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 2004年度 第2回定例議会
   <要旨>
1.ごみ減量に向けての市の取り組み
(1)市民の反応
(2)生ごみの堆肥化 学校現場より
(3)やれる事から始めよう
2.一般国道20号八王子南バイパスの一部着工始まる?!
(1)現状確認と説明責任
(2)一般国道20号との結節点について
(3)住民要望と環境対策
3.男女が共に生きるまち八王子プランの改定について
(1)後期5年間の重点施策
ア.ドメスティック・バイオレンスの対応
イ.女性のからだと心の相談体制
(2)今回のプランに盛り込めなかったこととその展望
【9番陣内泰子議員】 4日間にわたりました一般質問も、きょうこれで最後となります。よろしくお願いいたします。
 では、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
 ごみの有料化に関する条例が3月の議会で決まりました。もちろん、決まったとはいえ多くの問題を残してのことで、収集方法のあり方、指定袋の金額の決め方、指定袋収入の使い道、市民への周知など、今議会でも取り上げられ、議論されてきているのが現状です。昨年の12月に引き続き、2回目のごみ減量に対する一般質問になりますが、市民の反応に焦点を当て質問させていただきます。
 他議員の質問の中でも、説明会等の進捗状況が報告されましたが、こういった説明会での市民の方々の反応は、どのように認識しているのでしょうか。お聞かせください。
 私も条例化後の説明会に出席したのですが、平日の夜であるにもかかわらず、たくさんの方々が参加されていました。収集場所や収集物についての具体的な質問が多い中、とても気になった発言がありました。市は住民に有料指定袋という負担をかけ、ごみの減量に努力してほしいというが、市は一体どういう努力をしているのかといった内容のものでした。こういった疑問は声にならない声として多くの市民が共有しているものと考えられます。これについて12月の議会でも質問し、ある程度のお答えをいただいてはあるのですが、こういった市の実際の取り組みが市民の方々のところへ届いていないからこそ生じる疑問だと思います。そこで、再度お聞きいたします。市役所や事務所を訪れる人々、市の事業にかかわる人々など、さまざまなシーンで市政に接する人たちが、市も本気なんだ、ごみの減量に一生懸命になっていると思えるようなプランと実践をお示しください。  今、廃棄物減量・再利用推進審議会では、ごみの発生抑制について諮問され、検討が行われ、答申が近々出されるということではありますが、その中でも市は模範的な行動を実践する必要があるといったことが議論されています。答申こそまだ出されていませんが、市民感覚にこたえていく必要があります。
 もう1点お聞きいたします。集合住宅の市民を対象とした説明会の回数及びその反応はいかがでしょうか。八王子市の人口54万人、約20万世帯のうち、半分近くが集合住宅に住んでいらっしゃる方で、今回の戸別収集の対象外となっています。戸別収集実施の理由は、排出者責任を明らかにする中で排出抑制を図っていくということですが、集合住宅の場合のコンテナ収集ではそうはいきません。5,000個近くあるコンテナをそのままにしてのごみ減量作戦ということになるわけですが、まさにこういった集合住宅でのごみ減量に成功するかどうかが、ごみゼロ社会に向けて歩み出せるかどうかのかぎになっているのではないでしょうか。他議員の質問に答えて、コンテナ収集の今後については実施後の状況を見ながら検討するというお考えのようですが、その前提となる戸別収集をとらない市民の理解がどれぐらい図られているのか、心配です。お答えください。
 次に、ごみの有料化に伴う歳入歳出についても疑問を抱いている市民の声を紹介いたします。平成16年度予算に計上されている手数料収入は9億7,000万円で、そのうち可燃・不燃ごみ戸別収集委託経費は1億7,500万円となっています。これは7ヵ月分です。つまり、戸別収集を維持するためにはこれだけの経費が必要とされているのです。その収入源はまさに指定袋の収入です。つまり、戸別収集を維持するためには一定程度の指定袋収入を当てにしなければならず、これはごみゼロを目指す施策展開のブレーキともなりかねません。エコセメント事業と同様です。昨年の三多摩地域廃棄物広域処分組合議会で、エコセメント事業を行う建設工事請負契約が決まってしまったのですが、エコセメントをつくるためには常にその原料である焼却灰を必要とすることから、ごみゼロ社会の実現を目指す施策になっていないといった批判も出ているところです。ごみ減量を目指すということは、どんどん指定袋収入が減ってくることを期待するということで、そのためには委託による戸別収集経費の削減努力が必要です。既にしっかりとしたごみ収集、ごみ分別ルールができ上がった地域などに対しては、集積所収集を維持するといったやり方も検討する必要があるのではないでしょうか。もちろん高齢者世帯や集積所収集に困難を感じている世帯などに対しては、特別な配慮が必要であることは言うまでもありません。こういった声も市民の声として上がっています。市民との協働を目指す八王子です。御見解をお聞かせください。

 次に、一般国道20号、八王子南バイパス道路の発注工事についてお伺いいたします。
 この道路は平成9年に都市計画決定された国道で、八王子の南浅川地区、つまり圏央道の八王子南インター、そして、20号とつながり、片倉・北野地区を通り、国道16号バイパスにつながるという全長約9.6キロメートルにも及ぶ道路です。この道路の計画が発表された、今から約10年ほど前では、地区での説明会が行われていたのですが、その後どうなったのか、ほとんど情報等入ってきていません。国の予算も厳しい折、また、大型公共事業に対し、本当に必要な事業なのかどうかといった素朴な疑問も、社会環境の変化の中で出されてきていることもあり、事業としてブレーキがかかっているというのが多くの市民の認識だったのではないでしょうか。ところが、この3月に、南浅川から町田街道に続く計画道路のトンネル工事部分の一部が発注されました。なぜこの時期にという思いです。
 そこでお伺いいたします。この工事について市はどのような説明を受けているのでしょうか。また、この道路全体の総費用額及び今回のトンネル工事部分の予算がどの程度になっているかも、あわせてお示しください。そして、市としてこの道路の性格及び位置づけについてどのように考えていらっしゃるのでしょうか。10年前の位置づけと変わっているのかどうか、その点も踏まえてお答えください。さらに、工事着工となれば、地権者の方だけではなく沿線住民、それも工事地区周辺ばかりではなく、かなり長い計画道路でもあることから、その全域にわたる関係住民の方々への説明責任はどうなっているのでしょうか。特にみなみ野地区などは新たに開発されたところが多く、この10年前の計画を知らない方々も多いかと思います。この点についてもお答えください。  次に、男女共同参画推進についてお伺いいたします。
 男女共同参画センターが昨年12月に開設されて、半年がたちます。21世紀の最重要課題とされている男女平等の推進拠点として、八王子にもセンターが開設されたことは大きな力でもあります。そして、3月に男女が共に生きるまち八王子プランの改定が出され、平成20年までの八王子における男女平等の取り組みの方向性、具体的取り組みが示されたわけです。昨年の提言を受けての改定ということですが、どのような状況認識を持ってこのプランづくりを行ったのか。また、数多く示されている施策の中で、今後5年間の中で特に力を入れていかなければならない点についてお伺いしたいと思います。
 これで1回目の質問を終わります。

【石垣繁雄清掃事業担当部長】 有料化についての御質問を幾つかいただきました。
 まず、集合住宅対象の説明会の回数はということでございますが、主に5月連休明け以降、6月14日現在でございますが、全体で283ヵ所で実施しております。そのうち集合住宅対象となるものは69ヵ所でございます。なお、集合住宅以外の説明会におきましても、集合住宅に住んでいらっしゃる方々の参加も多数あると考えております。
 それから、次に、説明会での市民の反応ということですが、これは集合住宅地域も含めましてでございます。説明会の開催に当たりましては、町会、自治会等から絶大な御協力をいただいて開催しているところでございます。また、会場ではごみ減量、分別、指定袋等につきまして積極的な御質問をいただくとともに、説明に熱心に耳を傾けていただいているところでございます。このような状況から減量、資源化等への市民の意欲を強く感じるとともに、御同意をいただいていると確信しているところでございます。職員も全管理職中心に説明会への対応、そして、10月実施に向けての準備も着実に進んでおり、今後もさらに説明会を数多く開催いたしまして、市民の方々への周知を図ってまいりたいと思っております。
 次に、庁内での減量施策についてということでございますが、現在紙類につきましては分別し、再生紙として資源化しているところでございます。本庁食堂から出る生ごみにつきましても堆肥化をし、イベント等で市民に配布しております。また、庁内の啓発情報誌として「ごみ減PRESS」を発行いたしまして、職員にごみ減量への取り組みを発信しております。今後、ごみ減量を含め、環境に配慮する具体的な取り組みを明確化していきたいと思っているところでございます。
 最後に、分別が適正に行われている地域は、集積所収集の継続の検討が必要ではないかという御指摘でございますが、一定の条件の中で御質問者の御提案の検討も必要と考えております。ただ、戸別収集につきましてはごみの減量が有効な手法でございます。そういう観点から、戸建て住宅につきましては原則戸別収集を進めてまいりたいと考えております。

【松本正交通政策室長】 私の方からは、八王子南バイパスについての御質問にお答えをいたします。  初めに、八王子南バイパスの市にとっての位置づけということでございますが、八王子南バイパスは市内へ流入する通過交通を抑制する環状道路との位置づけをしております。都市計画マスタープラン、あるいは、現在策定中の総合都市交通体系整備計画におきまして、国道20号線の交通負荷の軽減並びに市内の交通安全など、人、物、情報の良好な流れに寄与する主要幹線として、本市にとって極めて重要な道路であると考えており、事業者に対し、早期整備を要望しているところであります。
 続きまして、トンネル工事の内容とその予算についてのお尋ねですが、トンネルの全体延長約1.8キロメートルのうち、約1.1キロメートルのトンネル本体及び坑口部並びに橋台部を含む工事で、その予算は約59億円であると事業者の方から聞いております。
 最後になりますが、沿線住民への説明会の要請についてでございますが、住民説明会につきましては事業者により適宜開催されていると聞いております。今回の御要望があった旨は事業者にお伝えしてまいりたいと考えております。

【白柳和義市民活動推進部長】 男女が共に生きるまち八王子プランの改定に当たっての状況認識でございますが、プラン策定から5年が経過する中、地方分権の進展など社会情勢の変化、また、いわゆるDV法が制定されるなど、新たに対応すべき社会問題や課題が生じてまいりました。このような認識に立ち、プランの改定に当たったところでございます。
 また、今後5年間の重点施策といたしましては、ドメスティック・バイオレンスの相談体制の充実と、緊急一時保護の実施、女性のための相談機能の充実、プランの進行管理の強化など、6項目を重点区分に定めたところでございます。

【9番陣内泰子議員】 まず、ごみ減量についてです。ごみ減量の説明会等に対しては、本当に市の職員の方々、管理職を挙げて熱心に取り組まれているということ、私もその現場において感じております。本当に大変なことと思っております。御苦労さまです。その中でまた、住民の方々も本当に熱心にこのごみをどうするかということで質問されています。でも、やはり集合住宅の方々への周知が69ヵ所での実施ということで、これは市の住民のうち集合住宅に住んでいる方々が人口の約半数世帯ということを考えるならば、やはり余りにも少ないと思います。と同時に、先ほども述べましたように、この集合住宅、ごみ減量の有効な手段であるという戸別収集の対象になっていない。であるならば、なお一層のこと、こういうところに対しての説明が十分になされなければならないと思いますので、今後のますます一層の努力をお願いしたいと思います。
 このように半数近くの世帯の対策が十分でないということに対し、とても不安を感じております。また、それにあわせ、熱心に説明会等、また、住民の理解等を進めるよう努力なさっているにもかかわらず、説明会がまだまだ少ない状況と言わなければなりません。その中で1つ1つ細かい調整も迫られています。道路が狭い、階段があるなど、本当に戸別収集困難地区への調整もだれがするのか、なかなかはっきりしないのが現状と言えます。実施を3ヵ月後に控えてこのような状況であることから、あえて延期も視野に入れるべきではないかと思います。より一層の努力をお願いいたします。
 さて、環境基本計画による生ごみ等の資源化の検討は、平成20年度、手法の確立、検討に基づいた実施となっています。可燃ごみの約35%を占める生ごみ対策としては、これでは遅過ぎます。やれるところから実施すべきではないでしょうか。学校給食の残菜の資源化に取り組むべきと思うのですが、いかがでしょうか。
 八王子では、既に1998年から学校給食の残菜の堆肥化に取り組んでいる小学校が1校あります。生ごみ処理機による堆肥化です。雑誌などにも紹介され、その試みは高く評価されています。学校の農園や果樹園に利用し、子どもたちは野菜の成長を待ち望み、自分たちの堆肥を使った野菜のおいしさに歓声を上げているとのことです。まさに循環型社会のすばらしさを実生活の中で実感していると言えます。また、つい先ごろ、学校給食会調理員会が2年間にわたる研究テーマとして、「給食の残菜とリサイクル」という報告をまとめたところです。それによると、八王子の小学校69校から出る給食のごみの総量は500トン。八王子全体の家庭生ごみ量3.5万トンに比べれば、まさにわずかではありますが、こういった試みを1校だけにとどめず、広く普及できないものでしょうか。
 その報告書によると、生ごみ処理機導入前は月600キログラムのごみ処理を業者に委託して出していたものを、この処理機で堆肥化することによって、業者委託処理ごみ量は70キログラム余りと少なくなっていったと書いてあります。さらに、給食残菜委託回収費用と、この1台約200万円の生ごみ処理機購入コストとの比較も行われており、全校に設置した場合、その設置費用2億円余りは、年間委託回収費用1,864万円の12年間分で回収できるともしています。これは単純計算で、必ずしも全校に設置するのがいいとは思われませんし、課題もあるでしょうが、実際に環境教育の一環として給食残菜のリサイクルに取り組み、ごみの減量に成功し、かつごみ回収委託費の削減にも貢献している実態が示されています。取り組みたいと思っている学校も多いのではないでしょうか。学校の給食の残菜の堆肥化は、その原料がはっきりしているということも、ある意味でとても安心できることです。八王子市内には、生ごみの堆肥化を図って商品としての市場を開拓しているNPOもあります。こういったところと連携、あるいは農協と連携することで、自分のところだけで消費するのではなく、より積極的に八王子ブランドとして開発する余地もあります。この意味でも、八王子にはまだまだ農地が多く、地域性を生かした取り組みでもあります。
 今まで見てきたように、子どもたちにとっての環境教育としての位置づけ、減量推進、経済性等の側面から見て、取り組みやすい施策の1つと思います。お考えをお聞かせください。また、学校現場のこういった取り組みに対して予算面からも積極的にサポートすることが必要と思われますが、ごみ減量推進部署のお考えもあわせてお聞かせください。有料化による収入をこういったごみ減量を促す取り組みに使ってこそ、市民の理解も深まるというものではないでしょうか。
 八王子南バイパスについてお伺いいたします。
 説明会等を行っているという御説明でありましたが、地権者等の話し合いは進んでいるとは思いますが、16号線の先の方、片倉とか北野地区、このあたりの住民の方へもぜひ積極的な説明会を行ってもらうように要請していただきたいと思っております。また、この道路については人、物に対して極めて重要な道路という把握でいらっしゃいますが、まさに圏央道と、そして都心を結ぶ通過道路ではないかという声も上がっていることをここで述べさせていただきます。
 さて、この道路に関心を持つ多くの人たちに情報を積極的に提供し、また、具体的な影響を受ける地区住民との意見交換をも市が仲介し進めていっていただきたいと思います。先ほども言いましたが、片倉・北野周辺地区は住宅密集地でもあり、また、この地区では立ち退き等の問題も起こってくることが考えられるからです。  この道路の持つ特異性に対する影響についてお伺いいたします。圏央道八王子南インターが供用開始になったときの、市内への、そして、市内からのアクセス道路としての性格を持つこの南バイパスですが、この南インターの供用開始以前であっても20号とつながるという認識をお持ちなのでしょうか。というのも、圏央道については高尾山の問題があります。高尾山にトンネルを掘るな、自然を守れという運動が続いているとともに、昨年12月の議会でも取り上げられたように、トンネル工事の環境への影響も出てきています。この点に関しては、きのうの他議員の質問に答えて、工事の影響ではなく珪藻類であるという調査結果が報告されましたが、引き続き監視が必要と思われます。
 国や市の認識でも、この南バイパスは圏央道とつながって初めて意味を持つ道路であり、つまり圏央道、20号、そしてこの南バイパス道路の三位一体でその効果があるとされている、まさに圏央道頼みの道路であるわけです。高尾山部分の圏央道の見通しが立たない状況の中でとりかかる工事なのでしょうか。国がやる工事とはいっても、私たちの税金です。先ほどの総工事費について御説明を求めたのですが、お答えがありませんでしたが、聞いたところによると、1キロメートル当たり140から150億円、総工事費に関しては1,400億円程度かかるのではないかと言われています。まさにこれも私たちの税金。大きな疑問を感じます。近隣の住民の方々からの心配としては、トンネルを掘って、東が町田街道とつながり、また、南インター供用開始以前にも西は20号につながることによっての、交通量の問題が浮上しています。どうお考えでしょうか。お答えください。渋滞が心配されます。

 次に、男女共同参画推進のことについてお伺いいたします。
 ドメスティック・バイオレンスの対策を重点項目としてお示しいただいたのですが、この6月2日、当事者の方や現場で相談などを担当されている方々の大きな働きかけの中で、ドメスティック・バイオレンス法が改正されました。12月からの施行ということですが、この改正によって相談センターの設置や自立支援のサポートなど、市町村の役割もより重要性を増してきています。また、緊急一時保護などについては福祉事務所が窓口となっており、きめ細やかな対応が求められているところであり、そのためにも担当部署をはじめとした関連諸機関の理解、連携が不可欠です。この点についてどのように考えておられるのか、また、具体的にどのような体制づくりとなっているのか、お伺いいたします。
 また、今年度予算で緊急一時保護のための宿泊費が予算化されたことはうれしい限りです。具体的にどのように使っていくのでしょうか。
 窓口は福祉事務所の母子相談員のところと伺っていますが、相談員がいない場合もあるわけで、そういったことを含めての利用の仕方をお示しください。
 また、この緊急一時保護を利用できるのは、都の施設で2週間が限度、八王子の資金援助も3日を限度としています。しかし、新たな行動を起こしたり対策を立てるためには余りにも短い期間であり、そこをカバーしているのが民間のシェルターです。生活の便宜上から考えても、八王子の方が利用するとなると、多摩地区でといった要望も多いと聞いています。こういった民間シェルターは多くのボランティアによって支えられているのが現状で、どこも経営的に苦しいところです。昨年、多摩地区の民間シェルターの団体から補助金の要請が市へも出されているのですが、この点についてはどのようにお考えでしょうか。
 こういった要望を受けて多摩地区の幾つかの市、清瀬市では20万円、国分寺市では12万円、小金井市5万円、日野市で20万円と、今年度から新たに、少額ではありますがサポート体制ができてきております。緊急一時保護といった性格から考えて、自分の市の中でということよりも広域的に対処することが望まれます。前向きな御検討を期待しているところです。また、現在多摩地区の民間シェルターの利用者のうち、八王子の方が一番多いというお話も聞いているところですので、ぜひ御見解をお聞かせください。
 重点項目として相談体制の強化も挙げられています。この4月から男女共同参画センターの中で、女性の体の相談が始まりました。今まで保健センターでやっていたものを拡充して、この男女共同参画センターでも月1回窓口を設けるといったことですが、体と心の相談窓口がセンターの中に位置づけられたことは評価できるものです。今いろいろな相談窓口があるのですが、それらが有機的につながっていてこそトータルなサポートができます。特に女性の場合、暴力や虐待といったことが子どもの教育相談や体の変調などといった形で顕在化することも多く、よりこういった窓口の連携や情報交換、ケーススタディーの共有化が求められているところです。今ある相談機関相互の連携体制の強化をどのように考えられているのか、お聞きいたします。  と同時に、間口を広げる余り、専門相談の機能がなくなることも心配です。DV相談などの専門的相談の必要性はどのようにお考えでしょうか、お答えください。
 また、まだセンターが動き出して半年ということもあって、市内で活動する女性団体との協働のあり方やサポートの仕方がよく見えてきていません。センターの自主的運営主体として位置づけたり、施設利用などのサポート、団体相互の交流の体制づくりなどが求められているところですが、こういった点についてはいかがお考えでしょうか。特にこういったプランを先取りするような活動を行っている団体へのサポートは、プランの推進にとっても欠かせないことです。場の提供など、すぐできることから始めていただきたいと思います。
 重点項目について具体的な対応についてお聞きしました。よろしくお願いいたします。
 これで2回目の質問を終わります。

【坂本誠学校教育部長】 学校給食から出る生ごみの資源化につきまして御質問をいただきました。市民の皆様にごみの減量を求めている中、給食事業から出てまいります生ごみにつきましても減量努力をしていかなければならないというふうに考えております。御紹介のありました小学校は由木東小学校で試行しているわけですが、給食から出るごみ量を堆肥化によりまして約8割減らすことができております。一方、この堆肥化につきましては、設備のランニングコストとしまして電気代、メンテナンスがかかりますが、これが現在のごみの処理費用と同程度かかりますし、加えまして初期投資費用が追加されることとなります。そんな中、なかなか拡大は困難な状況にございます。堆肥化だけでなく関係所管との調整をとりながら、他の資源化や減量策なども含め、検討してまいりたいと考えております。

【石垣繁雄清掃事業担当部長】 私の方から、学校給食における生ごみの堆肥化についての見解ということでございます。現在、御紹介いただきました学校におきましては、環境教育の面からも有効利用されているというふうに考えております。ただ、市全体の生ごみの処理を考えますと、これからは堆肥化だけでなくバイオガス化なども視野に入れまして、生ごみの資源化を検討していくことが必要かと考えているところでございます。

【松本正交通政策室長】 私からは、圏央道八王子南インターの完成時期と、八王子南バイパスの町田街道までの接続時期のずれによる国道20号の渋滞が心配であるという御質問についてお答えをいたします。この八王子南バイパスにつきましては、圏央道八王子南インターチェンジと町田街道、さらには国道16号とのネットワーク構築、これについては市としましても極めて重要であると認識をしております。南インターの完成と南バイパスの町田街道への接続時期を一体的に整備を図ることにより、20号の渋滞解消につながると考えており、事業者に強く要請しているところでございます。

【白柳和義市民活動推進部長】 ドメスティック・バイオレンスへの対応につきましては、御指摘のとおり庁内外の関係機関との連携が不可欠でございます。そこで、本年度、警察や民生委員などの庁外の関係機関の方々とともに、ドメスティック・バイオレンスの被害者を支援していくための協議会を設けて、関係機関相互の連携体制を構築すべく、今準備を進めているところでございます。
 また、シェルターを運営する民間団体に対しての財政支援についてでございますけれども、DV被害者の保護というものは広域的な取り組みが、御指摘のとおり必要と考えております。こうしたことから市長会を通じ、東京都に対して広域行政としての財政的な支援を含めた対応を引き続き要請していくところでございます。
 次に、女性に対する相談機関相互の連携体制についてでございますが、現在実施しております女性のための相談、女性のためのカウンセリングや女性のための保健相談につきましては、それぞれ専門の相談員が相談に応じております。さらに、庁内の各種相談事業に当たっている職員による情報交換会を開催いたしまして、相談員相互のネットワークをつくる中、相談者に対する適切な情報提供や適切な機関へつなげていく体制、こういったものをとっていきたいと考えております。
 また、DV相談につきましては、その必要性については認識をしているところでございます。今後も他の機関との連携や相談体制を含めまして検討してまいります。
 最後に、男女共同参画センター運営に当たりまして、市民団体との連携や、また、これらの団体の活動に対するサポートについてでございますが、現在団体、個人を通じましてセンターの方に登録をいただき、プランナーズとしての講座や啓発事業への企画に加わっていただく等の連携を図っているところでございます。また、これら団体の方々がセンターで活動するに当たりましては、市民との協働を進めるという上からも、場所の提供などにつきましては積極的に行っていく考えでございます。

【小林昭代こども家庭部長】 緊急一時保護のための宿泊費助成制度の利用方法についてお答えします。一時保護の相談があった場合には、まず生活福祉課の母子自立支援婦人相談員が相談をお受けいたします。その上で保護が必要と判断された場合には、通常ですと東京都の女性センターを御利用いただくわけですけれども、何らかの理由で女性センターへの入所ができない場合に、そして、御本人が現金を所持されていない場合に、子育て支援課の窓口でこの制度の利用をしていただくということになります。その相談員がいない場合におきましても、生活福祉課の相談担当職員が対応させていただくことになっております。

【9番陣内泰子議員】 いろいろ御答弁いただきました。ありがとうございます。
 学校のごみの堆肥化、給食の堆肥化について、なかなか前向きの御答弁がいただけなかったのは大変残念に思います。やれるところからやる、それがまさに市長のおっしゃるスピードではないでしょうか。ぜひ今後も含めて御検討いただきたいと思います。もちろん生ごみの減量は堆肥化だけではないということは重々承知しております。環境基本計画においてもその計画が示されているわけですけれども、そのような長期的な展望とあわせ、まさにできるところからやる、その具体的な姿を見せてこその多くの市民の理解ではないかと思っておりますので、その点も踏まえて今後も御検討いただきたいと思います。
 さて、ごみの減量の取り組みは、まさに私たちの日々の暮らしをどうしていくかということと直結しています。そのためにも一度手に入れた利便性をも手放さなければならないことも出てくるでしょう。リターナブルびんにかわってペットボトルの生産量が伸びてきたのも、この利便性によるものと思われます。飲み物の自動販売機もそうです。手軽に飲み物が手に入るということで、まちには自動販売機があふれ、市役所をはじめとした公共施設においても多く設置されているところです。社会福祉協議会やふれあい財団、体育協会等が管理しているこういった自販機は、還元金がそれぞれの団体の収入源になっていることもあり、設置台数を減らしていくということはなかなか困難かとも思いますが、ごみ減量、資源化の視点から、台数や機種の見直しをする必要もあるのではないでしょうか。まさに目に見える施策です。自販機の紙パック飲料は、飲んだ後、燃やされているのが現実です。市役所をはじめとした公共施設の自販機の台数や廃棄物の処理方法などをきちんとチェックし、生活の中からごみ減量の姿勢を示していってほしいと思います。公園課では、伐採された木をチップ化し、市民に無料で配布するという事業を通して、経費の削減とごみの減量化を行っています。
 そこで、市長にお尋ねいたします。施設の管理者として、また、さまざまな事業の責任者として、ごみ減量というキーワードでの事業点検実施を図り、日々の実践の中での意識づけに取り組む必要があると思われるのですが、市長のお考えをお聞かせください。やれることからやる、まさに市を挙げての取り組みをお願いしたいところです。
 南バイパス道路について御説明がありました。この計画について、なかなか十分に住民の方々に対しての説明、そして、その話し合いが進んでいないところではないでしょうか。バブル期に計画されたこの道路は、圏央道と都心とを結ぶ信号のない4車線の準自動車専用道路といった性格を持ち、大型車両を市内に呼び込むことになりかねません。多くの市民の方々が心配しているのはそのところです。また、複雑な地形を通過することによって、トンネルや掘り割りが長く続く計画となっています。時速60キロメートル走行を基準としていますが、100キロメートル近くで走行する車が1日最大4万6,000台余りも通行するのです。沿線には学校や医療施設、湧水地区があり、環境への影響は甚大です。そればかりか、まさに住宅地区を貫く道路であるということです。自然環境のよさに引かれて移り住んだ人も多い地区です。
 この3月に制定された八王子市環境基本計画の冒頭で、市長は、「私たちのまち八王子は、高尾山や陣馬山に代表されるみどり豊かな山並みや、その山並みに源流を発し、市内を貫くように流れるわがまちの母なる川、浅川など、自然環境に大変恵まれています」と述べ、「私たちの生存の基盤となる豊かな水やみどりを、いかにして次の世代に引き継いでいくかを考えなければなりません」と続けています。今議会においても水と緑の大切さについての御決意もお聞きしています。この高尾の森を中心とした圏央道の南インター地区は、まさに八王子の緑の拠点でもあります。環境基本計画の中の西南部地区環境マップでも、高尾の森と今回のトンネル工事の対象でもある初沢川の源流域は、ともによい環境として残したいところとされており、その谷間にもなっている南インター地区は環境が変化しつつあり、周辺との調和に配慮すべきところとなっています。開発から自然との調和、緑の再生へと市政がかじを取りつつあると認識しております。そのような中で、南インター及びこの南バイパス道路の開通によって伴うマイナスをもきちんと検証する時期ではないでしょうか。しかし、工事は進んでいきます。環境対策としてどのような配慮をするつもりでしょうか。お伺いいたします。
 八王子の主要幹線道路の交通量は増加傾向にあります。この南バイパスの完成時の通行自動車台数は、2万1,000台から4万6,000台と言われています。16号の交通量が1日5万台であることから考えても、その多さは大体想像ができます。地域住民からも環境対策、大気汚染対策が全くできていないとの声も上がっています。先日、川崎市の産業道路に施されている土壌脱硝装置及び光触媒除去ブロックの現場を見てまいりました。担当者のお話も伺ってきたのですが、いろいろな形で工夫されている、大気汚染対策を実施されているのに感心いたしました。どれだけの効果があるかということに関しては、なかなかはかることができない。その1つ1つ、これがどれだけの効果というふうにはかることはできないが、しかし、こういった環境対策事業を施していないよりはもちろん施されているにこしたことはないというお話でした。ここは普通道路に取りつけられているのですが、どれだけ汚い空気を集めることができるかということが課題になっているようです。
 今回の工事、まさにトンネル工事の場合は、汚れた空気を集めやすい。トンネルの出口ということで汚い空気がそこの部分に集中することを考えるならば、このような土壌脱硝装置、光触媒装置などをつけていくことも効果が上がるかと想像されます。このように大気汚染対策として、今、新しい技術がどんどんと開発されてきていることもあります。これからの道路建設においては、環境アセスメントに加えて一定程度の予防的環境対策をしていくことが求められていると考えます。こういった技術の利用についてのお考えもお聞かせください。
 環境アセスでは、二酸化窒素0.054ppmであり、環境評価の指標を下回るという報告がなされています。しかし、その数値に関しては、当時の広聴会での住民の不安に対して十分に答えるものにはなっていません。また、環境基本計画の中で西南部地区の取り組みとしては、幹線道路周辺の二酸化窒素濃度を0.03ppm以下にするといったことが重点目標として掲げられています。環境市民会議の議論の中から策定されたもので、こういった目標値の遵守が求められているところです。環境対策について市民も厳しい目を向けています。道路建設による大気汚染対策として、新しい技術の利用も含めての対応をお聞かせください。
 国道といっても、市は住民の暮らしと健康を守る責務があります。周辺住民の不安な声に対してしっかりと耳を傾けることはもちろんのこと、自動車公害によってこの八王子の自然環境が損なわれることのないよう、尽力していただきたいと思います。
 さて、男女平等についてもいろいろ御説明をいただきました。少しずつ、そして着実に進んでいることと思います。そのような中、推進していくために最も必要なことは、まさにその推進体制だと考えております。どこがどういった権限で進めていくのかということが必要です。センター開設に当たっては、男女共同参画課を庁内部署として位置づけるよう要望も出されていたところですが、残念ながらセンターと一緒になっているのが現状です。こういったことからも推進体制の強化が図られていないように思われます。
 具体的なことを取り上げます。審議会等の男女比率については3割を超え、進んできているところではありますが、庁内の女性管理職、つまり政策決定の場への女性の登用がまだまだ進んでいないのが現状と思います。つまり、行政運営の参画の推進ということの中で、市職員について今年度の女性昇任者数と全昇任者数中の割合、及び全管理職の中での女性管理職の割合はどうなっているのでしょうか、お伺いいたします。
 行政側の席を見ても、女性はお2人です。これでは市職員に女性職員が少ないのかと思われてしまいます。そんなことはありません。採用時の男女比率からいえば、その割合が反映されていないのが現状です。男女差ではなく、能力の問題という声も聞こえますが、それでは女性は能力がないということになるのでしょうか。違います。女性が十分にその能力を発揮できない障害があるからです。女性の管理職への障害となっているものは何だとお考えでしょうか。障害を取り除き、女性が活躍できるための環境整備の状況はどうなっているのでしょうか、お伺いいたします。
 また、管理職の割合もそうですが、男女平等の推進には女性の意識啓発や男女差別のない登用の仕組みと同時に、庁内の職員の意識啓発も重要です。市職員に対する研修や意識啓発はどうなっているのでしょうか、お答えください。
 八王子市も男女共同参画都市宣言を行っています。その名に恥じない積極的な取り組み、改善を要望いたします。  今回は管理職についてのみお伺いいたしましたが、こういったことに端的にあらわれている庁内の男女平等の推進及びさまざまな事業を男女平等のところで見直し、チェックしていく体制の充実及び施策の展開を確実性あるものにしていくための評価についての取り組みをお伺いいたします。お答えください。
 そして、今回のこのプランに盛り込めなかった最大なものは、女性の労働に対する調査や研究、そして、分析が行われていないために具体的な施策展開となっていないことです。ぜひ早急に女性の労働に対する実態調査の実施に取り組んでいただくことを要望するとともに、働く女性のネットワークづくりをお願いして、一般質問を終わります。

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