気管支ぜんそくと自動車公害による大気汚染との因果関係を確認する調査を昨年から始めるとともに、今年度からは幼児5万人を対象に追跡調査に着手することとなっています。 また、横浜市の焼却炉閉鎖へのインパクトを与えたともいえる、焼却場と子どものぜんそくの因果関係を調査した「栄工場のごみを考える会」、この市民団体に よる児童疾病調査があります。それによるならば、焼却場を廃止したら、子どものぜんそくが3分の1に減ったというものでした。 ここで、この地図 上で黒い部分、これが八王子市内の焼却施設、さらに近隣施設として昭島市の清掃工場、多摩市の清掃工場を黒のシールで示してあります。このように、これは 2005年度単年度のもので、また、これだけで何が言えるというものではありません。しかし、子どものぜんそく調査を平均値ではなく各学校ごとにデータを 蓄積し、その変化を分析する必要があります。ぜひ、こういった基礎データを集めて、子どもの健康を守るために何ができるかを検討していただきたいと思いま す。それについてお伺いしたいと思います。 これで、2回目の質問を終わります。 ◎【飯沢俊一議長】 傍聴者は御静粛にお願いいたします。 総合政策部長。 ◎【西田和夫総合政策部長】 市民参加の仕組みづくりについての御質問にお答えをいたします。 条例をつくるだけではなくて、職員の意識啓発とか 研修が十分されることが必要ではないか、こういうお話でございますけれども、現在でも、庁内において市民参加のしくみづくりプロジェクトニュースというの も発行しながら意識啓発に努めているところでございますけれども、条例を制定をした後につきましては、さらにその制定趣旨を徹底をして、改めて市民参加の 視点からの事業点検等もしていく必要があるだろうと。そういうことをしながら、やはり経験を重ねていくということが重要だというふうに考えております。 それから、委員会からの提言が出た後、条例案づくりの間にきちっと周知をすべきだというお話でございますけれども、当然、委員会からの提言はもちろん公表 をいたしますし、市民の皆さんにどういう提言が出たかということもお知らせをいたします。そして、先ほど申し上げましたが、条例素案ができた段階でパブ リックコメントを実施をする予定でございますし、また、それ以降の周知についても十分努めてまいります。 ◎【飯沢俊一議長】 高齢者・障害者担当部長。 ◎【田沼正輝高齢者・障害者担当部長】 障害程度区分の認定でございます。この認定につきましては、介護給付等のサービス利用者を対象に行うものでございまして、このサービス支給量は、利用者の個々の状況や意向に基づいて決定をしていくということでございます。 ◎【飯沢俊一議長】 生涯学習スポーツ部長。 ◎【菊谷文男生涯学習スポーツ部長】 大変失礼いたしました。 私の方から、高尾の里整備のうち、博物館の関連につきまして御答弁申し上げます。 まず、新施設設置に向けて市民の意見をどう反映していくかということでございますが、これにつきましては、提言書にありますように、行政だけでなく、市民 との協働の視点に立ち、市民団体や専門家の意見も聞きながら、施設整備やその後の運営に反映していきたいと考えております。 それから、専門家の活用ということでございますが、検討会議の提言を尊重する中で、高尾の里の拠点施設として必要な機能と質を確保していくためには、専門家の必要性は認識しております。運営体制を含め、今後の課題であるというふうに考えております。 それから、旧高尾自然科学博物館の所蔵資料の活用ということでございますが、これにつきましては、稲荷山小学校のほか、新施設のみでの活用ということ以外にも、今現在考えておりますのは、こども科学館での活用を考えているところでございます。 それから、八王子城跡の関係につきまして御答弁申し上げます。 まず、市の権限で現在の工事をとめることができるのではないかという趣旨でございますが、今回のように、史跡、名所、天然記念物の現状変更等につきまして は、文化庁長官に権限がございます。市の方でできます御質問者がおっしゃられたものにつきましては、軽微なものに限定をされるというものでございます。 それから、防水シートに関係いたしまして、水位の御質問がございました。これは、昨日も御答弁申し上げましたが、史跡区間が現在800メートルトンネルが 掘られるということになっております。それから、止水区間につきましては1,000メートルございます。このうち、まだ600メートルから650メートル については覆工工事がなされていないということでございます。御質問者がおっしゃっているように、相武国道からの資料は、その覆工工事が完了した時点で水 位が上昇するというものでございますので、まだ大部分が覆工されていないという状況からは、まだ水位の上昇はちょっと期待できないのかなというふうに考え ております。 それから、教育委員会独自の意見をということでございます。これにつきましては、教育長の方から先週も御答弁申し上げているとおり、工事完了後には水環境が戻る、あるいは戻すことを国土交通省の方に強く求めていくということで、立場的にはそういうものでございます。 ◎【飯沢俊一議長】 まちづくり計画部長。 ◎【市川健寿まちづくり計画部長】 高尾の里のこれからの整備でございますけれども、高尾の里全体のまちづくりにつきましては、まちづくり計画部で計画 し、進めてまいりたいというふうに考えております。当面、4月に高尾の里整備検討協議会の提言をいただきましたので、今後は、庁内関係所管によります高尾 の里拠点施設整備推進検討会を早急に立ち上げまして、施設整備に関する基本計画を策定してまいりたいというふうに考えております。 ◎【飯沢俊一議長】 学校教育部長。 ◎【石垣繁雄学校教育部長】 私の方からは、ぜんそくの子どもの増加の推移、あるいは具体的な原因、地域的傾向を把握しているかという御質問でございました。 ぜんそくの児童、生徒の数が年々増加傾向にあることは認識しているところでございます。増加の原因につきましては、大気汚染や生活環境、食生活、免疫の変化など、さまざまな要因の複合が考えられますが、今のところ、科学的な根拠は得られていない状況でございます。 先ほど、貴重な分布表を見せていただきましたけれども、今後は医学的知見の進展も十分踏まえながら、小中学校の疾病異常調査結果の活用について研究してまいりたいと思っております。 ◎【飯沢俊一議長】 岡部副市長。〔副市長登壇〕 ◎【岡部一邦副市長】 障害者自立支援法実施に当たっての3つの御質問にお答えをしたいと存じます。 まず、障害者自立支援法をどう評価している かという御質問がございました。障害者福祉施策につきましては、平成15年度に導入をされました支援費制度により、そのサービス量が大きく伸びたところで ございますが、精神障害者が対象とされていない点、あるいはまた、ふえ続けますサービス利用に対する財源確保が大変困難になったというような課題もござい まして、これらを解決するために、そしてまたサービスの量の充実をいたしまして、障害を持つ方々が社会的自立に向けて一層歩みを進めることができるように といった趣旨で制度が創設されたものだというふうに認識をいたしております。 次に、サービス支給量を後退させることのないようにということでご ざいますが、現在支給されておりますサービス量につきましては、それぞれの障害をお持ちの方々の生活支援のためにぜひとも必要なサービスというふうに認識 しているところでございます。これらを決して後退させることのないように、サービス提供体制の整備を進めるのが、私どもの責務というふうに考えているとこ ろでございます。 最後に、障害者福祉の大きな転換の中で、どのようなことを配慮し、これから障害者施策を進めていくつもりかというお尋ねでございます。 今般、障害者自立支援法が成立をしたわけでございますが、従来、障害種別ごとに分かれておりましたサービス体制を、精神障害者も加えて統一したサービス体 制としたという点、また、自立支援という目標を掲げまして、わけても就労支援を中心とするサービス体制を組み上げた点といったことから考えましても、障害 者施策の転換が図られるのではないかという期待はございます。 しかし、従来の障害者基本理念といったことについては、何ら変更はないと私どもは 認識をしているところでございます。サービスの量、質が拡充をされますので、その提供体制を整えることに努力をいたしまして、障害を持つ方々がその障害の 種別にかかわらず必要なサービスを活用して、その能力と適性に応じて地域の方々とともに自立した生活が送れるような社会づくり、いわゆるノーマライゼー ションの理念の実現に向けまして、さらに努力をしていきたいと考えているところでございます。 ◎【飯沢俊一議長】 第9番、陣内泰子議員。〔9番議員登壇〕 ◎【9番陣内泰子議員】 ただいま副市長からは、障害者自立支援法、障害者福祉についての大変力のこもる御答弁をいただきました。後退させない、それは本 当にそうであります。しかしながら、今、国は補助金という形で、つまり区分を認定し、それを超えた部分に関しては補助をおろしてこない、そのような形でこ の制度を誘導するわけで、そうした場合、市がその中で後退させないことをどう実践していくか、それが問われていると思います。かたい決意で、ぜひ取り組ん でいただきたいと思います。 それと、八王子城跡トンネルについてお伺いいたします。 今、軽微の変更というようなお話でありましたが、この文化財保護法に規定されている停止命令、そのようなことがきちんと規定されていること、それはぜひ教育委員会としても認識いただきたいと思います。 さらに、東京都並びに文科省に具申して、この工事についての現状変更に対しての申し出をできるという、そのルートに関してもあるということを、今回、教育 長が国土交通省に工事の先をとめて覆工工事を急ぐように、そして現状を復活することを優先させる、そのような指示を出されること、それの経緯を見ながら、 さらに積極的に取り組んでいただきたいと思います。そして、この国交省の申し入れに関しては、きちんと情報公開というか、市民にも知らせていただきたいと 思っています。 そして、さらに、これは通告していないんですが、市長に対しても、ぜひ、この高尾の八王子城跡トンネルのことについて御理解をい ただきたいと思います。よくわからないということではなく、現場を視察していただきたい。高尾山を預かる自治体の長として、今、何が起こっているのか、科 学的な知見を持っていただき、豊かな高尾の自然と圏央道が両立するのかどうか、その目で確かめていただきたいと思います。これは答弁の通告をしていないの ですが、ぜひお答えいただきたいと思います。 教育長が指示した八王子城跡の水環境が現状に戻るまで、高尾山への工事着工は見合わせていただきたいと思っております。 市民参加の仕組みづくりについては、ぜひ、さらなるリーダーシップを発揮していただきたいと思います。市長に対しては、市長の本気として、今、タウンミー ティングで行われている意見の事前申し込みといったものに関しては取っ払って、もっとフリーに話ができるような前向きな姿勢にぜひ取り組んでいただきたい と思います。市長にお願いいたします。 そして、高尾の里検討会のことですが、これは私自身、検討会の提言がいっている、それは観光がキーワード ではないと思っております。経営会議では観光というイメージが強調されていました。その違いがあるということ、それをぜひ認識していただきたいと思うので すが、提言を尊重するということは、この認識、つまり駐車場は動かすということについて御答弁願います。 ◎【飯沢俊一議長】 生涯学習スポーツ部長。 ◎【菊谷文男生涯学習スポーツ部長】 前段の意見具申と国交省への申し入れという御質問かと思います。 意見具申につきましては、教育委員会としては現在考えておりません。ただ、先ほど御答弁申し上げたとおり、国交省の方には教育長が申し上げたような形で、滝が復活するような申し入れをしていきたいというふうに考えてございます。 ◎【飯沢俊一議長】 総合政策部長。 ◎【西田和夫総合政策部長】 高尾自然科学博物館跡地の活用について、整備検討委員会の提言と、それから市の当初の考え方に相違があるのではないかというお話でございます。 この拠点施設並びに高尾の里のエリア、これをどういう視点で整備をしていくかにつきましては、当初の市の考え方と協議会の提言に違いはないというふうに理 解をしております。市が協議会に調査、検討を依頼した際にも、拠点施設にとどまらず、高尾山口エリアを観光の視点からどうしていくべきかの検討をお願いし たところでございまして、この整備検討委員会の提言も、観光という切り口の中でどう整備をしていくかということで提言を構成されているというふうに認識を しております。 ただ、お話がありましたように、駐車場の設置の有無については、これは当初、大型バスの駐車スペースを確保したい、また、その必 要があるということで本市は考えておりましたけれども、旧博物館跡地はエリア内では貴重なまとまった土地である、そして、もっと有効な活用を図るべきとの 議論がございまして、これにつきましては、高尾の里全体で駐車場を効率的に確保、運営することで解決できるとの結論に至ったものでございます。 いずれにしましても、この駐車場問題につきましては、来訪者を円滑かつ適切に駐車場へ誘導できるように、今後、地元を初め、関係機関との協議を行って具体化を図っていかなければならないという1つの課題として提起をされたというふうに理解をしております。 ◎【飯沢俊一議長】 黒須市長。〔市長登壇〕 ◎【黒須隆一市長】 9番、陣内泰子議員の私への質問にお答えをいたします。 城跡トンネルの工事と滝がれの関係ですけれども、よくわからないという姿勢ではなくしてと、それはどういう意味なんでしょうね。私は、これはよくわからないなんていうことを発言したこともありませんし、私は御質問者よりももっと心配していますよ。責任ある立場ですから。 国交省についても、国交省の姿勢は不誠実だという御発言がありましたけれども、それは確かに、何でもあら探しのような形で聞かれるから不誠実なんじゃない ですか。そういうふうに受け取れるんじゃないですか。私は非常に誠実に対応しているというふうに思っておりますから。先ほど担当者からも答弁がありました けれども、覆工工事がまだ十分終わっていないわけですから、それが終わること、そして滝がもとに戻ることを私は信じております。そういう点では、国交省が 誠実に工事をしてくれるということを私は期待をしていますし、そのことを信じています。 それから、タウンミーティングのあり方でありますけれど も、これは何か形式的ではない前向きな姿勢をということをおっしゃいましたけど、どうもそういうことが引っかかりますね。今、タウンミーティングのやり方 は御承知かと思いますけれども、毎年テーマを決めまして、そして3年前から地域のテーマに沿った取り組みとか、あるいはその地域の団体の取り組み等につい て参考になるようなことがあったら御発言をいただいて、それを私は参考にさせていただいて、そしてまた質問等も受けるということでやっているわけです。で きるだけ事前に発言があるならば通告をしていただいて、それはきちんとした秩序あるやりとりをしたいということのあらわれなんです。ですから、2時間やっ ているわけですから、当然、その間には、ほとんど通告いただいたやりとりは終わって、そして自由に御質問いただく、御発言いただく機会も毎回あるわけです よ。その中で、もちろん適切な発言もありますけれども、時にはマニアックな質問もあるんです。毎回ずっと出席をされて、全く関係ないようなとんでもない発 言をされる方が大体あります。そして、会場の方からブーイングが出て、「やめろ」とか「帰れ」とかいう怒号が飛び交うというケースがちょくちょくあるんで すよ。ですから、全然前に質問も受けないで、その場で出たとこ勝負でそれを毎日やっていたんだったら、多分、嫌気が差す人も多くなると、私はそう思いま す。だから、自由に発言していただく機会というのは十分とってありますから、どうぞ御心配なく。 <ページトップへ> |